攻撃ヘリ、戦闘ヘリに関する考察

2023年6月、ウクライナに対するロシアの侵略に対していよいよウクライナ軍による反撃が開始されました。
これを受けたロシア軍は攻勢を受けたウクライナ南部において、緒戦の空中強襲で大打撃を受けていた戦闘ヘリを機動防衛戦力として集中運用し、少なくない損害をウクライナ軍に与えました。
これを書いている合間は、まだまだ戦力を集結させたウクライナ軍の攻勢が続いており、このまま押し切ってくれる事を願うばかりです。

今回の戦場では、戦闘ヘリは戦果に対して多数の損害を出しているとみられ、実際にロシア軍側は多数の戦闘ヘリを失っています。
しかし、同時にロシア軍は引き続き戦闘ヘリを投入している事、またウクライナ側も汎用ヘリに武装を施してまで投入する一方で、戦闘ヘリの供与を望み続けています。
現在、自衛隊は新しい防衛整備計画に基づき、戦闘ヘリを無人攻撃機へと代替しようとしていますが、その判断はこのまま進めていいのか、または無人機としてもどの様な機体を運用すべきか、戦闘ヘリに関する今後を考えていきたいと思います。

攻撃ヘリの定義と歴史、ランドパワーかエアパワーか

攻撃ヘリの前身は第二次世界大戦中に連合国やドイツなどが練習機や軽観測機に武装を施したのが最初と捉える事もあります。
これはエアパワーの延長として、陸軍を近接航空支援できる簡素な航空ユニットが求められた結果生まれてきたもので、現在だとCOIN機へと続く系統になります。
ただ、ここで低速・軽便で安価な航空機に簡素な武装を積むのは、地上部隊を攻撃するのに有効な手段と立証されたのは事実でしょう。
そして、これから攻撃ヘリの定義を見ていく為に、その歴史を振り返りますが、個人的にはここでCOIN機の様なエアパワーから攻撃ヘリはランドパワーに依った存在へとなっていくと感じています。

WW2に非力ながら誕生したヘリコプターに対して、武装を取り付けたのは、Fa223双発ヘリのような例外もありますが、本格的に考えられ始めたのは、朝鮮戦争で機上から射撃を行うといった事が行われました。
(一部では機銃やロケット弾の射撃試験も行われました)

より本格的に武装を施そうとしたのは、1960年代にポルトガル軍がアルエットⅢ汎用ヘリに機銃を搭載し、更に機関砲を搭載して試験した事が始まりかも知れません。
同時期の南アフリカ国境紛争、そしてアルジェリア戦争でのフランス軍が、同様にヘリに機関砲などを搭載したガンシップを、非武装の輸送ヘリのエスコート任務や地上支援に用いました。
同時に、汎用ヘリや輸送ヘリにより人員をピンポイントで空輸する空中強襲任務の運用が本格的になっていきます。
ヘリボーン戦術の本格化です。
空挺降下と異なり、人員をピンポイントで降ろせる手段として空中強襲任務は主にグライダーを用いてWW2から行われてきました。
しかし、一度降り立つと二度と飛び上がれず、母機から切り離されると降りる他に手段のないグライダーによる作戦はリスクが大きく、ドイツや英米連合軍が幾つかの作戦を行ったに留まります。(日本を含む各国に同様の部隊は存在しましたが)


この流れを受けて、アメリカ陸軍でも汎用ヘリの武装化が計画されていきます。
最初こそ選べる機体が少なく、新型機が出る度に武装化を試みていきますが、やがてUH-1とCH-47輸送ヘリのガンシップ化の時にある問題点に気づきます。
1つは、武装した汎用ヘリは速度が低下し、他の人員輸送に用いる他のヘリに対して追従が難しい事。
もう1つはCH-47の様な大型ヘリは、パワーもあり巡航速度は速いものの、大柄で被弾面積が大きく、装甲で補おうにも限度があった事です。
ガンシップと呼ばれた武装ヘリの主体はUH-1の改造機へと移っていきますが、上記の問題に加えて空中強襲任務自体が、敵が少しでも待ち構えている地域に対しては非常に脆弱で、損害が多く、空軍のA-1攻撃機の様な固定翼機の支援だけでなく、エスコートとしての専門的ヘリの必要性を感じます。
これは、大規模なヘリボーン作戦が行われなくなる一方で、中小規模のヘリボーンは戦術的に非常に大切である事から、より切実に求められる事となりました。

