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いちごのハウス栽培設備

いちごのハウス栽培設備についてみていきます。
イチゴの栽培といってもいろいろな栽培方法がありますが大きく分けて「高設栽培」と「土耕栽培」があります。

どちらがよいかとは一言では言えませんが、それぞれ特徴がありメリット・デメリットがあります。しかし最近では「高設栽培」のイチゴ農園の方が圧倒的に多くなってきています。

以下に「高設栽培」と「土耕栽培」の特徴を整理してみました。

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まず栽培の難易度ですが、これはイチゴ栽培に限らず「土づくり」というのは非常に難しく、とりわけ毎年同じ質の土を作るのは難しいので再現性といういみで非常に困難なので、土を使わない「高設栽培」の方がハードルは低いといえます。同様にマニュアル化においても土づくりの難しさから「高設栽培」の方がハードルは低いです。しかし「高設栽培」でも土を使って栽培するケースもありますので土を使うとハードルは高くなります。

さらに「土耕栽培」ではマニュアル化が難しいとなると、栽培に熟練した農業者が必要となりますので農園の規模の拡大が難しくなります。

標準化・マニュアル化ができる「高設栽培」の方が規模拡大はやりやすい問うことです。

さらに高設栽培で一番よく言われるメリットとして作業姿勢があります。「高設栽培」では栽培ベンチが腰より少し上の高さにありますので立った状態での作業となり比較的楽ですが、「土耕栽培」では屈んだ姿勢での作業でありこれは腰にきます。。清潔感についても「高設栽培」は地面につかないので、特にイチゴの観光農園などするにおいては清潔感を強くアピールできます。

一方、初期投資では「土耕栽培」の方が安上がりです。高設ベンチはパイプで組まれるのですがパイプ材費用とともに工事費が高くなります。

食味については農業者の「腕」による部分が大きいですが、土壌の持つ微妙な肥料成分とともに、土壌微生物が発する二酸化炭素で植物付近での二酸化炭素濃度が高くなり光合成産物(糖)をたくさん作ることができるということも食味が良くなる要素の一つといわれています。しかし高設栽培でも設備を入れれば二酸化炭素の供給もできますし、食味は人それぞれなのでなんともいえません。さらに定植株数ですが、「高設栽培」は腰の位置にベンチが来るため、通路幅を比較的広くとらなければならなくなります。一方、「土耕栽培」では畝と畝の間は歩くことができれば十分なので、必然的に「土耕栽培」の方が単位面積当たりの定植株数は多くなります。

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「高設栽培」と一口に言っても、様々な形式のモノがあります。凸型の多段ベンチや上下2段式のベンチ、上からの吊り下げ式のベンチなど栽培ベンチの形は非常に多くあります。これも「高設栽培」の弱点の一つである「単位面積当たりの定植株数」を増やすことを狙いとして様々に開発されてきました。

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「高設栽培」のベンチも発砲ベンチや樹脂のプランター、さらには少量培地の密植栽培が可能なDトレイなどがあります。また中に入れる培地もロックウールやヤシ殻など排水性に優れたものがよく使われます。これらの培地を使うことで、先にも述べたように毎年同じ質の培地で栽培することができるのが「高設栽培」の強みです。

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「土耕栽培」は上記のようなイメージです。地面に畝立てし、マルチで覆った状態でイチゴを植えます。なめくじなどの害虫が付きやすいというデメリットもありますね。

長々と述べてきましたが、いちご農園を大きくしていきたい、、というかたは  やはり標準化、マニュアル化、再現性などが実現できる「高設栽培」の方が適していいるといえます。

今日はイチゴ栽培の設備についてお話させていただきました。
どちらにもメリット・デメリットがありますので、イチゴ農園を始める際にはよくご検討くださいね!

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