京都旅メモリー 知恩院#1



日本書紀によると仏教は飛鳥時代に伝来したらしい。(出典Wikipedia) その後、天台宗の開祖最澄、真言宗の開祖空海はそれぞれ比叡山延暦寺、高野山金剛峯寺を総本山とした密教を広め、広く平安仏教と呼ばれています。

さて鎌倉時代になると「戒律とか厳しい修行とかしなくても、念仏一心に唱えれば、誰でも極楽浄土に行けまっせ」なる衝撃の念仏仏教が誕生し、貴族武士のみならず、農民ふくむ老若男女にも忽ちに支持を得たのであります。

念仏仏教のうち、浄土宗なる宗派の総本山知恩院。京都八坂神社を抜けて、円山公園という広大な公園、駆け回る子供と見守る両親、美しい紅葉、団子屋、麦酒などを提供する店々、そうした当たり前のようで得るのは難しい幸せに満ちた穏やかな敷地を超えたところに存在しているのであります。


その概観の堂々たる木造の堅固な造りには、このお寺の風格の立派を感じられ、まさに質実剛健という言葉がぴったりだと思いました。御影堂の中に入ることが許されていました。ちょうど読経を行っており、お坊さんの太くて力強いお声が響き渡っており、圧倒されました。そのままてくてくと中に進み正座、眼前の金色に輝くご本尊と思われる大きな御仏壇を眺めたなら、素朴であるにもかかわらず高潔で崇高な精神に満ち満ちました。

外に出たなら、紅葉が綺麗でした。小さな山々にはまだ緑も残りつつ、赤、黄、橙の葉が全容に波打って、豪華絢爛というよりはどこか親しみがあって、心の風景で思い出す「紅葉」に最も近いような気がしました。御影堂のそばには若い、頭を坊主にした何人かのお坊さんがいました。季節にそぐわない薄い召し物に草履という出立で、箒を持って枯れ葉を回収していました。仏様に帰依する自分よりも若い青年にはなんだか感心して、実感がなく、少しだけ感動しました。といつのも、お顔は壮観なのに穏やかで満ち満ちていたのです。こんな顔になりたいと思いました。

夢に向かって頑張ります‼