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エクセルのフォーマット

■エクセルのフォーマット化とは?
 エクセルのデータ作成をしていると、同じような作業が定期的に発生することがあります。頻度は、日次、週次、月次とケース・バイ・ケースですが、同じようなデータソースを用いて、分析をして、同じようなアウトプットを作成するというような状況を想定しています。このようなケースでは、毎回ゼロから情報収集からデータ分析までをしてしまうと非常に時間がかかることになるので、定型化、つまりフォーマット化してしまうことが効率化につながります。今回は、エクセル作業のフォーマット化の方法についてご紹介したいと思います。
 
■フォーマット化の手順
 エクセルのフォーマット化は4つのステップがあります。一つ一つのステップについて、順を追ってご説明します。
①フォーマット化対象の見極め
 初めのステップはフォーマット化する対象を見極めるということです。 エクセルの作業は何でもかんでもフォーマット化すれば良いというものではありません。フォーマット化自体にある程度時間がかかるからです。ですから、フォーマット化することによるメリットとフォーマット化するための労力や時間を天秤にかけて判断をすることになります。定型作業が毎日発生する場合、或いは必ず毎週発生する場合にはフォーマット化してしまうことをお勧めします。なぜならば、フォーマット化に費やす労力や時間をフォーマット化によるメリットが上回る可能性が高いからです。フォーマット化するか否かを見極めるが必要になるのは、毎月発生する定型作業や四半期に1回程度発生する作業です。発生頻度が低くても、労力が大きくかかる場合にはフォーマット化する方が良い場合もあります。発生頻度が1ヶ月以上の場合には、フォーマット化に費やす労力・時間とメリットを天秤にかけて判断をするようにしましょう。
 
②必要なデータ形式の見極め
 エクセルのフォーマット化の次のステップは、アウトプットの形式を見極めるということです。エクセルから作り出すアウトプットは、なるべく使い勝手の良い形式が望ましいです。しかし、エクセルのアウトプットをあまりにも作りこんでしまうと汎用性が無くなります。毎回必要なアウトプットが同じ形式の場合には、アウトプットを作り込むメリットは高くなります。しかし、多少加工しやすいようなサマリ表くらいの方が良い場合もあります。ここら辺は求められている最終的なアウトプットの見せ方を見極めて、エクセルでフォーマット化する際のアウトプットの形式を決めるようにしましょう。
 
③更新の手間を極小化
 必要なアウトプットの形式が決まったら、 そのアウトプットを作成するためのフォーマットを作っていきます。フォーマット化するために一番大切なポイントというのは、なるべく更新の手間を省いていくということです。つまり、必要なインプット情報を 所定のシートに貼り付けると、必要なアウトプット が自動で作成されるというのが理想的です。そうすることで毎回の作業を大幅に削減することが可能だからです。このようにフォーマット化するためには、下記のように逆算で考えていくことが必要です。
 A. エクセルのアウトプットを作る
 B. アウトプットを作るために必要なデータを作る
 C. そのデータを作るために必要なインプットを貼り付けるシートを作る
 D. 必要に応じてCからBを作るための中間シートを作る
 E. AからDまでが自動化されるようにエクセルの関数やVBAを活用する
 
④更新手順の明確化
 エクセルのフォーマットを作成した後には手順を明確にしておきます。手順を明確にしておくことで次回作業する時に、手順を忘れて作業に時間がかかるということを防ぐことができます。また手順が分かることで効率的に作業が進められるようにもなります。さらに作業を他の人に引き継ぐ時にもスムーズに引き継ぎができるようになりますので、箇条書きのようなわかりやすい形式で手順を残しておくようにしましょう。
 
 以上がエクセルのフォーマット化をするための手順です。エクセルの定型作業に時間がとられている場合などには、参考にしていただければと思います。
 
(第100回 2023/4/4)

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