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【制作後記】大合作!バンドブラザーズ 第8弾

※同内容の記事を個人サイトにも掲載しています。

概要

ニコニコ動画のバンブラコミュニティで2009年から続いている合作シリーズの最新作『大合作!バンドブラザーズ 第8弾 -Infinity-』に参加しました。
今作はREDBLUEの2つの動画に分かれており、私が制作した『プロジェクトセカイ カラフルステージ』のメドレーがREDに収録されています。また、両動画の全体の映像編集も私が担当しています。

プロセカメドレー

私が本合作に参加するのは4回目です。過去3回のうち2回(第5弾第7弾B)は「VOCALOIDメドレー」というテーマでした。今作のテーマであるプロジェクトセカイ カラフルステージ (以下プロセカ)は、要は『ボカロの音ゲー』です。そのため、過去作の自パートとの差別化のため、選曲面で「ボカロメドレー」ではなく「プロセカメドレー」を題することの意味があるように意識しました。具体的には、

1. プロセカ初出の曲と公募曲のみ
2. ゲーム内のBGMも採用する
3. 表曲は3DMVのある曲のみ (公募曲、BGMは除く)

といった制約のもとで選曲しました。まず、条件を満たす曲をリストアップして、テンポやコード進行を表にまとめます。そして、選曲のバランスのために、

4. 同じ作曲者の曲は1曲まで
5. 各ユニットの曲が表曲と裏曲に各1曲以上
(ユニットとは、ゲーム内キャラのグループみたいなものです。)

ということを考慮しながら、パズルの要領で構成(繋ぎ・重ね)を考えていきます。このパズルが難しかったせいでなかなか構成が固まりませんでしたが、締め切り直前に大幅に構想を練り直すことで完成にこぎつけられました。

気に入っているポイント

冒頭にタイトルBGMを使うことで、アプリを起動したときのような感覚でスタートし、そのままシームレスに次の曲に移行するという構成がかなり気に入っています。パートの開始・終了時は180BPMにするというルールが今作で廃止されたこともあり、タイトルBGMは原曲キー・原曲テンポのままで使うことができました。
『アイドル新鋭隊』+『Brand New Day』+『Glory Steady Go!』の部分は、みんな大好き「サビ後半クリシェ」を贅沢に3曲重ねています。これは、裏曲は同時に1曲までというルールが今作で廃止されたことで実現しました。というか、自分が3曲重ねをしたかったので、企画発足初期の会議でそれとなく制限廃止を提案しました。
『限りなく灰色へ』の8小節間で、シャッフルビートの楽曲をこれでもかというほど裏に詰め込みました。コード進行的にも辻褄がしっかり合っていると思います。
一方、繋ぎ重ねを理詰めで考えすぎたせいで、楽曲自体のイメージや、ストーリーとの関連性を軽視してしまったことは若干の心残りです。

アレンジに関して言及したいことは下記の一点だけです。

※ファミコンAは今回使用していません。

動画の中央や左右には、楽曲に関連する動画が流れています。その制作にも力を入れました。楽曲の3DMV・2DMV・原曲のPVは全て使っています。また、左右の動画は縦長で表示範囲が限られているので、キャラクターや文字の動きを追従したり位置を微調整したりといった(自分から言わないと気づいてもらえないような)工夫をしています。

動画編集

合作動画では、曲目に合わせて文字(曲名、出典、参加者名、テーマ名)や画像が登場しますよね。あれを作ったのも私です。

画像や文字を動画編集ソフト(Aviutl)上に配置する作業は、全て自動化されています。参加者の皆さんが各自の曲目情報をスプレッドシートに入力すると、タイミングが自動算出され、その情報をPythonというプログラミング言語で処理し、Aviutlに読み込むファイル(.exo)を生成するという仕組みです。
スプレッドシートは、技術協力のあいしさんが作ってくれたものが原案で、私は後の処理に合わせてレイアウトを変更した程度です。後段のPythonに関しては、前作で既に私が実装していたのですが、当時書いたプログラムを見直したらあまりにも汚かったので、勉強も兼ねて一から書き直しました。

それらを用いれば、動画の大枠は一瞬で完成します。その後は、指摘していただいたミスを反映したり、逆に、提出していただいた素材や情報自体の誤りを指摘して確認してもらったりというように、

地味な変更→書き出し→自分で確認→共有→みんなに確認してもらう

の繰り返しです。これが、とにかく時間がかかるんです。一回で全部のミスが見つかって修正できるのが理想なのですが、そういうわけにもいかず……ずっと気づかなかったミスに投稿前日深夜に気づいたりします(動画投稿者あるあるですよね?)。
とくに投稿直前では、念の為「ある箇所を修正した際、意図せず他の箇所が変わってしまっていないか?」を確認するため、「修正前後の差分をとった真っ黒の動画を見続け、真っ黒であることを確認する」という虚無みたいな工程を、書き出しの度に行っていました。これがいちばん辛かったものです。

……と、まあ苦労自慢のようなことを書き連ねましたが、私はこういったプログラミングや動画編集が楽しくてやっているので、今後もなにかありましたら是非お声がけくださいね。

あとがき

こういう記事って関係各位への感謝とかを書くと綺麗にまとまるので、書きます。


……5行くらい書いたけど恥ずかしくなったのでやっぱり消しました(素直に気持ちを伝えられないお年頃なので)。それでは。


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