『だであるVSですます』

A「……おい、お前が噂の『ですます長』なのか」
B「そうです。私は『大日本ですます協議委員会』の『ですます長』です。そう言うあなたは、『だである長』ですね?」
A「いかにも。俺が『全日本だである推進審議会』の『だである長』だ」
B「いやいや、写真では何度もお見かけしておりましたが、実際にお会いしたのは初めてですね。本日は一体どのようなご用件でこちらにいらしたのでしょうか」
A「はっはっは……。まぁそう焦るな。俺は、そろそろ決着をつけたいのだ」
B「決着ですか?」
A「そうだ。『だである調』と『ですます調』は、結局どっちの方がより優秀なのか。この長丁場の闘いに幕を下ろせるのは、俺たち『だである長』と『ですます長』以外にはいないんだ。もうこの際、はっきりさせてしまえばいいじゃないか」
B「はぁ、そうおっしゃいますけれどね。私たちはお互い使われるシチュエーションが決まっているじゃないですか。不特定多数へのアナウンスや、公的なプレゼンテーションの場なんかでは『ですます調』、レポートや数学の証明なんかは『だである調』。この区別に今更何の不満があるって言うんですか」
A「例えば、ブログをですます調で書くのってなんだか疲れそうだろ?でも、かといってだである調で書くと、なんだか高圧的と言うか、読み手に有無を言わせないような力を感じるわけだ。つまり、俺たちがどういうときにですます調を使って、どういうときにだである調を使えばいいのか、ということをもっとはっきり線引きしておくべきなのだ」
B「そんなの、面倒ですし、場合によっては表現の自由の侵害にもつながりかねませんよ。やめておいた方がいいのでは……」
A「なんだよ!さっきからどうしてそんなに冷たいんだ!」
B「逆に、どうしてそんなに熱くなれるのですか」
?「まあまあ、ふたりともおちつきゃあね」
A「だっ」
B「誰だ!?」
?「もう二人共優秀だで、優勝ってことで、金メダル買ったげりゃあええかね」
A「あなたは!!
B「『なごやし長』!?」