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R4年度 うるま市キャリア教育推進事業 ~ミラカナ~ 平敷屋小学校

2022年9月28日、平敷屋小学校の6年生を対象に「ワーカーズトーク」を実施しました。

ワーカーズトークは、さまざまなキャリアを持つ社会人講師を派遣し、その職業について話をすることで、子どもたちに自分の将来について考えてもらうための取り組みです。

学校によって派遣する社会人講師の方々はさまざま。児童や先生の希望を反映し、派遣する社会人講師を決めています。
平敷屋小学校には、IT(Information Technology:情報技術)と畜産(養鶏)に従事する2名の社会人講師を派遣・講話を実施しました。

そこで今回は、平敷屋小学校でのワーカーズトークの様子をご紹介します。

なお、キャリア教育事業「ミライカナイ」については別記事にて詳しくご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。
R4 うるま市キャリア教育推進事業 『ミラカナ』 プログラムについて


平敷屋小学校ってどんなところ?

緑豊かなこの平敷屋の地に位置する本校は、70年余りの歴史を有する伝統ある学校です。
校区である勝連平敷屋区は、自然や文化、伝統行事等の豊かな教育資源を有
するすばらしい地域でもあります。

うるま市立平敷屋小学校 校長あいさつより抜粋

平敷屋小学校の6年生は、1クラス35名と少人数。5、6校時の総合学習の時間を使い、2名の社会人講師にお話をしてもらいました。

小学校プログラムについて

これからの未来に欠かせないITの世界を学ぶ

基本的に講話はクラス単位で行います。平敷屋小学校は1クラスなので、まずはIT業界に従事する社会人講師のお話しから聞いてもらいました。

YouTube、ゲーム、スマートフォンなどが身近にある児童たちにとって、ITは興味深い分野のようです。ITの意味や何の略語なのかは知らなくても、ITという言葉については知っているようで、笑顔で話を聞きながら、講師からの質問にも手をあげて意見する様子もみられました。

とくに関心を寄せていたのは「プログラミング」についての話です。実際にプログラミングで作成したゲームを見せながらのお話しだったため、児童たちにもわかりやすかったようです。

近年、プログラミングは子どもの人気の習い事になるなど注目されており、うるま市にもプログラミングを学べる教室があります。しかし、地域または家庭によっては認知が広がっていないところもあります。

「プログラミングについてよく知らない」
「聞いたことはあるけど、そこまで興味はない」
「興味はあるけど習うほどではない」

などという子どもたちもいるでしょう。子どもが習いたいと思っていても親御さんがプログラミングについて理解を示していないというケースもあるかもしれません。

人がごく自然に母国語を話すのと同じように、デジタルネイティブ世代にとってインターネットやデジタル機器はあたりまえにあるものです。今後も加速するIoT時代に柔軟に適応するためには、プログラミングなどのテクノロジー教育はますます重要になっていくでしょう。

「10年後、ITを使わない仕事はない」

講師の言葉に児童たちの表情が引き締まったようにみえました。児童たちもテクノロジー教育の重要性を理解しているのかもしれません。今回のワーカーズトークは、子どもたちへの良い刺激になったのではないでしょうか。

地元の養鶏から学ぶ地域密着の働き方

続いて、うるま市で養鶏場を営んでいる社会人講師から養鶏場の仕事内容や、時代に合わせた新たな取り組みについてお話ししてもらいました。

何名かの児童は講師の養鶏場を知っているようで興味津々。終始、和やかな雰囲気で講話が進みました。

「与勝の地下には空洞があり地下水が溜まっている」
「与える餌によってたまごの見た目や味が変わる」

講師の話に児童たちからは驚きの声があがりました。

「みんななら鶏にどんな餌を与えたい?」と問われた児童たちは、唐辛子やマンゴー、じゃがいもなど、楽しそうに声をあげていました。きっとお話しを聞いていたときから考えてたのかもしれないな、と微笑ましくなりました。

養鶏の話はもちろん楽しそうに聞いていましたが、何よりも児童たちの表情を和らげたのは「地元での仕事・働き方」という部分だったのかもしれません。

将来の進路を考えるとき、多くは都会へ出ることを考えるでしょう。とくに地方だと仕事の選択肢が狭く、なかなか自分が思うような働き方ができないこともあるため、地元を離れる選択をする方は少なくありません。

しかし、「地元が好きだから離れたくない」「地元に貢献できるような仕事をしたい」という子どもたちもいるはずです。

そんな子どもたちにとって、地元に根差す働き方を知ることや、地元を良くする試みに邁進する大人たちの姿は、今後の進路を考える上で大きな支えになってくれるでしょう。

「自分は何が好きなんだろう」「将来どんな大人になりたいのだろう」と自問自答しながら、自分の未来の姿を追い求める子どもたちは多いと思います。ときに夢が見つからなくて悩んだり、夢がない自分を卑下したりすることもあるかもしれません。

まずは子どもたちに、選びとれる未来が数多くあることを知ってほしい。

今回のワーカーズトークが、子どもたちの選択肢を広げる一助になればと願ってやみません。


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