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ユーレイデコ 第1話考察 テーマ:デコという技術について

注意事項:ネタバレ含みます。ユーレイデコ第1話を見てから読んでほしいです。

まずは、ユーレイデコ第1話は楽しかったということを伝えたい。
特に、VRSNSでアバターを使ったコミュニケーションをしたことがある人ならば、一見の価値はあると私は思う。

ユーレイデコ第1話について考察する点は色々あるだろうが、
今回は、デコレーションカスタマイザー 通称「デコ」の機能と、その表現方法について考察してみよう。
 
 デコは、視覚情報デバイスと公式ホームページhttps://yureideco.com/keywordsに書かれている通り視覚を通して現実に非現実を組み合わせることができるデバイスのようだ。
MR(Mixed Reality)「複合現実」が可能なデバイスとして描かれているように見える。
しかし、MRだけでなく超再現空間というVR(Virtual Reality)「仮想現実」の空間を作成し見ることもできるようだ。
 
 アバターの見た目や街の見た目を操作したり、超再現空間内でアバターが自由自在にコントローラー等無しで動いているのを見ると、脳からの信号をキャッチして感覚的に操作することが可能なようだ。

 脳からの信号をキャッチしているならば、アバターが動き回るのに合わせて、現実の体も動き回ってしまうのではないかと心配だが、

●作品後半で透明な男の子が他人(UDAという)から「らぶ」を奪っているシーンでは、超再現空間が解除されたときUDAのポーズは解除時と同じポーズだった。
●ベリィは、作品後半で超再現空間を破られたあと椅子に座っており、破られる前のポーズとは違うポーズをとっている。

この2つのことから、アバターはアバターを操作しようとして動く、現実の体は現実の体を動かそうとしないと動かないようにできているようだ。
 我々の世界で、実際にVRゴーグルをつけてアバター操作しているとき、アバターの操作をしながらも時には現実の体を動かそうとして動かすのと感覚的には一緒なのだろうと思う。

 次に、デコで表現されている世界と現実世界の表現の違いについて見ていこう。
 作画の線に注目してもらいたい。黒色の線(黒線と呼ぶことにする)と線に色がついている(色線と呼ぶことにする)のがある。
基本的には、黒線で描かれているものは現実に存在するもの。色線で描かれているモノはデコで作られたモノとして表現されているようだ。
 例外として、ベリィが透明な男の子の隠れ家にアバターを投影させているときは、アバターの線は黒線で描かれている。しかしこれは、アバターだとわかるようにテレビ画面の走査線のような物がアバター全体に入っている。

線の色に注目してみることで現実のものとデコで見えるモノの区別ができる。現実とデコの切り替え、これは現実のもので、これはデコでできているモノなんだと意識しながら見る楽しみを得られる。

 例えば、ベリィの部屋にいる水色のペット。スライムのように無茶苦茶な動きをするのに体の線は黒線だ。線の色に注目してみることで、体は現実のもの、表情はデコで作られているということがわかる。
ベリィは水色のペットをなでているが、実際になでている感触を得られているのだろう。
この世界の技術力の高さを知り、こんな未来があれば楽しそうだなと想像し楽しめるのである。
 また今後も、作中で現実とデコの行き来が頻繁にすると思われる。
一度見た際に、このシーンは現実なの?デコなの?といった混乱を起こしても、二度目に線の色に注目して見ることで混乱をさけ、整理して見ることができるだろう。

 今後ユーレイデコがどういった展開をするのか非常に楽しみである。


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