そこで、アメリカ陸軍はより攻撃任務に向いた、機動的なヘリの開発へと向かいます。
しかし、専用の攻撃ヘリ計画で開発されたAH-56は高コストや開発の難航からすぐに配備できず(最終的に正規の配備もされませんでしたが)暫定的な機体の導入が行われます。
これが攻撃ヘリでも最も普及したAH-1コブラの系譜です。
AH-56ほど高性能ではなかったものの、「汎用ヘリに追従ないしは先行出来る高速性、小さい被弾面積、強力な近接支援火力」という戦闘ヘリに必要な要素をすべて備えていたAH-1はベトナム戦争だけに留まらず、欧州への正規戦へ向けて、長距離からのATMによる対戦車攻撃も任務に含まれていきます。
そして1980年代には、正規戦での任務をより高度にこなす為の戦闘ヘリとしてAH-64アパッチが誕生するのです。
その任務には、敵防空戦力への攻撃も含まれており、ソ連軍の攻勢に対して、かなり食い込んだ防御戦闘が行われる想定だったと感じさせられます。

同時期に東側のソ連でも、米軍の攻撃ヘリの影響を受けてそれまで汎用ヘリの武装化は同様に行われていましたが、より大型で重武装なヘリとしてMi-24ハインドを誕生されています。
こちらはより攻撃的で、侵攻時の機甲部隊に追従した火力支援や、西側同様にヘリボーンを強力にサポートする目的で開発され、アフガニスタン侵攻では、対抗したムジャヒディンに非常に恐れられました。
昨今話題の携行滞空ミサイル(MANPADS)の供与により、ハインドは大きな被害を出していますが、一方で終始アフガニスタンで恐れられていた存在である事に変わりはありません。

さて、ここまで見ていくと、個人的に思うのは、戦闘ヘリの発達は常に陸軍の戦力として発展してきたという事です。
軽攻撃機の類は、航空戦力の間隙、数的な問題や基地から目標までの距離の問題から、常に近接航空支援を適切なタイミングに行えないのを、少しでもよくする為に誕生した「エアパワー」としての存在でした。

一方で戦闘ヘリは、常に陸上戦力と密接にかかわる、「ランドパワー」として発展してきていると感じさせられます。
これはヘリボーンも同様で、汎用ヘリを「空飛ぶトラック」と呼ぶ事がありますが、地形に束縛されない高速で移動するトラックと考えれば理解しやすいと思うのです。
加えて、空挺作戦の場合も同じですが、陸上戦力主力と連絡・連携する事が必須条件であるヘリボーン作戦は、あくまで陸上作戦の延長にあると言えます。
故に、個人的に攻撃ヘリ・戦闘ヘリは「ランドパワーの一端として、空飛ぶ砲兵、機動的火力として活動するユニットである」と定義できると考えています。
勿論、対空火力に晒される、燃料による飛行時間の制限で活動時間が制限されるといった航空ユニットとしての制約は、エアパワーに近い存在と認識しています。
ただし、単に遠方からミサイルを投射するだけでなく、必要とあらば味方の頭上で敵に制圧射撃を加えるといった運用性は、装甲車両や砲兵の方が近い存在だと認識しているのです。
一言で言うならば、「兵器としてはエアパワーの特性を持ちながら、作戦運用はランドパワーに準ずる」という難しい位置づけの兵器が、戦闘ヘリという認識です。(飛ぶ兵器としての使い方は航空機だけど、作戦設定などは陸上戦力に準ずるという意味。ニュアンスが難しいかも)

攻勢時の運用と役割

ここからは、それぞれの運用想定の中での役割を考えていきます。
まずは攻勢時の運用の場合です。
ここで言う攻勢は湾岸戦争やイラク戦争、ウクライナ侵攻の緒戦ロシアとウクライナ双方で行われた様な、敵地に侵入して敵戦力を叩いたり、要所を破壊するといった運用です。
湾岸戦争などの事例では補給拠点を輸送ヘリの助力を得て、敵地に設けて、更に奥深くまで侵入するといった運用も行われました。
その中で、戦闘ヘリは持ち前の火力を発揮し、ヘリとしての低空侵攻能力を活かして、敵に見つからない様に侵攻、打撃を加える役割を求められます。

