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mtg読み物解説 エルドレインの森 第3話 二つのもてなし

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概要

ウィルとの確執が深まる中、ローアンは廃墟となったアーデンベイルを訪れる。
そこではかつてのエルドレインの騎士たちが忌まわしき眠りに操られていた。
自己防衛のため稲妻を放つうち次第に興奮を覚えていくローアンだったが徐々に不利な状況に追いやられていく。
武器を奪われたローアンの手に不意にアショクの手が重ねられ、騎士たちの動きが停止する。
アショクはローアンを呼び出した者の友だという。

誘われるがままにアショクについていくと、そこにはガラスのリンゴを手にした魔女エリエットがいた。
彼女はローアンの産みの母親の姉であり、そして忌まわしき眠りこそが疲弊したエルドレインの民の本当の平和であると説く。
力を恐れられ孤独を感じていたローアンにとって、彼女は理解者となった。

一方ケランとルビーはエルドレインでは珍しいヴィダルケンの冒険者トロヤンの力を借りて巨大な豆の木を登っていた。トロヤンの持つ薬はカエル状の手足を授けてくれた。
豆の木を登り切った3人は巨人たちの暮らす天上の王国ストームケルドにたどり着いた。ここに魔法の鏡インドレロンがあるという。
巨人たちのパーティの隙を縫って城の中を捜索する3人だが、巨人のベルーナと大きなガチョウに見つかってしまう。
あわやガチョウの餌にされるというところで、緑の宮廷の指導者であるヨルヴォがそれを止める。
ケランからフェイの王の名を聞いたヨルヴォは、ケランたちを鏡の元へ連れて行き鏡を使わせるようベルーナに命じた。

鏡の前に立ったケランが鏡に質問をしても鏡は答えない。
ベルーナ曰く、質問と引き換えに鏡の知らない秘密を明かさなければならないという。
それを聞いたトロヤンはケランに代わり自身がエルドレイン出身でないことを明かす。
鏡は美しい氷の城を映し出した。
ルビーはその湖がラレント湖であること、戦争以前には氷は無かったこと、そしてラレント湖に行ったことがあるという。
次に行くべき場所は決まった。


用語解説

アショク

左の人。顔の鼻から上がなく、顔の輪郭に沿うように生えた角のような部位がある。空洞になっている部分からは黒い煙が漏れ出ている。
性別不明、種族不明、出身次元不明と謎に満ちたプレインズウォーカー。ファイレクシア戦争後も灯を維持している。
ボーラスもエルドラージもファイレクシアも去った多元宇宙でヴィランとして活躍してくれるのだろうか。
悪夢を操る力を持ち、相手に悪夢を見せるだけでなく悪夢を実体化することまでできる。
その力を生かしてノーンやエルズペスに嫌がらせをして遊んでいたのだが、今回はエリエットに協力しローアンに夢を通じてメッセージを送っていた。
ローアンの見ていた夢はあまり悪夢っぽく無かったが、悪夢に限らず夢ならなんでも見せることができるのだろうか?

割と気分屋かつ学者気質で、悪夢の力の実験に余念がない。
テーロスでは悪夢から新たな神を生み出す実験をしていたし、ファイレクシアでノーンに接近した際は魂が無いというファイレクシアンが悪夢を見るかどうかに興味があるようだった。
エルドレインでの目的は現状不明。ローアンを誑かす女に協力していることからロクな事ではないのだろう。


ヴィダルケン

青い肌と魔法を操ることが特徴的な種族。
ミラディン(新ファイレクシア)、ラヴニカ、アラーラのエスパー、カラデシュで存在が確認されているがエルドレインにはいない。
各次元のヴィダルケンにはそれぞれ異なった特徴があり、ミラディンは4本腕(新ファイレクシアとなってからはほとんどが完成した)、アラーラはエーテリウム化されており、カラデシュは4本指。唯一ラヴニカのヴィダルケンのみ異形的な要素が無い。
トロヤンはエルドレインで登場したヴィダルケンとしては初だが、フレーバーテキストを見る限りラヴニカ出身のようだ。
恐らくポータルを通ってエルドレインにやってきたのだろう。
ラヴニカで培った尖塔登りの技術を活かしてエルドレインでは豆の木を登っているらしい。


ラヴニカ

言わずと知れた都市次元。
最も有名な次元のうちの1つではないのだろうか。
2色の組み合わせの10のギルドが存在しており、都市次元らしく多種多様な種族が暮らしている。
非プレインズウォーカーであるトロヤンがエルドレインに渡ってきているので、恐らくラヴニカとエルドレインを繋ぐポータルが開いているのだろう。
ポータル内には未知の危険が存在する可能性が指摘されているが、トロヤンの好奇心は止められなかったようだ。


インドレロン

ヴァントレスが持つ遺物。
意識を持つ魔法の鏡で、あらゆる質問に答えを与えてくれる。ただし対価として鏡の知らない秘密を明かさなければならない。
エルドレインの王権時代にはヴァントレスが保有しヴァントレス城の下にある湖に沈んでいたのだが、いつのまにか天上にある巨人の王国ストームケルドに移動していたようだ。


ヴァントレス

知識を美徳とする青の宮廷。
メア湖の水面に建つヴァントレス城を拠点としている。
インドレロンの裁量が国の采配であり、統治者は不在となっている。
実質的な指導者は鏡により騎士号を与えられた大魔導士ガドウィックだろうか。
インドレロンを失っているあたり、アーデンベイル同様ファイレクシア戦争の際に崩壊しているのかもしれない。


ヨルヴォ

ギャレンブリグの統治者である巨人。
王冠は倒した相手の持っていた壊れた武器でできている。
エルドレインの王権ではローアンたちの謁見を認めグレートヘンジの使用を許すし、今回はケランたちに鏡の使用を許すし結構いい人のようだ。
ストームケルドでパーティーに参加していたのは単純に大事な催しだからなのか、ギャレンブリグが崩壊したのでストームケルドに身を寄せているからなのかは不明。


ギャレンブリグ

エルドレインの5つの王国のうちの1つ。
何よりも肉体としての力を美徳としている。
多くの巨人は僻境に潜んでいるが、ギャレンブリグには一部の巨人が属している。
機械兵団の進軍ではギャレンブリグに属するファイレクシアンの姿は見られなかったが、この調子だとギャレンブリグも戦争の影響で崩壊しているのかもしれない。


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