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分かりやすいアウトプット

■分かりやすいアウトプットの大切さ
 仕事におけるアウトプットというのは、報告資料、プレゼン資料、議事録が含まれます。仕事でアウトプットを作成する目的は、相手に何か伝える事や、承認を得ることです。そのためには、アウトプットは分かりやすくつくることが求められます。「分かりやすい」とは、相手が理解し易いということです。今回は、相手が理解しやすいアウトプットを作るための3つのポイントについてご紹介します。
 
■アウトプットを分かりやすくする3つのポイント
①フレームワークで先人の知恵を活用
 分かりやすい資料をつくためには、自分が行っていることや、伝えようとしていることを理解してもらうことが必要です。そのためには、必要な観点について、漏れなくダブりなく伝えることが求められます。漏れがあると、正しく相手に情報が伝わらなくなりますし、ダブりがあると話を理解することが難しくなります。そして、漏れなくダブりなく話を伝えるためには、フレームワークを活用することが有効です。フレームワークは、過去の様々の事例を分析し、必要な要素だけにまとまっていることが多く、フレーワークを活用すれば、漏れなくダブりなく相手に伝えることが可能になります。
 
例えば、Why-What-Howというフレームワークは、分かりやすいアウトプットを作成するために、重要です。分かりやすいアウトプットを作成にするには、自分と相手と同じ土俵に立つことが必要です。特にサービス提供者とお客さん、上司と部下など立場が異なると、自分と相手は同じ土俵に立っていないと考えた方が良いです。なぜなら、自分の業務やサービスについて、相手は全く把握していないからです。 同じ土俵に立つためには、背景(Why)を伝えることが極めて重要です。Why-What-Howでアウトプットを作成していくと、背景を漏れなく伝えることができるので、分かりやすいアウトプットを作れるようになります。フレームワークは、Why-What-How以外にも、5W1H、3C、4P、4C、SWOT等、良く使われるものがあります。これらを理解して、活用していきましょう。
 
②アウトプットの質を劇的に高める「構造化」の秘密
 分かりやいアウトプットをつくるためにフレームワークと並んで大切なことは、「構造化」です。「構造化」というのは、カテゴライズをすることです。大項目、中項目、小項目というにカテゴリーを作っていくことです。
 なぜ、構造化が重要なのか?それは、人間が理解できる数には、限りがあるからです。例えば、「日本の子供の教育を変えよう!」と言っても漠然としていて、何も手を打つことができません。日本に子供は1,000万人以上おり、個人個人に誰に何をすればよいのか議論することが困難だからです。しかし、構造化を用いると、話が変わってきます。
 まず、子供を年齢で未就学児、保育園/幼稚園、小学性、中学生、高校生とカテゴライズしたとします。更に、読み書きに困難を持っている生徒とそうでない生徒に分けるとどうでしょうか?つまり、大項目が年齢で、中項目が読み書き能力でカテゴライズしています。このように構造化すると、例えば、小学生の読み書きが困難な子供にICTを使ってサポートするというような施策を検討することが可能になります。数が多く、理解が漠然としてしまいそうな場合には、構造化を使って、整理をすると分かりやすいアウトプットを作成していく助けになります。
 
③見やすさは「統一」が作り出す
 分かりやすい資料を作るためには、表現を統一することも大切です。表現には、様々あります。文字情報を伝える時には、言葉のチョイスを統一することが大切です。例えば、同じことを意味しているのに関わらず、「申請」や「依頼」など表現を変えてしまうと、読み手は違った事を意味しているのだと誤解してしまいます。ですから、言葉のチョイスは統一するようにしましょう。また、「体言止め」や「ですます調」を統一するのは当然のこと、フォントの大きさ、種類、色を統一することも大切です。フォントが異なると、意味が異なるのかと勘違いする可能性もあるからです。また、パワーポイントなどで、オブジェクトを使う時にも、色、形、大きさを統一するようにしましょう。統一するというのは、すべてを同じ形、大きさ、色で統一するということではありません。同じ意味には、同じ表現で統一するということです。
 
 以上のように、アウトプットは相手に何かを伝えることが求めれます。ですから、分かりやすく作ることが必要です。そのために、3つの抑えるべきポイントがありました。それは、「①フレームワークを活用すること」、「②構造化をすること」、「③表現を統一すること」でした。この3つのポイントを押さえることによって、相手が理解し易い、分かりやすいアウトプットとなるはずです。
 
(第92回 2023/1/24)

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