見出し画像

機械兵団の進軍:決戦の後に 収録カード雑感その1

ソースはこちら


かつてのプレインズウォーカーたち

現在の多元宇宙では、"かつての"プレインズウォーカーたちがファイレクシア戦争のもたらした影響に対処しています。
プレインズウォーカーは気ままに次元間を移動する、まさに旅人でした。今後彼らは定住の地を見つけるか、新たな道を探さねばなりません。
彼らはそれぞれ――今では非常に小さく感じられるであろう多元宇宙を通して――目の前に広がる新たな物事へと取り組むことになります。

mtg公式Twitter

運命に導かれし者、ケイリクス

元々はテーロスの神クローティスによって、エルズペスを追いかけるためだけに作られた存在。
やがてプレインズウォーカーの灯に目覚めるとエルズペスを追いかけてどこかへ行ってしまった。
初めてクリーチャーとして登場したことで、種族は人間であることが明らかとなった。
また、神々の創造物てあるためエンチャントのタイプを持ち、身体にニクスの輝きを宿している。

能力は気前のいい訪問者に似た強化と、条件付きのエンチャントのコピー。
星座能力である為唱えている必要はなく、また自身の効果でコピーしたエンチャントが出る際にも誘発する。
コピー効果誘発の条件はやや厳しいが、魅知子の真理の支配など強化効果を持つエンチャントや、回避能力を与えるエンチャントで攻撃を通してやるとテキスト遂行感があって美しい。
白緑エンチャントにすんなり入りそうな1枚。


深海の君主、キオーラ

灯争大戦以降長らく行方が分からなかったキオーラも灯を失って再登場。
実は貴族だったようだ。
海中である為どの次元にいるかは窺い知れないが、出身次元であるゼンディカーに戻っている可能性が高い。
タッサの二又槍を持ってテーロスに居座るのはリスクが高すぎるし。

海のモンスターを唱えた際に続唱に似たボーナスを得る効果となっている。
これらのクリーチャータイプは非常に数が少なく、スタンダードではわずか8枚しかない。
その中でも、マナコストを軽減できるトレイリアの恐怖や、マナコストにXを含む為最大出力でぶっ放せる刃とぐろの蛇などはいい相棒となるだろう。


悟った喪失者、ナーセット

イコリアではストーリーにほとんど絡まなかった為何をしていたか謎で、灯争大戦でも何やってたか分からないので実質タルキール以降何やってたか全然分からない人。
背景に映るのはジェスカイ(オジュタイ氏族)の僧院で、タルキールに戻っていることが分かる。
また、ジェスカイの僧であった彼女がモンクであることに文句は無いだろう(激うまギャグ)

効果はオール果敢のオマケのついたでかい戦慄衆の秘儀術師といった感じ。
ナーセット自身も果敢を持つ為、戦闘前メインにスペルを撃てば踏み倒せるスペルの範囲も広がる。
ラルの援軍のようなトークンを並べるスペルとの相性は抜群。
僧院の導師や各種召集スペルと共にジェスカイメンターのようなデッキが再び組まれるようになるだろうか。


囚われの黒幕、オブ・ニクシリス

ニューカペナでザンダー卿殺害の罪をエルズペスになすりつけた悪党がちょうどよくニューカペナで灯を失い一家から追われる羽目に。
もうプレインズウォークで逃げることもできないしどうするオブやん。
最も、彼の出身次元は名称不明かつ帰れるような状況なのか分からないし、彼は訪れた様々な次元で悪行を働いているのでどこで灯を失っても同じような気はする。

能力はかなり異質なもので、まず誘発の条件であるちょうど1点のダメージというのが難しい。
オブのトランプルでプレイヤーに1点振ってもいいのだが、熱錬金術師や熊野と活火斬の対峙など1点ダメージを与えるカードと組み合わせるとすごいアドバンテージを叩き出しそうだ。
何気にターンあたりの回数制限が無いので、チェインコンボが組めるかもしれない。
熱錬金術師にはおあつらえ向きにアンタップする効果もあるので、効果でめくったカードがスペルならもう一度チャレンジできる。
また、完全なる統一と組み合わせると、オブに+1/+1カウンターが乗ったことで1点ダメージが誘発し、1点ダメージによりオブに+1/+1カウンターが乗る無限コンボが成立する。
ちなみに、トランプルダメージを割り振る際は、ブロックしたクリーチャーにそのタフネス以上のダメージを割り振ることができる。
これにより、タフネスが2以下のクリーチャーにブロックされても3点分をクリーチャーに割り振ることでオブの効果を誘発させることができる。


