枝廣淳子

枝廣淳子

最近の記事

真剣に温暖化への適応策を考えよう!

異常な暑さが続いていますが、お元気ですか?  日本の数カ所で40℃を超えたり、猛暑日連続日数の記録を更新したり、、、「温暖化はいつかは起こるから、今のうちから対策を」と言っていたのが、「温暖化はもう起こっているから、まだしていないのなら、今すぐに対策を!」ですね。 ということで、8月22日に開催する今月の読書会では、「『アダプテーション 適応 気候危機をサバイバルするための100の戦略』を取り上げます。 https://www.ishes.org/news/2024/in

    • 挑戦し続けるまち・海士町に一緒に学びに行きませんか?

      環境問題に取り組むようになって25年ぐらいになります。 この10年ぐらいは、日本の持続可能性のためには地方の市町村が持続可能でなくては!という思いで、いわゆる「地方創生」、まちづくりのお手伝いにも力を入れています。 現在、単発の講演やアドバイスなどでお邪魔する市町村のほかに、継続的に関わらせてもらってのは、北海道・下川町、宮城県・気仙沼市、島根県・海士町、徳島県・上勝町、熊本県・南小国町などです。 岩波新書『好循環のまちづくり』にプロセスや留意点、ノウハウなどをまとめまし

      • 自己成長のステップに~1年間熱海で一緒に活動しませんか?

        私たちは、熱海を本拠地とする株式会社未来創造部のプロジェクトとして、海洋プラスチック、藻場再生・ブルーカーボン、CO2を固定化するための炭化プロジェクトなどを進めながら、そういった現場体験を含め、企業研修や教育旅行の学びの場を提供しています。 同時に、熱海だけではなく、北海道から沖縄まで、さまざまな地域のまちづくりのお手伝いをさせていただいています。 やりたいこと・できることがどんどん増えているので、「一緒にやってくれる人を募って、手伝ってもらいながら、次世代の方々の成長

        • 60分間オンラインセミナ-「農業が温暖化を解決するとは? リジェネラティブな農業とは?

          先日、岩波ブックレットが刊行されました。 『農業が温暖化を解決する!──農業だからできること』(税込693円) https://amzn.to/3Xf4uH8 お伝えしたかったのは、「農業は温暖化の「被害者」であるとともに、「加害者」でもある。そして、すばらしいことに、「救いの女神」にもなりうる!」ということです。   それはどういうことなのでしょうか? 世界ではどのような取り組みが進められているでしょうか? 最近、「リジェネラティブ」ということばをよく見るようになってき

        真剣に温暖化への適応策を考えよう!

          海の新しいお掃除やさん~海藻を沈めちゃうロボット!

          The Business of Doing Better”を掲げるウェブサイト「Triple Pundit」に、ユニークな取り組みを紹介する記事がありましたので、編集部の許可を得て、日本語でご紹介します。 ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~ 海の新しいお掃除やさん:海藻を沈めちゃうロボット https://www.triplepundit.com/story/2024/seaweed-sinking-robots/793706 2023

          海の新しいお掃除やさん~海藻を沈めちゃうロボット!

          小さな町の大きな挑戦。産業連関表を利活用した持続可能なまちづくり

          島根県の離島・海士町は、かねてから先進的なまちづくりで知られる町です。私も2014年から関わらせてもらっていますので、この10年間のいろいろな展開や変化など、見せてもらったり、お手伝いさせてもらってきました。その一部はメールニュースなどでも発信しています。 海士町における地域経済と幸せ https://www.japanfs.org/ja/news/archives/news_id034868.html 「ないものはない」~海士町が世界に送る「知足」の考え https:/

          小さな町の大きな挑戦。産業連関表を利活用した持続可能なまちづくり

          ブルーファイナンスの最新動向を知る!ブルーカーボン・ネットワーク・セミナーのご案内

          ブルーカーボン・ネットワークのサイトより、 モントレーベイ水族館:ラッコの増加がケルプの森の劣化を防ぐという研究発表 https://bluecarbon.jp/initiatives/002635.html 100万トンのブルーカーボン・クレジット×20年、画期的な契約を締結 https://bluecarbon.jp/initiatives/002626.html などなど、世界各地でブルーカーボンの取り組みが広がっています。 https://bluecarbon.

