ケルト財布

ギタリスト

前回、チェリードラッグハウス(以下:チェリドラ)というバンドを解散(自然解散)してが、リードギターのメンバー(M君)と2人で音楽活動を継続していく事になった。

M君は、チェリドラの最後の方にギターとして加入したメンバーであった。

チェリドラが売れない一つの理由に、俺のギタースキルが足りない事を他のメンバーから再三指摘されていた。しかし、俺の中では、そこまで気にしていなかった。俺が作曲に関して一番重要だと思っていたことは「メロディー」所謂「歌メロ」だった。特段、歌メロを作るのに、基本的に必要なギタースキルはあったし、何より、当時のベースとドラムの嗜好と合わない事が根本のところであったので、受け入れる事が出来なかった(ほんと、バカだった、、、)俺は、Rock’nRollを基本として、曲中でのマイナー→メジャーの展開を入れて、聞いた人が一発で歌えるようなメロディアスな曲創りを心掛けたが、他のメンバーは、「ハードロック<メタル」「ギターリスト=速弾き」「ストレイキャッツ<オジーオズボーン」(今はどちらも好きなのだが。。)当時の俺がキャパシティーがなく、謙虚さと勤勉さが足りなかったのだが、要するにメンバーの要求は、「ダイナミックなギターフレーズ」、「独創性」、「高度なギターソロ」等々、、、

バンドのコンディションは改善せず、メンバーのモチベーションは下がり始める。。スタジオ練習もテンションが上がらず、いわゆる倦怠期、、、

俺の方から提言した

「ギターを入れよう」

3ピースバンドに拘っていたが、そうも言ってられない状況。今のこの状況を打破するには、再活性させるには、全く根拠はなかったが「新しい風」を入れたかった。

チェリドラの初代ドラマーの友人のM君。こいつしかない!と俺は確信した。なぜなら、俺と音楽性の嗜好がめちゃくちゃ合っていたから。邦楽は、ブランキーやミッシェルが好きで、ファッションもケルトアンドコブラやヒステリック、ルードギャラリーを好んで、ギターは「グレッチのホワイトファルコン」「ギブソンフライングV」俺が考えていたバンドの色、スタイルを維持できると思っていた。M君にまずは、サポートから入ってくれないか?と誘ってみた。

返事は「OK」

「ただ、あんまうまくないっすよ、大丈夫ですか??」

俺は、「大丈夫。俺は歌に集中したいから、M君のキャラで申し分ない!」

これが、また、バンドに亀裂を入れる事になる。思惑が違うのだ。

ベースとドラムは、リードギターが入るという事は、既存曲がよりダイナミックに生まれ変わり、編曲を加え、アレンジという面で「レパートリーが増える=バンドとしての武器が増える」という認識。俺は、単純に歌に集中できる。ボーカルとギターのメッセージの統一化が図れれば良いという認識。M君が言っていた「あんまうまくなっすよ、大丈夫ですか??」の意味が俺は良くわかっていなかったのだ。

結局、M君が加入してライブを3回やって、ドラマーからの「脱退宣言」があり、M君加入から僅か4か月でチェリドラは解散した。

俺は、見かけのファッションや嗜好性があう味方が欲しかっただけで、本来は、楽曲に対しての力量や基本的なギタリストのスキル、本人の意向、他のメンバーとの相性、どういった目標、目的をもったバンドなのか?強味、弱み、経済状況、多角的にバンドという組織を捉え、俯瞰的な意見も伝えた上で、加入打診をしなければならなかったのだ。

他のメンバーにとっては、「ギタリストとして物足りない」「3ピースでやっていた方がまだまし」という結論になってしまった。

M君には、本当に申し訳ないことをした。しかし、バンドは解散してしまったが、M君は、「2人でやりませんか?」と俺に打診してきた。いわゆるユニット。やりながら、ベース、ドラムを見つけよう!という事になった。

その後の活動は、また、別の話。






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