ナクタムンの侍臣、サムト

故郷アモンケットは王神によって滅茶苦茶にされており、灯争大戦以降登場が無かった為安否が心配であったが、灯を失いつつも無事な姿を見せてくれた。
いつの間にか侍臣になっていたようだ。出世したものである。
背景は砂漠にピラミッドと、アモンケットで間違いないだろう。
フレーバーテキストでも、同門のデジェルと共に戦う姿が伺える。

本体性能は赤緑にしては3/2/3と地味だが、速攻先制警戒と戦闘絡みのキーワード能力を3つも持っている。
サムトの疾走などでも描かれている通り、サムトは速さを上げる魔法に長けているようだ。
上記3つの能力はかつて胆力の道というカードで触れられているように、素早さを象徴するものであるので、サムトにはうってつけの能力と言えるだろう。
欲を言えば二段攻撃かトランプルが欲しかったが。

また2つ目の能力は実質的に速攻持ちのサポートであり、サムトも速攻を持つ為自己完結している。
一応能力の誘発条件は忍術でも満たすことができるのだが、色がまるであっていないのが厳しい。
ゴロゴロと悟も同様の条件で誘発する能力を持っていた。あちらはグリクシスカラーで速攻とも忍術とも噛み合う美しいカードデザインとなっていたのだが……
3ターン目に2/3のコンバットが簡単に通るとは思えないので、サムトの横からフェニックスの雛のような回避能力と速攻を持つクリーチャーで殴るのが良いだろうか。
赤緑の3マナは鏡割りの寓話を筆頭にミグロズ、膨れた汚染者など強力な競合が多いことが一番の気掛かり。
2マナだったらちょっと弱いラガバンになれていたかもしれないのに……(言い過ぎ)


燃える魂、サルカン

ジャンドへのドラゴン愛を捨て、故郷ティムール境に傾倒したことでイゼットカラーとなったサルカン。
ドラゴンのマナコスト軽減は赤の、ドラゴンのコピーとなる能力は青のカラーパイである。

龍王の召使いと同等の能力により、出した次のターンには5マナのドラゴンをキャストすることができる。
しかしながら、龍王の召使いと違い伝説なので、複数並べて2コスト以上軽減するといった芸当はできない。
伝説性は残るものの名前はサルカンのままなので、伝説のドラゴンをコピーしても対消滅する心配は無い。
現スタンでは、色もマナカーブも噛み合うズルゴとオジュタイは良い相棒。
または、黒を混ぜてグリクシスカラーにして、真夜中の空、殉至や碑出告と開璃に繋げるのも良いかもしれない。
栄光をもたらす者がスタンダードにあれば……そう思ってしまうカードではあるが、次以降のエキスパンションでの強化に期待だ。


敵意に満ちた者、タイヴァー

カルドハイムの王子が機械兵団の進軍より引き続き登場。
初登場時こそ緑単色であったが、最近はカルドハイムの黒緑のエルフを統べている為か黒緑で登場しがち。
見たところ、灯を失った後はカルドハイムに戻っているようだ。
ファイレクシアンの侵略は終わったが、カルドハイムの戦士達は今度は神の座を求めて戦うようだ。

能力は攻撃しているエルフへ接死を付与する擬似的なエルフへのロードと、マナ能力を起動したクリーチャーの強化。
エルフへの接死付与は初代タイヴァーの能力を思い起こさせる。
また2つ目の効果はマーウィンのおもちゃ感があり、現スタンには令和のマーウィンこと揺籃の地の乱伐者がいるのでコンボが組めそうである。
また、アンタップ効果を持つガイアの眼、グウェナも良い相方。タイヴァーのパワーが5であることも噛み合っている。


