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連作障害を防ぐ7つの方法! (農業)

連作障害を防ぐための対策と、発生してしまったときの解決方法についてお話いたします。

1.輪作
連作障害を防ぐ基本的な方法は「輪作」です。「土耕栽培の課題 連作障害 (農業)」でも述べましたように、連作障害の発生の原因は「同じ畑で同じ科の野菜を作り続けることにより特定の微生物の増加や生育抑制物質による自家中毒、養分バランスが崩れること」です。ですから毎年同じ場所で同じ科目の野菜を栽培せず、異なる科目の野菜を順番に植え、計画的に栽培していきます。
そうすることで土壌環境が偏らず、微生物も豊かになり連作障害が起きにくくなるはずです。

2.コンパニオンプランツ
作物と作物の間に別の作物を植える間作や、株間に別の作物を植える混植を行うと、土壌のバランスが崩れるのを防ぎます。トマトやキュウリにはネギ科の植物を植えるなど、互いによい影響を与える植物を「コンパニオンプランツ」と呼びます。

3.クリーニングクロップを植える。
ほとんどの野菜は双子葉類ですがトウモロコシは単子葉類で遺伝的に遠く離れているので根から分泌される有機物も全く双子葉類植物とは異なっています。そのため集まってくる微生物も異なりますので、微生物の偏りによっておこる連作障害を防ぐことができます。さらにトウモロコシは吸肥力が優れているため、土壌の養分バランスの偏りも是正してくれます。作と作の間にトウモロコシを植えることで土壌環境をリセットすることができます。

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4.堆肥や有機物の投入
発酵させた完熟堆肥など有機物を畑に投入すると、土壌中の微生物が増え、土壌養分が豊かになります。特に堆肥には微生物がたくさん棲みついているので、堆肥を入れることで微生物の偏りを是正することができます。

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5.カニ殻肥料を使う
連作障害の一つであるフザリウム菌の予防効果があるのがカニの殻を乾燥粉砕した肥料であるカニ殻肥料です。カニ殻にはキチン質という物質が多く含まれており、カニ殻肥料を使うことでキチン質を好む放線菌が増えます。放線菌が増えると、同じくキチン質を持っているフザリウムをも食べてしまうので、フザリウムが減少し連作障害を防ぐことができます。

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6.連作に強い品種を育てる
キュウリやトマト、スイカなどは連作障害に強い接木(つぎき)苗を選ぶ方法があります。接木苗とは、2種類の植物をつなぎ合わせて、両方の良い部分を持った植物を創ることです。
また、土壌病害に抵抗性のある品種もあり、根こぶ病なら「CR」、萎黄病は「YR」の文字がついた品種を選ぶとよいです。

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7.土壌消毒
連作障害を回避するために行う有効な方法が土壌消毒があります。土壌消毒は特に土壌病害に有効です。ビニールなどで覆った土壌に太陽熱を当てたり、蒸気や熱水を注入して土壌の温度を上げたりして消毒します。


【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL t.ogawa19720117@gmail.com

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