美人の話。

【美人の話。】

4年くらい前かな、半年ほど勤めた医療事務の仕事のときに思ったことをふと思い出したので書いてみる。

私が勤めていたのは婦人科のクリニックで、
患者さんが女性しか来ない。
しかも土地柄のせいか、毎日美人の患者さんが山ほど来院した。
最初のうちはいちいち「こんな美人見たことない…(○_○)!!」と内心仰々しくビックリしていたものだが、
1ヶ月も経たないうちに
「あ、また美人か」くらいに落ち着いた。
要は美人を見慣れたというか見飽きたというか。
そして美人の患者さんの顔は見たそばから忘れてしまうけど
ドアが開いたときに笑顔で挨拶してくれる患者さんの顔はよく覚えているとか、
私の記憶はそんなふうに整理されるようになった。
綺麗事で言っている訳じゃなく、
毎日脳の処理能力をギリギリいっぱい使って
反射神経で次々とたくさんの患者さんと接する中で
意図せず自然にそうなった。

私は自分の容姿についてかなり根深いコンプレックスを持っていたのだけど、
大勢の人と接する仕事をしてみて
見た目に対する考え方が強制的にフラットになる経験を得たのは本当に良かったと思っている。

朝、寝起きの顔が酷くてヤバい!と思うときとか
肌荒れを何とかコンシーラーで隠すときとか
モヤッとすることはあるけれど、
まーとりあえず目と鼻と口と付いてるし別にいいか、と
あんまり深く考えて落ち込まないようになったかな。
美人だろうがブスだろうが、
そんじょそこらにいる顔であることに変わりはないのだ、と。

まあ、仕事自体は全然向いてなかったし人間関係も悩んだしすごく辛い思いもしたけれど、
その中で学んだことも色々あったなと
少しずつ客観的に振り返ることができるようになったので、備忘録的にシェア。
人生に無駄はないなー、ほんと。

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