復活した精霊信者、ニッサ

機械兵団の進軍ストーリーにてファイレクシアの手に堕ちつつも、チャンドラの手によって救出されカーンとメリーラの手によってファイレクシア化を解かれた。
髪の毛もまた生えてきたようで良かった。
ニッサはプレインズウォーカーになる前の姿ではあるが、一度クリーチャーとしてカード化されている。
その際もスカウトであり土地に関連する能力を持っていたため、プレインズウォーカーになる前に戻ったという感じだろうか。

効果はでかい睡蓮のコブラといった感じ。
1ターンに2回上陸すれば、マナの使い道としてエルフかエレメンタルをサーチできる。
最近のニッサとしては珍しく、エレメンタルだけでなくエルフにも傾倒した効果となっている。
プレインズウォーカーの灯を失ったことで初心を取り戻したのだろうか。
簡単に誘発させるなら、ニューカペナのフェッチランドを使うといいだろう。
ゼンディカーへの侵攻などで土地を並べるのも良い。
能力をフル活用しようとするとエルフもしくはエレメンタルを採用し、複数枚の土地を並べるギミックが必要であり、なおかつ単体では何もしない3/3に過ぎないためなかなか採用するデッキが思いつかない。
砕土やカルニの心臓の探検のような軽くて複数枚の土地を出すカードがあれば、睡蓮のコブラとしてマジカルクリスマスランド的なデッキを組めるかもしれない。


激情で錬磨された者、ナヒリ

機械兵団の進軍ストーリー中でファイレクシアンとなっていたナヒリが、いかにしてかファイレクシア化から脱し復帰。
本記事執筆中ではサイドストーリーゼンディカー編が日本語訳されていないため詳細は不明である。
だいたいいつも怒っていて白赤となっている印象だが、灯を失ってからも相変わらずキレているようだ。

能力は分かりやすく装備品サポート。
神河の換装クリーチャーは装備品のサブタイプを持っているため、親和の頭数稼ぎには持ってこいだろう。
2つ目の能力は装備品をつけたクリーチャーでないと誘発しないため、換装クリーチャー単体で殴っても意味がない。
こちらはミラディンのために!など装備品が付いた状態で出るクリーチャーを活用すると良いだろう。
龍翼の滑空者は殴ってよし踏み倒して良しと相性良好。
色も合う装備品サポートとして、刃を持つ者、アスターも採用した白赤装備品デッキは組めるのではないだろうか。
幸いなことに現スタンには強力な装備品である2色剣が2種類存在している。
何より2色剣を振れるデッキはカッコいいので是非使ってみたいところだ。


再鍛されたレガシー、カーン

機械兵団の進軍ストーリーではファイレクシアンにこそならなかったものの、手足をもがれ置物にされていた。
その後修復には成功し、自身の灯を犠牲にしてアジャニとニッサを救った。
背景に5つの太陽が浮かんでいるため、新ファイレクシアの空と融合したザルファーにいることがわかる。
カーンは元々灯を持ったり失ったりしがちだったので、クリーチャーとしての収録もこれが初めてではない。

効果はアーティファクトにかなり寄った効果となっている。
1つ目の特性定義能力だが、カーンが5マナのアーティファクトであるため5/5は確定している。
ファイレクシアへの門から吊り上げれば9/9になる。
試作呪文は試作で唱えるとマナコストが軽くなってしまうため注意。
あまり意識せず5/5として運用してしまって良いだろう。
2つ目の能力はアーティファクトの数だけ無色マナを生み出す。
出てくるマナにはパワーストーンのマナと同じ制約がかかっている。
1つ目の効果と合わせて、巨大なアーティファクトをキャストすることを推奨する効果となっている。
稼いだマナはファイレクシアへの門や街並みの地ならし屋や瞬足光線の大体といった強力なアーティファクトをキャストする為に使いたい。
パワーストーンからのマナで上述のアーティファクトをキャストする青赤ランプなんてデッキもあったが、あれに入るのではないだろうか?
強力カードであるマイトストーンとウィークストーンとマナ域が被っているが、あちらよりより多くのマナを得られる可能性があり、フィニッシャーも務めることができる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?