これでも止まらないんだ、という驚き。今、書き残しておこう。
その昔は、やはりわたしは少数派なのか……とイジケていた。
オリパラの話。
お祭りがあまり好きじゃないというひねくれた性格の上、
不妊治療
妊娠
出産
新生児のワンオペ育児
↓
その間無収入だったことから夫婦間のパワーバランスが崩れてのモラハラ被害
からの、
あわや乳飲み子を抱えての離婚
と社会の弱者まっしぐらの道を突き進んでいた数年前のわたしには、
『被災地復興を後回しにしてまでやることなのか』
という疑問の声に共感しかなかったし、
『ボランティアありきの運営方針』
には反感しか覚えなかった。
「経済、経済いうなら雇用を最大限創出すべき。ボランティアなんて、応じた人だけでなく、本来雇用されるべきだった人への搾取だ。」
なんて、〈過激〉で〈極端〉なことを口走って、義実家で困惑されたりしていた。
「いい経験にもなるし、携われるだけで光栄なことだと思うべきなんじゃないかしら? あなたがやりたくなかったらやらなければいいけれど、みんな、やりたがると思うわよ。だって、一生の記念だもの」
社交家の義母の言った通りだった。いざボランティアの募集が始まると応じる人はひきも切らなくて、わたしは自分がマイノリティであることを再認識した。
けれど、風向きは変わった。
言うまでもなく、コロナのせいだ。
今年に入ったころから、「もう、やらないでほしい」「無理でしょ」という声が、そんなに深く話したことのないママ友たちとの会話でも当たり前のように交わされるようになった。都内在住だ。
娘の幼稚園入園直後にオリパラの話題に「いいじゃん、楽しみじゃん」と返ってきたことがあって以来話題にしていなかったので、もともとはどういう意見だったのかは全く知らないのだけれど。
この一年、子どもの運動会や遠足、発表会なんかの行事が当たり前のように縮小やら中止されていくのに対応してきているのだから、そういう感覚になるのはごく自然なことだと思う。
わたしのことを「無職がいきなり政治批判とかキモチワルイ」「ルールに則って決まったことなんだから」と鼻で嗤っていた夫でさえ、この半年ほどは「まあ、中止できるならしたほうがいいよね」と言っている。
(因みに二年前に話し合って離婚することに決めたものの、こちらがフルタイムで勤務し出してから徐々にモラハラが収まった為、結婚生活継続中)
(関係良好)
(でも言われたことは忘れない)
別に勝ち誇りはしない。
わたしだってわかる。みんなは別に、宗旨替えをしたわけではない。
スポーツは素晴らしくて、経済は大事で、日本での開催は栄誉なこと。
準備をしてきた選手や関係者の努力を無駄にするなんてひどすぎるし、
そもそも決まったことには反対すべきじゃない。
反対しても取り止めになんてできないんだから、わざわざ声に出して言うのは馬鹿で無意味。
そういう〈真っ直ぐな〉考え方の人たちが大半で、僻んだ目で世の中をじとっ、と見ているわたしとは本来なら同じ意見とはならない。
『ただ、今はコロナだからね……』
それだけだ。
それだけだけれど、誰もに等しく降りかかっていて、それでみんなが奇しくも同じ方向を向いて同じことを考えるようになった。
『オリンピック、今はやるべきじゃない』
そんな意見の人が、7割になっているという調査結果を目にしたのは先月の終わりだった。8割という数字も最近目にした気がする。
なのに。
まだ止まらない。中止にならない。
なぜ。どうして。
わたしは、やっとマジョリティの側となったのではなかったのか?
その意見が反映されないというのは、とてもこわいことだと思う。
これが戦争だったら、なんて言うと、また嗤われるのだろうけれど。
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6月20日現在、外国からの選手団が来日し始めていて、2チーム目で既に陽性判明者が出てしまった。
これから、どうなるのだろう。
奇特な貴方には、この先幸運が雨あられと降り注ぐでしょう!