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mtg読み物解説 エルドレインの森 第4話 ルビーと凍てついた心

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概要

ケランとルビーはエッジウォールに戻った。
忌まわしき眠りは拡大しているように見えたが、ピーターは料理を作り優しく2人を迎え入れた。
ラレント湖まではピーターが連れて行ってくれることとなったが、それには条件があった。
1つはピーターの持つ最も分厚い外套を着ていくこと、もう1つは鼻の感覚が無くなったらどんな状況でも引き返すことだった。
曰く、氷の城へ行こうとした挑戦者は多いものの1人としてたどり着いたものはないという。
炎の魔法を操るイモデーン卿でさえだ。
2人はしぶしぶ納得し、受け取った外套を着た。
夕暮れに見せたいものがあるというピーターに連れられた先で見たものは、ケランとルビーが魔女を打倒する人形劇とそれを見る子供達の姿だった。
ケランとルビーの心に温かいものが広がった。

エッジウォールから1週間ほどの行程の先、3人はラレント湖のほとりに着いた。
傷の癒えないピーターはその場で野営をすることとし、氷の城へは2人で向かうこととなった。
湖に貼る分厚い氷の上を凍えながら歩くケランとルビーを凍てつく風と魔女の言葉が襲う。
魔女は引き返すよう警告をし、それに合わせて吹雪が強くなった。
それでもなお前に進む2人の前に、氷でできたエレメンタルの兵士が現れる。
氷の槍で外套を地面に縫い付けられたケランと兵士に拘束されるルビー、いよいよ絶体絶命のその時、ケランの持つ木の柄から光り輝く刃がその姿を現す。
エレメンタルの両腕を容易く両断し窮地を脱するものの、ケランは疲れからか気を失ってしまう。
それでもなおルビーはケランを背負い前へ進んだ。
城に近づくにつれ強くなる吹雪と寒さ、既に鼻の感覚は無く、脚を上げることさえ困難だった。
魔女の問答を跳ね除けながら、自分のためではなく友のために命をかけるルビーの姿が魔女の心を打った。
魔女ヒルダが2人の前に姿を現すと、魔法の口付けが2人の身体を癒し、心地よい眠りを運んだ。

目覚めるとそこは氷の城の中だった。
ヒルダは豪華な料理とせいいっぱいのもてなしで2人を歓迎した。
そして冠をケランに差し出し、彼女を討った証としてその冠をタリオンへ差し出すように言った。
冠を失ったヒルダの魔法は弱まり、吹雪も氷の城も徐々に失われつつあった。
ヒルダはもう1つの贈り物として、真実を教えてくれた。
忌まわしき呪いを作り出したのは3人の魔女だけではない、タリオンを加えた4人で作り出したのだと。
忌まわしき呪いの拡大と暴走はエリエットによるものだが、確かにタリオンも関与していたのだ。
自身の行いを尊いものだと感じていたケランはその事実を隠されていたことに憤慨した。
タリオンを詰問しても、彼は悪びれる様子も無かった。
最後の魔女エリエットはアーデンベイルにいる。呪いを断ち切り自身の生まれについて知る機会を得るか、それともこのまま村に戻るか選べ……
そう言い残しタリオンが消えると、ケランは咽び泣いた。


用語解説

ラレント湖自体が初出の地であることや、既存のキャラクターがほとんど登場しないこともあって今回は用語解説できるようなものがほとんど無い。
唯一解説できるとすればラヴニカ出身のヴィダルケンのトロヤンが語ったこれだろうか。


苦痛のサーカス

間違いなく、ラヴニカのラクドス教団が主催するサーカスのことだろう。

ギルドリーダーでありギルドの名前にもなっているデーモンのラクドスは刹那的かつ快楽主義者で混沌を愛しているため、ギルドの方針も同様のものとなっている。


観客もろとも血と苦痛に巻き込む混沌のパーティーであるサーカスはラクドスの提供する最高の娯楽であり、ラヴニカ市民を楽しませ(苦しませ?)ている。
ラヴニカという都市構造に対してあまりに反社会的すぎる気もするが、ラヴニカへの献身ブロックでは上記のような娯楽的側面が強く押し出され、ラヴニカの都市を活気づけて盛り上げる役割が強調されている。

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