長距離進出任務にもなる攻勢時の運用は、敵の防空火力に捕らわれやすい、非常に危険な運用方法と言えると思います。
実際に、イラク戦争で起きたナジャフの戦いでは、ほぼ全機が待ち伏せしていた対空火器の射撃を受けて損傷、攻撃に失敗しています。
そしてウクライナ侵攻では戦闘ヘリだけでも60機近いロシア軍の戦闘ヘリが撃破されています(地上撃破も含みますが)。
一方で、二度目に行われたナジャフの戦いでは、イラク軍主力こそ取り逃しましたが、被害もなく攻撃に成功し、ウクライナ侵攻でも緒戦にウクライナ側と思われる戦闘ヘリがロシア領内へ侵入、空襲を行っています。

ここまでで分かる事は、攻勢時の運用に置いては敵に補足されると、非常に不利になるという事です。
特に昨今のMANPADSやIR誘導のSAMに限らず、防空火力は高度化し、非常に撃墜率が高くなっています。
これは戦闘ヘリだけでなく、固定翼の攻撃機や戦闘爆撃機にも言える事で、防空火力の外側からのスタンドオフ兵器による攻撃か、ステルス化が必須と言える環境になっているのは事実です。
一方で低空侵入の有効性自体はいまだにあり、巡航ミサイルはまさにそれを突いた兵器になります。
ウクライナ侵攻では双方が攻撃機や戦闘ヘリの低空侵入からの射撃、またはロケット弾のトス射撃を行っていますが、後者はスタンドオフ兵器と同様の安全性はあるものの散布域が広すぎるので、精密な火力支援には向かない問題があります。
そして、低空侵入で問題となっているのはMANPADSで、高い命中率と対抗手段への耐久性、それに加えて歩兵一人で運用できる為、発射器の視認・探知が非常に困難であるという厄介さがあります。
一方で探知手段が指揮所などから防空情報を得られないと肉眼に頼るしかないという問題もありますが、ウクライナ侵攻ではこれが地上で大量に用いられている事が低空での航空作戦に大きな影響を与えています。

更に、対空火力に対する行動が、作戦の成否を大きく分けているのが、先に述べたナジャフの戦いとウクライナ侵攻緒戦の運用で分かります。
特にナジャフの戦いが分かりやすいのですが、失敗した一度目は、空軍と陸軍ロケット砲兵による敵防空火力への制圧射撃から、数時間後にようやく基地を出発しているのです。
そして、その後再度の制圧砲撃などは行わずに目標へ突入、対空射撃を受けています。
逆に二度目の作戦では防空制圧射撃から比較的短時間のうちに目標に到達、体制を整えられる前に、待ち伏せしようとしていた武装トラックなどを撃破制圧しているのです。
ロシア軍の戦闘ヘリが大損害を受けている状況も、より精査が必要でしょうが、同様の事が起こっている可能性があります。
一方、湾岸戦争ではイラク軍の前哨レーダーサイトを、アパッチがミサイル攻撃で潰していますので、目標設定次第ではヘリによる防空網制圧も行うので、ここは運用次第かも知れません。(アパッチは野戦防空に対してはも低空侵入からAAGを対戦車ミサイルでアウトレンジしたり、SAMを至近距離から機関砲などで撃破する事も想定されていたので)

これら攻勢時は戦闘ヘリにとって脅威があるにも関わらず、航空支援の必要性は変わらず、リスクを経ても行う必要があるのが現状です。
その為、主に活躍しているのが、人的損害を気にせず用いられる無人航空機です。
これらは大量に様々な種類が用いられているという事もあり、正確な被害を図る事は出来ませんが、高高度から兵器を投射するタイプに関しては、現状被害は少ない様に見えます。
ただ、目標を補足する観測無人機の類は相当数が撃墜されており、加えて固定翼無人機が中心である事から、戦闘ヘリに求められるランドパワーとしての運用ではなく、エアパワーとしての運用に終始している状況です。
火力としては代替手段にはなれていますが、ランドパワー的な支援能力はないと考えるべきだと思っています。
また、搭載量が現状少ない事、持続的ないしは面制圧火力はない事が指摘されてもいます。

