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mtg読み物解説 ファイレクシア:完全なる統一 メインストーリー第三話 信じがたい喪失

場面は代わり、溶鉱炉階層からトンネルを通ってドロス窟へ向かうエルズペス一向にフォーカスする。
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要約

エルズペス一向は貨車でトンネルを進み、狩猟迷宮と外科区画を抜けドロス窟へと辿り着いた。
貨車から降り、プレインズウォーカー達に光素を分け与えるエルズペス。
だが、光素を摂取したジェイスは途端に苦しみ出した。
ひとしきり苦しみ終わったジェイスは、頭の中にヴラスカが助けを求める声が聞こえると言い、単身ドロスを走り出した。
他のプレインズウォーカー達もそれを追いかけるしかなかった。
ファイレクシアの闘技場でファイレクシアンに囲まれる傷ついたヴラスカを発見。一向はファイレクシアンとの戦闘に移行し、ジェイスはヴラスカの救援へと向かった。
だがヴラスカに回ったファイレクシアンの油は光素でもメリーラの免疫でも除去不能なレベルに達していた。
ジェイスは酒杯をケイヤに渡し、ヴラスカの最後の時間を共に過ごすことを選ぶ。ラヴニカの街並みの幻影を作り出し、共に散策し、最後に口付けを交わした。
その時、ジェイスの右手をヴラスカの触手が貫いた。「ファイレクシアの栄光の為に」真にファイレクシアンとして完成した彼女を前に、ジェイスは逃げ出した。
一方、ジェイスを除いたプレインズウォーカー達は闘技場の入り口でファイレクシアンの軍勢と戦っていた。先の戦闘の騒ぎで多くのファイレクシアンが集まっており、とても持ち堪えられそうになかった。
先陣で戦うナヒリは全力を解き放ち、ファイレクシアによる汚染を加速させながら大地を切り裂いた。
ナヒリを除く全員が闘技場ごと美麗聖堂へと落下した。
落下の衝撃でエルズペスの持つ光素は全て溢れてしまったが、酒杯は無事だった。
当初の想定とは大きく違った形になり、多くの仲間を失ったが、一同は目的のため歩を進め続けるしかなかった。


ナヒリ、ヴラスカがファイレクシア堕ち。ジェイスも光素で耐えているものの治療は不可能なレベルでファイレクシア堕ち確定。
光素ももう無いし果たして次元壊しを破壊するという目標は達成できるのだろうか。いやできない。(反語)


用語解説

光素

ニューカペナで取引されている、玉虫色の輝きを放つ油のような液体。
飲むと体力回復の効果や思考が明瞭になる作用がある。純粋に美味しい。なんと対ファイレクシアの効果がある。
その正体は純然たる白マナの権化である天使の肉体を犠牲に抽出されたマナの塊。
かつてファイレクシアンに襲われたカペナを守る為、悪魔が儀式を以てカペナの天使を全て光素に変えてしまった。カペナの中心都市であるニューカペナには光素が行き渡っており、ファイレクシアンには手出しができなくなっている。
ニューカペナと光素の詳細はこちら。
エルズペスは光素と、刀身に光素の行き渡る剣、ラクシオールを対ファイレクシアの秘策として持ち込んだ。

……のだが、残念ながら美麗聖堂への落下の衝撃で光素は全て溢れてしまったようだ。
どうやらビンに入れて持ち歩いていたようだが、もう少し耐久性のある入れ物に入れたほうが良かったのではないだろうか?
また、ビンは背負い袋とやらに入れていたようだが、ジェイスの背負い袋はナヒリに容易に切り裂かれているあたり布製だと思われる。
恐らくガラスでできているであろうビンと布袋で貴重な液体を持ち歩くなど、正気だろうか?失って当然である。


