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日本FP協会の1級実技試験対策     ~過去15年分の小論文のテーマと、小論文対策資料付き~(8月2日改訂/7日再改訂)

割引あり

はじめに

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(以下では「1級FP」)の実技試験は、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(以下では「FP協会」)と金融財政事情研究会(以下では「きんざい」)の2つの団体が実施ていますが、ここでは、私が昨年受験して合格したFP協会の1級FP実技試験についてお話しします。
受験生の参考のために、過去15年分の小論文のテーマと、私が実際にまとめた小論文対策資料を最後に添付しています。いずれも小論文対策として役立つものと思います。
小論文対策資料は、私が次の項目について、受験用にまとめたものです。0)FPのコンプライアンスと顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)
1)税理士法、弁護士法、社労士法、司法書士法、行政書士法、保険業法、貸金業法との関係
2)著作権法、個人情報保護法との関係
3)消費者契約法、金融サービス提供法、金融商品取引法、金融ADR、特定商取引法

FP協会ときんざいのちがい

FP協会は1級FP実技試験を、年1回9月に実施していますが、きんざいは、6月、9月、2月の年3回実施しています。
FP協会の実技試験は記述式、きんざいの実技試験は面接になります。

わたし自身は、CFP試験に合格した後に、FP協会の1級実技試験を受けて、1級FPの資格を取得しました。CFP合格者は1級学科試験が免除されます。
1級FP試験は国家試験ですが、このようにFP協会ときんざいの2団体で実施していますが、その性格はだいぶ異なるので、自分がどちらの試験に向いてるかをよく考えて受けた方が得策だと思います。

●FP協会:(3級学科・実技→)2級学科・実技→AFP→CFP→1級実技
●きんざい:(3級学科・実技→)2級学科・実技→1級学科・実技
また、どちらも相互に受けられるので、たとえば、FP協会でCFPとなった後にきんざいの1級実技を受けることも、逆に、きんざいで1級学科に合格した後にFP協会の1級実技を受験することも可能です。

ただ、FP協会の実技試験は「資産設計提案業務」ですが、きんざいの実技試験では、「個人資産相談業務」または「保険顧客資産相談業務」のいずれかを選択可能です。

FP協会の1級実技について

FP協会の1級実技については、情報が少なく、年に1回しか行わないため、しっかり対策を取っておかないと、1年を棒に振ることになります。
そこで、今回はこのFP協会の1級実技試験の合格対策について述べたいと思います。
FP協会の実技試験は、120分で20問です。
全て記述式で、合格点は、100点満点中60点です。
合格率は、2023年9月 96.2%
     2022年9月 99.0%
     2021年9月 93.8%
きんざいの1級実技の合格率は、
     2024年2月 87.96%
     2023年9月 80.10%
     2023年6月 84.80%
これを見ると、若干FP協会の方が有利です。
ただ、いずれも合格率が高いですが、CFP試験もしくは1級学科試験を合格したツワモノだけが受験していますので、合格率が高いから易しいという訳ではないことに注意してください。

FP協会の1級実技試験問題の内容

FP協会は、記述式ですが、これは「択一」「語群選択」「空欄記入」「論述」の各形式を含みます。
試験問題と模範解答は、FP協会で過去3年分公開しています。
試験問題・模範解答 | 日本FP協会 (jafp.or.jp)

各問の配点については、公表されていませんが、概ね小論文が20点、他の問題が各4点(数問が若干異なるくらい)の合計100点満点ではないかと思います。

出題分野は、問題数が少ないため、全課目バランスよくとはいきませんが、概ね個人の相談を受けたことを予想した問題というような感じになっています。

出題のレベルは、1級学科やCFPと比べるとやや易しいと思われますが、逆に2級レベルでしか聞かないような問題が出題されることもあるので注意が必要です。
たとえば、2023年の問12は、宅建業者との媒介契約に関する一覧表が出題されましたが、すっかり忘れてました💦
また、時間があれば、2級の時の実技の問題もやってみるといいです。実技試験は、基本的はある相談事例をもとに、それをいくつかの設問で聞いてくるというパターンなので、2級と言えども形式なれる意味ではいいと思います。

試験対策

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