釧路産炭地域の歴史に学ぶ

「釧路・根室エリアのエネルギー革命に期待したい」というのは簡単ですが、まずは道東のエネルギーの歴史、とりわけ石炭の歴史について振り返りたいと思います。
北海道産炭地域振興センターのHPに、『釧路産炭地域の歴史』について書かれています。
私はこのHPを見てはじめて、釧路地域の誇り高い石炭の歴史を知りました。
釧路炭田は埋蔵炭量約20億トンを誇り、石狩炭田(64億トン)、筑豊炭田(25億トン)につぐ、日本第3位の大炭田で、釧路市、釧路町、阿寒町、厚岸町、白糠町、旧音別町、浦幌町それぞれに炭鉱があり、町はにぎわい、日本の戦前の発展・戦後復興を支えました。しかし、時代とともに石炭鉱業合理化臨時措置法、安価な海外からの石炭、エネルギー革命などの影響を受けて、各町の炭鉱は閉山に追い込まれていきました。
現在では、釧路コールマイン株式会社が釧路市にある我が国唯一の坑内掘り炭鉱で石炭を生産しています。日本の安全の技術・理念を継承するため、中国やベトナムからの研修生の受け入れも行なっており、釧路火力発電所の建設も計画されています。
このような中、昨年釧路の石炭史に幕を閉じたのが、「石炭ストーブ用の塊炭」と「石炭列車」です。どちらも、火力発電所建設にともなう石炭生産計画の変更によって、廃止を余儀なくされました。
昨年のCOPなどでも話題になりましたが、近年欧州を中心に脱化石燃料の動きが活発になり、日本でも小泉環境大臣が2020年1月21日の閣議後大臣記者会見で日本企業のベトナムにおける石炭火力発電所建設への投資に疑問を投げかけるなど、脱石炭への動きが見られるようになってきました。
私たちは気候変動に向かい合い、化石燃料の使用の見直しをすべきかもしれません。しかし、それは決して釧路地域の誇り高い石炭の歴史を否定するものではありません。不確かな将来を悲観して問題解決を急ぐ前に、まずは日本を豊かにし他国の発展を支えた過去の偉業をもう一度学ぶ必要があります。
その上で、もう1度道東を「日本のエネルギー基地」にできないか考えていきたいです。

Make Doto Great Again.

○参考サイト
釧路産炭地域の歴史 | 北海道産炭地域振興センター
http://www.santankushiro.com/history.html

釧路炭田 産炭史
http://www.santankushiro.com/pdf/santanshi2011.pdf

釧路コールマイン株式会社
http://www.k-coal.co.jp/

JOGMEC NEWS vol.55
https://saas.startialab.com/acti_books/1045176633/57306/

釧路の炭鉱|北海道釧路市ホームページ
https://www.city.kushiro.lg.jp/sangyou/san_shien/sekitann/00001_00001.html

釧路コールマインの採炭方式変更 市が更新関連費を補正 | 北海道建設新聞社 – e-kensin https://e-kensin.net/news/120615.html

‪【HTBニュース】釧路 消えてゆく黒いダイヤ | YouTube HTBチャンネルより
https://youtu.be/CDjkjUBRmac

小泉大臣記者会見録(令和2年1月21日(火)11:02 ~ 11:34 於:環境省第1会議室) http://www.env.go.jp/annai/kaiken/r2/0121.html

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