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【書籍紹介】「教育格差の経済学」(橘木俊詔著)

格差には2つの側面があります。一つは経済活動を行った末に生じる結果の格差。もう一つは男女差や親の職業による影響など、経済活動に入る以前にある機会の格差です。「教育格差の経済学~何が子どもの将来を決めるのか」で橘木俊詔氏は、機会の格差を仕方がないことと考える人が増えていると指摘しています。

氏は、なぜそのような状況が生まれるのかという点にも言及しており、能力の低い者に行う教育投資は効果がでないと考える人がいるのではないかということを仮説の一つとして挙げています。

弊法人が運営する学習教室ミライエには基礎学力に問題のある子どもたちが数多く通っています。大抵の子どもは該当学年の学習ができず、学年をさかのぼってキャッチアップする必要があります。しかし、そのような子どもたちでもさかのぼり学習で一歩一歩前に進むことができるのです。

小学生の分数計算ができなかった中学生が数年間かけて、学校の勉強に追いつくことができた事実を見てほしい。その生徒にかけた時間は決して無駄ではなかったと思います。分数の計算すらできないような能力の低い生徒に時間をかけるのは勿体ないと諦めていたら、その子は今も分数計算ができないままだったかもしれないのです。

「教育格差の経済学~何が子どもの将来を決めるのか」は学術的なアプローチで書かれた書籍です。氏は多くの統計データを提示しながら、日本社会の実像を分析します。その現実を見る眼には格差社会への問題意識があることが分かります。

教育格差の経済学: 何が子どもの将来を決めるのか (NHK出版新書) | 俊詔, 橘木 |本 | 通販 | Amazon


◆学習教室ミライエ
NPO法人子どもの未来を紡ぐ会が運営する学習教室ミライエは、①基礎学力と学習習慣の定着②自己肯定感の醸成 を指導理念に掲げています。
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学習教室ミライエ紹介動画
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◆【運営団体】NPO法人子どもの未来を紡ぐ会
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