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          大気中のCO2を除去するために

          日本と世界のCO2除去クレジットの動向をお伝えしたく、配信した炭化ニュースレターをお届けします。 炭化ニュースレターの登録はこちらから。ご興味がある方は、ぜひこれからも内外の情報を受け取っていただけたらと思います。 https://www.mirai-biochar.net/mailmag     【炭化ニュースレター】 from 未来炭化ユニット     No. 4 (2024.04.02) 炭化やバイオ炭、未来炭化ユニット(製炭炉)にご関心を寄せて下さっているみな

          大気中のCO2を除去するために

          メンタルモデルと東洋思想

          表面的な出来事だけを見て反応するのではなく、出来事は「氷山の一角」なので、その下にある構造を見ていこう、という考え方が「システム思考」です。 「これは問題だ!」と思っても、よく見ると、それは「問題の症状」に過ぎず、本当の問題はもっと深いところで複雑なつながりがつくり出す構造そのものにあることもよくあります。 それに気づかず、「これは問題だ! 手を打て!」とやってしまうと、いわゆる「対症療法」に終わってしまい、問題は解決しない、または別の問題が起きたりします。 システム思

          メンタルモデルと東洋思想

          物事を見る枠組み「D-S-R」が役に立つ!

          さまざまな情報が、それこそ洪水のように入ってくるようになりましたが、断片的で出来事レベルの情報であることが多く、混乱してしまうこともあるかもしれません。 さまざまな情報に溺れることなく、その本質をつかむためには、情報を位置づける「枠組み」があるとラクです。「D−S−R」というひとつの「見方」を紹介しましょう。 環境問題に限らず、何であっても世の中や世界は、ある「原動力」に動かされた結果の「状態」があり、その状態を正すための「対応」がとられる、というシンプルな図式で見ること

          物事を見る枠組み「D-S-R」が役に立つ!

          海で海の恵みをいただきながら海について考え、海と遊ぶ1日を!

          あっという間に3月になりましたね。まだ寒い日もありますが、日差しも風も春の香りがしますね。 子どもたちにとって、春といえば、春休み! 29歳以下のユースのみなさん、スペシャルな春休みの1日を海で楽しみませんか?  魚市場の社長さんから海の様子を聞き、新鮮なお刺身に舌鼓を打ち、SDGsの海の目標について学び、実際にビーチにでて活動します。まさに五感をフル回転しての楽しい1日をどうぞ!  子どもたちは無料で、小学生の親御さんは1000円の昼食代で参加できます。 ~~~~~

          海で海の恵みをいただきながら海について考え、海と遊ぶ1日を!

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(後編)

          岩波書店の『世界』(2023年12月号)に掲載された「脱成長」論考の後半です。 前半は、こちらにあります。 https://note.com/mirai_wo_tukuru/n/na6eed4a01f9b 少し長いですが、どんどんと環境問題が悪化していく問題の「根っこ」について考えてみませんか。 ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~ ○「脱成長」論の広がり 『成長の限界』が出された1972年、フランスの社会哲学者アンドレ・ゴルツが「デ

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(後編)

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(前編)

          岩波書店の『世界』(2023年12月号)に、「脱成長」論考を掲載してもらいました。許可を得て、2回に分けて内容をお伝えします。少し長いですが、どんどんと環境問題が悪化していく問題の「根っこ」について考えてみませんか。 ~~~~~~~~~~~~~ここから引用~~~~~~~~~~~~~~~ グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(前編) ○「経済成長」再考の動き   気候変動の分野ではお馴染みの「IPCC」(気候変動に関する政府間パネル)は、各国政

          グリーン成長・脱成長・ポスト成長 ―何が異なり、どこへ向かうのか(前編)

          「問いを立てる力」を鍛えよう

          私の主宰する幸せ経済社会研究所、略して「幸せ研」では、毎月オンラインの読書会を行っています。3月は梶谷真司氏の『問うとはどういうことか』を、課題書に取り上げます。 私は企業研修でも自己成長のためにも、「問いを立てる力」の重要性を説いています。人は「問われてはじめて考え始める」性質をもっているため、「問うこと」は大変重要なのです。 そして、「問う」ためには、いったん、それまでの考えを手放したり、置いておく必要があります。ここでも「ネガティブ・ケイパビリティ」が大事になってき

          「問いを立てる力」を鍛えよう

          「ビジネス成功の秘訣は、プラネタリー・バウンダリーを受け入れること」

          Copyright Stockholm Resilience Centre All Rights Reserved. 翻訳:幸せ経済社会研究所 2月26~28日開催の「上勝町SDGsツアー」、満席になっていたのですが、やむを得ない事情でのキャンセルが出たため、残席があります。もしよろしければ、めったにない機会、ご一緒にいかがですか? https://www.guardiantour.com/kamikatsuchoutour いまは千歳空港から羽田空港への飛行機の機内です

          「ビジネス成功の秘訣は、プラネタリー・バウンダリーを受け入れること」

          日本の食品ロス、問題はどこにある? その取り組みは?

          Image by Foerster Some Rights Reserved. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Recovering_wasted_food.JPG 先日、幸せ経済社会研究所から、世界に向けて、日本の食品ロスについての英語ニュースレターを出しました。 https://www.ishes.org/cgi-bin/acmailer3/backnumber.cgi?id=20231124 その日本語版をお伝えします

          日本の食品ロス、問題はどこにある? その取り組みは?