MaaSケーススタディ上川町編第2章『層雲峡は上川町市街地から意外に遠い』🌲
上川町内の移動でまず感じるのは、層雲峡が上川町市街地から意外と遠いことです。
観光客向けに町内のMaaSを考える際には、何と言っても層雲峡と上川町市街をいかに移動するか。
さらには、大雪高原旭ヶ丘にある森のガーデン、東雲のヌクモ、清川のオートキャンプ場をどうつなぎ合わせるかが大事になります。
町内を移動する1つ目の手段として、道北バスの層雲峡・上川線があります。
この路線は層雲峡と上川を結ぶだけでなく、旭川と上川も結んでおり、清川、安足間発電所前(東雲地区のバス停)にも停車します。
また、上川から層雲峡までは片道890円と若干割高ですが、その他路線バスに比べて本数は充実しています。
次に、上川市街から大雪森のガーデンへの移動について、期間限定で無料シャトルバスがあるのを見つけました。
このバスも1日4往復しており、観光利用には十分な本数があります。また、無料なのは素晴らしいです。
最後に、町内をより自由に移動するためには層雲峡観光ハイヤーが便利です。さすがは観光地の層雲峡があるだけあってウェブページも充実していて、観光の遊覧コースも紹介されています。
このように上川町は既存の交通機関が充実しています。
そのため、すべての移動サービスをひとまとめにして、アプリでルート検索・予約・決済ができるようになれば、MaaSが実現できると思います。
また、上川駅前にあるバスターミナル「上川森のテラスバスタッチ」をより快適な空間にすることで公共交通機関の利用を増やせるのではと思います。
ここでの最大の問題は、誰がとりまとめ役のMaaSオペレーターを担うかです。
それぞれの交通機関は町ではなく民間によって運営されているため、ヘルシンキのように行政が主導権を握るのは難しいかもしれません。
旭川を中心とする路線バス、無料バス、タクシーと全く特徴の異なるサービスをどう取りまとめるかは至難の技です。
地域おこしをやりたい人の中に、移動サービスを考える人がもっと増えれば、より深い議論が実現できる気がします。
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