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京都旅メモリー 鞍馬寺・貴船神社#3


鞍馬寺。それは幼名牛若丸、元服後九郎義経が17歳くらいまでいたところである。

ということは、町田康著「ギケイキ」を読めばわかるので、行きの新幹線の道中、平氏打倒の意を決し鞍馬寺を脱走するところまでを丹念に読み込んでいた。その、まさに鞍馬寺から貴船神社への道を歩いてきた。ふくらはぎがつると思った。

鞍馬寺は延暦寺や三井寺よりも格は下のお寺であるそうなのだが、神仏習合のまさにそれみたいな教えを説くらしい独自路線、確かに不思議なパワーと雰囲気がどこか感じられた。神仏に願えば願いが叶う。本当だと思うのは神の力もあるのかもしれないのだが、然るべきところで精神統一し、自分の願いを言語化して自覚し思い改め行動や考え方が変わっていきいつの間にか成就する、という己の心掛けもあるのではないかと思われてくる。

修験道。ただ歩くことに集中した。脚力。腹筋。背筋。平衡感覚。この感覚をあとでnoteで書きたいな、なんて書こうかな、などと余計なことを思念すれば忽ち、足を踏み外してこけそうになる。常に歩くことだけに集中し、身体のコントロールと目の前の美しい紅葉を感じるだけの時間は、頭の中が空っぽになり、大変に気持ちの良いものだった。普段、頭を使いすぎている。ソファにごろ寝して、スマホの画面に齧り付き、YouTubeやらニュースやら情報に塗れて脳が疲弊している、そんな日常からの簡単な解放が感じられた。

ご本尊に手を合わせるとき、身体はあつく息も上がっていたので、心はきよらかで落ち着いていた。ずっと来てみたかった鞍馬寺。また訪れたい。

夢に向かって頑張ります‼