防御の運用と役割

次に、防御における運用と役割を考えていきます。
防御運用は、味方の前線付近で火力が不足する場合に、そこへ素早く駆けつけて一時的にも強力な火力を発揮し、ヘリ特有の簡易拠点でも離発着できるメリットを利用して、短い時間で反復攻撃を加える事が役割として求められます。
これにより、戦闘ヘリは複数の戦線に対して、集中的突発的機動火力の提供を得意としていると言えるでしょう。
今回のウクライナ侵攻に置いては、2023年6月より始まったウクライナ軍の反撃に対して、ロシア軍側に残存していた戦闘ヘリが機動集中して、主にATMによりウクライナ軍に流血を強いています。
今後、場所によってはロケット弾や機関砲による面制圧も行われるかもしれません。

防衛時に戦闘ヘリに有利となるポイントとして、次の理由が挙げられます。
1,拠点との距離が短くなり、より重武装に、より短いターンアラウンドタイムで、反復攻撃が出来る事。
2,味方戦線より前に出る必要もないので、行動開始を秘匿しやすい事。
3,侵攻側はどうしても防空戦力の進出が遅くなるので、低空域での防空火力が比較的少ない傾向になりやすい事。
4,味方の砲迫火力や防空制圧、敵前線への面制圧射撃と連携して攻撃出来る為、侵攻側の防空火力を押さえつけて活動しやすくなる事。

これらは、日本の本土防衛における戦闘ヘリ運用にも言える事で、特に他の戦力との共同しての火力発揮は、戦闘ヘリだけで火力発揮しなければならないという思い込みがあるなら、それを排除しなければならないと思うのです。(これは攻勢時も同じです)
防御に於いて、戦闘ヘリはまさに空飛ぶ砲兵として、機動的火力を発揮し、前線の戦力をサポートする戦力と言えるでしょう。

ヘリボーンと戦闘ヘリの役割

ヘリボーンにおける戦闘ヘリの役割は特に特異な存在です。
敵地に、例え敵の主力や防空火力を避けて迂回していくとしても、どうしても最低限の火力にヘリボーン部隊は対応しなければなりません。
そこで、もともと武装ヘリが行っていた様に、そして武装ヘリでは不十分だからこそ戦闘ヘリが生まれた役割、ランディングゾーン(LZ)の制圧を行わなければなりません。
ヘリボーンの支援自体は、戦闘爆撃機なども行いますが、LZの制圧を持続的に行うには、ドアガンなどの輸送ヘリの火力だけでなく、自由に行動して火力を発揮し続ける戦闘ヘリの支援は特に大切な存在です。
特に、小火器の射撃などに突然さらされても対処できる防御力と、そもそも被弾し辛い正面投影面積の小ささは、戦闘ヘリの生存性を汎用ヘリよりも高める事に貢献しています。
また、人員輸送に行動を制約される訳ではないので、敵陣地への攻撃も自由な方角から機動しつつ行えるのは大きいメリットだと思うのです。(ベトナム戦争の戦訓から、攻撃に従事するヘリは原則専属機をその作戦中は割り振り、並行して任務を行わないとなっていたと記憶しています。

この任務は戦闘ヘリの大切な役割でしょう。
ただ、ウクライナ侵攻の最も最初に行われた主要空港へのヘリボーン作戦に於いて、部隊の降着は出来たものの、エスコートした戦闘ヘリの大半はMANPADSなどの防空ミサイルに大損害を与えられてしまったのを忘れてはなりません。
これはベトナム戦争の頃から分かっていた事で、充分に備えられた目標へのヘリボーンは、かなりの損害を被るという避けようのない事実なのです。
それでも、成功させ味方との合流も果たせるのであれば、ヘリボーンは有効な作戦である事に変わりはないので、実施されるのです。


