道東教育学『高校の部活動とは』💮

遠軽高校、湧別高校の部活動が募集停止となるニュースを見かけました。

<オホーツクREPORT>遠軽高5部募集停止 湧別高も休部相次ぐ 高校部活動 縮小進む 受け皿や助成 地域の支援不可欠に| 北海道新聞 どうしん電子版
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/402914

部活動がなくなるのは寂しいですが、そもそも部活動とは何か調べてみました。

高等学校学習指導要領(平成 30 年告示)には、高校が取り組む部活動について次のように書かれています。

第1章 総則
第6款 学校運営上の留意事項
1. 教育課程の改善と学校評価,教育課程外の活動との連携等
ウ 教育課程外の学校教育活動と教育課程の関連が図られるように留意するものとする。特に、生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化、科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等、学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際、学校や地域の実態に応じ、地域の人々の協力、社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行い、持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする。

長いですが、これを読んでも部活動とは何かいまいちわかりません。
「部活動については」という主語で始まってしまっていて部活動とは何か書かれていないと感じます。
以下のとおり↓

『生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化、科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等、学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること。』

次に、高等学校学習指導要領(平成 30 年告示)解説総則編を見てみましょう。

第 7 章 学校運営上の留意事項
第1 節 教育課程の改善と学校評価,教育課程外の活動との連携等
3 教育課程外の学校教育活動と教育課程との関連(第1章総則第6款1ウ)
高校生の時期は、生徒自身の興味・関心に応じて、教育課程外の学校教育活動や地域の教育活動など、生徒による自主的・自発的な活動が多様化していく段階にある。少子化や核家族化が進む中にあって、高校生が学校外の様々な活動に参加することは、ともすれば 学校生活にとどまりがちな生徒の生活の場を地域社会に広げ、幅広い視野に立って自らのキャリア形成を考える機会となることも期待される。このような教育課程外の様々な教育活動を教育課程と関連付けることは、生徒が多様な学びや経験をする場や自らの興味・関心を深く追究する機会などの充実につながる。
特に、学校教育の一環として行われる部活動は、異年齢との交流の中で、生徒同士や教師と生徒等の人間関係の構築を図ったり、生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりするなど、その教育的意義が高いことも指摘されている。
そうした教育的意義が部活動の充実の中のみで図られるのではなく、例えば、運動部の活動において保健体育科の指導との関連を図り、競技を「すること」のみならず、「みる、支える、知る」といった視点からスポーツに関する科学的知見やスポーツとの多様な関わり方及びスポーツがもつ様々な良さを実感しながら、自己の適性等に応じて、生涯にわたるスポーツとの豊かな関わり方を学ぶなど、教育課程外で行われ
る部活動と教育課程内の活動との関連を図る中で、その教育効果が発揮されることが重要である。
このため、本項では生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動について、
① スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養、互いに協力し合って友情を深めるといった好ましい人間関係の形成等に資するもので あるとの意義があること、
② 部活動は、教育課程において学習したことなども踏まえ、自らの適性や興味・関心 等をより深く追求していく機会であることから、第2章以下に示す各教科等の目標及び内容との関係にも配慮しつつ、生徒自身が教育課程において学習する内容について改めてその大切さを認識するよう促すなど、学校教育の一環として、教育課程との関 連が図られるよう留意すること、
③ 一定規模の地域単位で運営を支える体制を構築していくことが長期的には不可欠であることから、設置者等と連携しながら、学校や地域の実態に応じ、教師の勤務負担軽減の観点も考慮しつつ、部活動指導員等のスポーツや文化及び科学等にわたる指導者や地域の人々の協力、体育館や公民館などの社会教育施設や地域のスポーツクラブといった社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行うこと、をそれぞれ規定している。
各学校が部活動を実施するに当たっては、本項や、中央教育審議会での学校における働き方改革に関する議論及び「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」(平成 30 年3月スポーツ庁)も参考に、生徒が参加しやすいよう実施形態などを工夫するとともに、生徒の生活全体を見渡して休養日や活動時間を適切に設定するなど生徒のバランス のとれた生活や成長に配慮することが必要である。その際、生徒の心身の健康管理,事故防止及び体罰・ハラスメントの防止に留意すること。

今度もとても長く部活動について書かれていますが、部活動とは何かはっきりと書かれていません。
また、部活動が何かははっきり定義される前に、部活動は教育的意義が高いと指摘されていると説明されています。

『特に、学校教育の一環として行われる部活動は、異年齢との交流の中で、生徒同士や教師と生徒等の人間関係の構築を図ったり、生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりするなど、その教育的意義が高いことも指摘されている。』

部活動とは何か調べた結果とてもモヤモヤする結果となってしまいました。

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