7人の鋼の族長

「ああ。一番近い経路をとれば、スリシック軍の大半を回避できるかもしれない。回避できなければ、奴らはこっちを生け捕りにしようとしてくるだろう。スリシックは破壊者を作り出すために石塚を建てている。そして最強の魔道士は最高の建材だ」
「七人の族長がドロス窟を支配しているが、奴らが協調したことはない。四人はウラブラスクと運命を共にしている。ロキシス、ゲス、ヴラーン、シェオルドレッドはノーンが統べるファイレクシアへの反乱に軍を貸している。もう三人も気を散らされている可能性が高い。縄張りにしがみつき、裏切りに目を開かせている。目標に辿り着ける公算は大きいが、今すぐ動く必要がある」

コスの発言の中にのみ登場。
詳細はこちら。
ドロスを治める統治者は法務官たるシェオルドレッドだけではなく、十分な実力を持つ7人のファイレクシアンが常にその座を狙っている。
コスの発言で名言されたスリシック、ロキシス、ゲス、ヴラーン、シェオルドレッドに加え、アザックス=アザグ、クレイノックスがいる。
最近ゲスが死んだので6人の鋼の族長になっているのだが、コスはまだそれを知らないようだ。
ストーリー中では幸いなことに遭遇せずに済んでいる。


ジェイス・ベレレン

ヴリン出身のプレインズウォーカー。人間男性。相手の思考を読み取る精神術や、幻影を見せる幻影術を得意とする。
詳細はこちら。
mtgストーリーにおける主人公的な存在で、ゲートウォッチの発起人でもある。
戦闘は苦手だが後方支援と指揮を中心に活躍する軍師ポジション。
ファイレクシアに突入する前に、攻撃部隊全員に精神を繋げる魔法を施し連絡を取り合えるようにしていたのだが、ノーンの張り巡らせた障壁により無効化されていた。
光素の対ファイレクシア性によって通信機能が復活したものと思われる。
ヴラスカとはイクサランで共に冒険をし、お互いに友以上に大切な仲となっていた。
そんなヴラスカが1人で闘技場に降り立ったことは不幸としか言いようがない。ヴラスカを想うジェイスは後を追うしか無いだろう。
結果としてジェイスはヴラスカの最後の瞬間に同じ時間を過ごすことはできたものの、ヴラスカを失うと共に自分自身にも余命宣告を刻まれることとなってしまった。
ちなみに助からない。メリーラによる治療は例の如く不可。無事ファイレクシアンとなる。

完成化したてで深度の浅いヴラスカによって感染したためか、外見の変化は少ない。
腕の周りを這い回るケーブルは完成化したヴラスカの触手を思わせる。
また、広げた両手の内にファイレクシア語のルーンが刻まれているが、これは言うまでもなく精神を刻む者、ジェイスのオマージュであろう。


ヴラスカ

ラヴニカ出身のプレインズウォーカー。ゴルゴンの女性。
詳細はこちら。
ゴルゴンらしく、凝視で他者を石にする強力な能力を持つ。
ジェイスの項目で記載した通り、イクサランブロックのストーリーを経てジェイスとは恋仲になる。
不幸なことに1人で闘技場に着地してしまったため、ファイレクシアンの群れを捌ききれず感染してしまう。
手数が足りなかったこともあるだろうが、機械化の結果目がなく凝視による石化が効かないファイレクシアンがいたのかもしれない。
ちなみに、こちらもメリーラによる治療は間に合わず無事感染化する。


ラヴニカ

多元宇宙に広がる次元の一つ。都市次元とも呼ばれる通り、ビルや街並みが並ぶ都市の様相を呈している。
詳細はこちら。
ヴラスカの故郷であり、故郷を失ったジェイスの第二の故郷でもある。
ラヴニカブロック、ラヴニカへの回帰ブロック、ラヴニカのギルドブロックなど幾度となく再訪されている人気の次元。
ジェイスはヴラスカにラヴニカの幻影を見せデートを楽しむが、これはイクサランブロック終盤でジェイスとヴラスカの間に結ばれた約束であった。


ファイレクシアの闘技場

その名の通り、ファイレクシアにある闘技場。
旧ファイレクシアではジェラードとウルザの闘いを描く重要な場所であった。
新ファイレクシアではドロス窟に新たに建築されている模様。


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