現状の限界と問題点、ロシア軍の失敗とウクライナの求め

ここまで、戦闘ヘリの必要性に関する説明をしてきましたが、次は戦闘ヘリの前に立ちふさがる問題点を考えていきます。
今回、上の話でも幾度となく取り上げていますが、防空火力の発展で、戦闘ヘリを含めた航空機の生存性が著しく落ちているのが現状であるという点です。
これにより、固定翼の戦闘機でも自由に作戦行動が彼我ともにウクライナでは行えていない状況です。
これを航空拒否と呼ぶ事もありますが、これに対抗する手段は3つあるというのが現状でしょう。
1,航空機搭載問わず、スタンドオフ兵器や砲撃で、遠方から打撃を与える方法。
2,ステルス化を進めて防空SAMなどの効果を抑え込む事。
3,低空侵入で探知される距離を短くしつつ、地形も活かして出来る限り短い距離で、防空側が対処できない合間に航空攻撃で掃討する事。
昨今のMANPADSを含むミサイルの妨害手段への対応ぶりは凄まじく、安易にフレアなどで逸らせない処か、赤外線ジャマーすら無力化する傾向にあります。
個人的にとりえる対抗手段は、比較的低出力の赤外線レーザーで、シーカーの目を焼く程度が、すぐに実現しそうな範疇だなと。
生存性の面で、航空機全般はかなり厳しい段階にあると考えています。(これは無人機ではより如実で、電波妨害による誘導障害も起こります)
ただ、それでもロシア軍が運用して、ウクライナ軍が補充を求めるのに理由があって、無人機よりも密接に、また現状運用中の無人機より高い火力を、必要な時必要な場所へ駆けつけて発揮できるからこそと考えています。
特にウクライナは汎用輸送ヘリのMi-8にロケットポッドを搭載して近接支援に用いている状況でもあり、少しでも生存性の高い戦闘ヘリを求めるのは、当然の要望であると感じるのです。


これからの姿の変化と陸自の同等アセットの将来への推察

上記に書いた問題も踏まえつつ、自衛隊のヘリ運用の変化と戦闘ヘリと変わる存在を含めた将来の推察をして終わりにしようと思います。

まず、自衛隊のヘリ戦力は、その導入当初から戦力移動の輸送手段として特に重視される傾向にありました。
これは単にヘリボーン作戦を行うというのもありますが、島嶼を含めた増援が必要な地域に素早く移動させる為というのが大きいと考えています。
その為、武装化は比較的遅く、1980年代に対戦車ヘリ導入の前段階としてロケット弾ポッドを搭載した他は、一部にドアガンが搭載されいた位で、2000年代になってようやく12.7mm機銃などを様々な機種に搭載する様になりました。(海自のSH-60Kも不審船対処の関係でドアガン積む様に)
陸自のヘリ輸送力は非常に大きく、特にCH-47大型輸送ヘリの配備数は米国に次ぐレベルの規模です。

一方の戦闘ヘリは、現在新しい整備計画により攻撃型無人機で代替するとしつつも、この手のヘリでないと出来ない任務は新汎用ヘリであるUH-2の武装化で補うとされました。
戦闘ヘリほどではないにせよ、最小限の能力は残そうという意図が感じられます。
また、これはこれからの戦闘ヘリの姿に直結しますが、UH-2に無人機の管制機としての能力を付加する研究も行われるようです。
これは通信の届かない範囲に居る無人攻撃機を適切に管制する為に、絶対に行う必要のある研究でしょう。

そして、将来の戦闘ヘリの姿ですが、少なくとも自衛隊では当初は無人戦闘ヘリとして登場するのではないかと考えています。
ただ、UH-2をそのまま管制機とすると、どうしても並列になっている操縦席故に、被弾面積が大きく、無人機を前線近く、ないしは攻勢時に敵地の内部で行うにはリスクが伴います。
その為、将来的に管制機は戦闘ヘリみたいな状態になっていくのではないかと、個人的に考えています。


また、米軍ではティルト機の武装化により代替する計画も浮上していますが、こちらも将来は重武装化してのより戦闘ヘリに近い形態への変化をしていくのではないでしょうか。
上記の管制機構想と組み合わせて、発展する可能性も考えられます。
これは無人戦闘ヘリも同様で、敵に近づいての射撃も求められると考えると、どうしても従来の戦闘ヘリを無人化した形状へとなっていくと考えています。
そして、各種防空手段への対処方法もMANPADSなどに対して欺瞞出来る手段が登場してくるかも知れまん。
ただ、それ以上に脅威であるレーザー兵器も登場する可能性があり、先手必勝とばかりに観測用無人機などを活用して索敵を徹底するか、無人機の数で押し切る方法になるかもしれません。


以上で、今回のお話を終えますが、如何でしたでしょうか。
この記事も今後また書き足しをしていこうと考えています。
駆け足で書いた為、まだ書かなきゃいけない事があるなと思っていますが、その部分はご容赦頂き、議論の足しにしていただければと思います。
何卒お願い致します。

島嶼戦闘での戦闘ヘリなども、また加筆していきます。

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