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市場見通し 2/8朝 メモ

パウエルFRB議長インタビュー

昨日、パウエルFRB議長がワシントン経済クラブでインタビューに応じたとのこと。以下、コメント要旨。

  • インフレ低下プロセスにはかなりの時間がかかる。

  • プロセスには紆余曲折あり、さらなる利上げが必要となる可能性。

  • 雇用統計は予想よりかなり強く、インフレ低下プロセスに相当の時間がかかることを示している。

  • ただ、雇用に大きな影響を与えずにインフレ低下プロセスが始まったのは良かった。

私は、パウエル議長は市場対話を重視していて、景気に冷や水を浴びせない(政策トリガーで不景気にしない)ように金融緩和終了プロセスをソフトランディングさせるべく細心の注意を払ってコメントしていると思っているんですが、タカ派っぽい上記のような内容でも市場の安心材料となったようで、発表後にダウやNASDAQがプラスに転じています。
なぜ安心材料なのかというと、市場は「FRBがこれまでの金利引き上げがインフレに効果がなかったとみている可能性がある」と考えていたようです。パウエル議長は「金利引き上げはまだ必要だが、インフレ低下プロセスに入った(政策の効果があった)」と言っていますからね。

夜場の日経平均先物はネックラインの27,400円を一時割っていましたが、アメリカ市場がプラスに転じた動きに合わせて、足元では27,500円台後半まで値を戻しています。今朝の寄り付きは小幅安くらいで、基本は海外機関投資家がまだ買い続けているようなので、SQ通過までは乱高下の可能性はありつつも上げ目線で良いと思います。

アメリカの金融政策で少し気になっているのは、アメリカ大手企業の雇用調整(大量解雇)の動きと雇用統計の数値がリンクしていないように感じるんですが、それはアメリカも構造的な人手不足で、大企業がレイオフしても人手不足の業種でしっかり求人があるんだと思います。なので、金融政策の効果が雇用統計には顕れづらくなっているんじゃないでしょうか。
雇用が落ちないと個人消費も落ちないから、物価がなかなか下落しないので、金利引き上げが物価に影響を与えづらくなっている(時間がかかる)んだと推測しております。
なので、アメリカは当面、金利上昇とかなり緩やかな景気後退(不景気ではない)が続くはずで、日本市場の株価の重要指標となっている為替=ドル円は130円前後で上下する感じで、大きく円高に傾くことはないかなと思います。ただ、アメリカ市場が低下プロセス突入といってもまだ大インフレ中なので、輸入に頼るものの物価は当面上げ続けると思います。

気になる銘柄

決算発表通過銘柄

4310 ドリームインキュベータ<東P>
アイペットの株式売却で得たキャッシュ150億円の処分方法が発表されました。100億円を充てるとしていた株主還元は、20億を今期(23.3)末配当、80億円を自己株買いと24年3月期と25年3月期の配当で還元するとのこと。なので、予想される配分は配当60億円、自己株買い40億円。悪くない感じ。
ただ、夜場のPTS市場ではザラ場の終値から値を下げています(=_=)
5741 UACJ<東P>
今期2回目の業績下方修正。今朝は大きく窓を開けて下げて、2000円を割るんじゃないでしょうか。当面は完全アンタッチャブル。
5408 中山製鋼所<東P>
期末配当を増配しましたが、中間配当が33円だったところ、期末は22円(+8円増配)。期待外れなので今日は下げそう。

本日の決算発表銘柄

9888 UEX<東S>
我が現物口座の最大含み益銘柄。業績レンジ公表のため、期末配当を公表していませんが、そろそろ年間業績見通しも期末配当も決めてくるはず。株価はまだ随分割安水準なので、材料出尽くし感で下げたとしても1,000円を割ることはないはず。そう願いたい。いや、素直に上げて欲しい!
8032日本紙パルプ商事<東P>
同業の9274KKPグループ(信用買い中)に先駆けて決算発表。上期に引き続いて好業績だといいなぁ。

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