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高専生を、もっと挑戦者に

【MIRAI KOUBOU入居者紹介】 株式会社高専キャリア教育研究所 菅野流飛さん・兼城駿一郎さん

みらい創造機構は、2020年1月に投資先である株式会社ツクルバの運営するシェアードワークプレイスco-ba ebisu内に投資先、大企業、事業支援機能を有する関連会社が入居するコワーキングスペース“MIRAI KOUBOU”を開設しました。

みらい創造機構では2017年よりパートナー企業を中心に出向者を受け入れてきました。「MIRAI KOUBOU入居者紹介」では、大企業からみらい創造機構へ出向頂いたみなさんの実体験や学び、また、入居する関連会社、スタートアップについてお伝えします。

今回は、今年5月にみらい創造機構の完全子会社としてグループ入りした、株式会社高専キャリア教育研究所の代表取締役社長 菅野流飛さん・CTO 兼城駿一郎さんのインタビューをお届けします。


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高専キャリア教育研究所(高専キャリア)とは、何をする会社ですか?

―(菅野) 「高専生を、もっと挑戦者に」というミッションを掲げ、2017 年に設立しました。現在5,000 名を超える高専生/高専卒業生のコミュニティを抱え、「ビジネスを理解したエンジニアの育成」を目指して活動しています。

なぜ高専キャリアを立ち上げたのでしょうか?

―(菅野) 高専キャリアを設立する前、大企業やスタートアップ業界で働いて新規事業が立ち上がり成長するところをたくさん見てきました。僕自身高専卒業生ですが、その中で、同じ高専卒業生がスタートアップやベンチャー企業で想像以上に活躍しているという事実に気付きました。
しかし、世間に「高専」という存在は全くと言っていいほど認知されていない現状があります。大半の高専生は、ポテンシャルとは裏腹に、伝統的な製造業の現場に就職しています。この「誰にも知られていない」ということが、高専の価値を毀損し、新たなイノベーションの機会損失にもつながっていると感じ、高専生の存在を世の中に発信していくことを決めました。
高専生が社会の発展を牽引し、活躍していく姿を世に広め、「高専は日本のスタンフォードである」と評価を受ける世の中を創りたいと思っています。

高専キャリアではどのような取り組みをされていますか?

―(菅野)1つは、高専生/大学編入生に向けたキャリア教育×企業のエンジニア採用支援、もう1つはスタートアップスタジオ事業(MIRAI STUDIO)です。
キャリア教育としては、オンライン完結ビジネスアカデミー「Business design lab」を運営しています。こちらは毎週火曜日のビジネス講座(Academy)と毎月開催されるビジネスプランコンテスト(BizDev-weekend)、そしてビジネス創出の支援・推進(Incubation)から構成されます。
Academyは毎回完結型の講座となっており、チームビルディング/プレゼンテーション/マーケットリサーチ/ビジネス構築などについて学びます。BizDev-weekendでは、週末の3日間を通じて、指定されたチームで特定のテーマに沿ったビジネスプランをクイックに提出して競います。Incubationでは、コンテストを通じて生まれたアイデアを事業として世に出すための各種支援を行います。
高専生/大学編入生へ、就職にも研究にも、もちろん起業したいときにも大いに役に立つビジネスのエッセンスを提供し、高専生/大学編入生のキャリア選択の幅を広げていきたいと思います。

また、高専キャリアでは、全国の高専生/高専卒業生を束ねる日本最大のコミュニティを運営しており、常にコミュニティに在籍するメンバーとはSlackやZOOMでコミュニケーションを取っています。
昨今のエンジニア不足から、企業から高専生/高専卒業生採用についての問合せが多くあり、そのような企業と組んで講座やビジネスコンテストを共催したり、企業と最大限に能力の発揮できる学生とのマッチングも行っています。

【過去開催事例】
Microsoft共催 クラウドAI開発講座
https://online.kosen-career.tech/ai
ロボセンサー技研 共催 ONLINEビジネスプランコンテスト
https://online.kosen-career.tech/bizdev-weekend

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次に、スタートアップスタジオ事業(MIRAI STUDIO)について、教えてください。

―(兼城) AIやWeb・アプリがどんな事業でも必須となる時代になり、エンジニアが不足しています。特にビジネスとエンジニアリングの双方を理解している人材は稀です。ビジネスを理解したエンジニアのチカラを必要としている組織に開発支援を行う事業としてスタートアップスタジオ事業を開始しました。
僕と菅野が、高専時代、大企業、スタートアップで培ったスキルと人脈と、高専生/高専卒業生のコミュニティ、親会社である東工大関連ベンチャーキャピタルであるみらい創造機構のネットワークを活かし、企業のDXや新規事業の垂直立ち上げをバックアップします。
ビジネスとエンジニアリングを理解する私たちが開発指揮をとり、高専生/高専卒業生のコミュニティに存在する強力なメンバー達をまとめながら、経営戦略支援から開発支援、開発組織化まで行います。こちらの事業についても大企業からスタートアップまで幅広くオファーを頂いています。
エンジニアのノウハウがイノベーションの舞台に求められていることを強く感じています。

高専キャリアの今後のビジョンについて教えてください!

―(菅野) モノづくりとイノベーションの領域で影響力を持つ高専の存在意義を、「エンジニア育成機関」から「起業家養成機関」にシフトさせ、現代社会における存在意義を明確にしたいと思っています。
また、今後はみらい創造機構の執行役員としての役割も担うので、東工大生向けのキャリア教育や高専向けVCファンドの設立などにも取り組みたいと考えています。

菅野流飛

株式会社高専キャリア教育研究所 代表取締役社長
兼 株式会社みらい創造機構 執行役員

東京高専卒業後、東京工業大学大学院博士課程進学。
リブセンス事業部長、リクルート事業開発などを歴任。2017年に高専キャリア教育研究所を創業。高専に特化したキャリア開発プラットフォームの構築を推進。2020年よりみらい創造機構グループへ参画。
高専DCON実行委員会。情報経営イノベーション専門職大学客員教授。

趣味・特技:読書、ソフトテニス、子供のSTEAM教育
兼城 駿一郎

高専キャリア教育研究所 最高技術責任者
兼 みらい創造機構 MIRAI STUDIO MD

沖縄高専専攻科卒。リクルートでの新規事業開発・開発組織立ち上げ・ベンチャー買収を経て、2015年にSNSデータ分析のスタートアップmisosilを設立。その後高専キャリア教育研究所に参画し、技術者・起業家ネットワークを活かしたスタートアップ支援・新規事業開発支援を推進。2020年よりみらい創造機構グループへ参画。

趣味・特技:ウェブアプリケーション開発、動物と仲良くなること

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今年1月からみらい創造機構と高専キャリアはMIRAI KOUBOUで一緒に活動しています。高専キャリアの活動にご興味のある方はぜひinfo@miraisozo.co.jp へご連絡ください。2社の出会いについてはこちらもぜひご覧ください!


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