見出し画像

アウトプット力の高め方

■仕事におけるアウトプット力とは
 今回は仕事におけるアウトプット力の高め方についてお話したいと思います。広い意味でアウトプットとは、話す、書く、表現するなど、人が行う運動の全てと捉えることもできます。ここでは、広い意味でのアプトプットではなくて、仕事におけるアウトプットを対象としていきます。特に直接に目に触れることになるドキュメンテーションを中心にしたアウトプットです。
 仕事におけるアウトプットの重要性は以前よりも高くなっていると思います。リモートワークやリモートとのハイブリットの働き方などが浸透しているからです。直接会って阿吽の呼吸で仕事をするスタイルから、リモートでのコミュニケーションが増えることによって、アウトプットの質を高めることが必要になってきています。アウトプット力は、多くのビジネスパーソンにとって重要度が高まっていると思います。今回は、仕事におけるアウトプット力を高めるために必要なる「Sheetの法則」についてお話したいと思います。
 
■アウトプット力の高め方
 Sheetの法則とは、簡潔さ(Simple)、仮説(Hypothesis)、表現(Expression)、既存情報(Existing)、タイムマネジメント(Time)の5つの要素の頭文字から筆者が提唱しているものです。
 
①Simple(簡潔さ)
 アウトプットは簡潔であることが大切です。例えば、マネジメント向けには、エグゼクティブ・サマリのように、1枚で伝えるべき事をまとめたシートを作ることがあります。これも、資料1枚という非常にシンプルな形に資料がまとめられています。また、システム・ダイアグラムなども1枚にまとめ切ることが必要です。
 このようにアウトプットをするときには、必要な情報に絞って示すことが必要です。伝えるべき目的に即した情報に絞り切って、簡潔に伝えるということを意識するようにしましょう。
 
②Hypothesis(仮説)
 また、報告資料や提案資料のようなアウトプットを作成するときには、目的に沿っていることが必要です。アウトプットする際の目的というは、依頼者の意図を読み取り、それを達成することです。何故かというと、アウトプットを作るように指示している側も、明確にアウトプットのイメージが出来ていないことが多いからです。そのため多くの場合、指示している人の意図を汲み取って、仮でアウトプットを作っていく必要があるのです。このときに必要なるのが仮説を立てるということです。仮説は、前提条件を置いて、ロジックを組み立てて、仮の答えを持つことです。依頼者もアウトプットのイメージを明確に持てていないときには、仮説を立てて、アウトプットを作っていくようにしましょう。
 
③Expression(表現)
 分かりやすいアウトプットを作るためには、表現を磨く必要があります。PPT、エクセル、ワード等、様々な資料において必要なポイントはありますが、大切なことというのは、統一性です。文言、色、オブジェクトについて、一つの資料を通じて、統一性を持たせることが非常に大切です。それが分かりやすい資料を作るための表現手段として、極めて重要です。
 
④Existing(既存情報)
 アウトプットを作成するときには、ゼロから作ることはできるだけ避けるようにしましょう。仕事は、時間と品質のバランスが大切です。一定の品質になるべく早く到達することが求められるのです。そのときに大切なことが、既存の情報を活用するということなのです。既存の情報には、会社の過去の資料、類似案件の資料、インターネット上の情報等が含まれます。出来る限り既存の情報を活用するようにしましょう。
 
⑤Time(時間)
 アウトプットは、時間と品質のバランスの中で磨いていくことが重要です。時間と品質のバランスにおいて、いち早く、品質を高めるために何をすればよいかというと、なるべく早くレビューをしてもらい、修正を繰り返すことです。トライアル版を早いタイミングで作ってしまうことで、レビューの回数を増やし、品質を効率的に高めることが可能になります。
 
 以上のように、リモートワークやハイブリットワークが常態化している中で、仕事におけるアウトプット力を磨くことは非常に大切です。仕事におけるアウトプット力を高めるために「Sheetの法則」に則ると効率的にアウトプット力を高めることが可能になります。
 
(第87回 2022/12/13)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?