他愛ない話
2014年4月4日
プルルルー プルルルー
電話がなったら、コール3回以内に出る。
職場では珍しく、ひたすら電話番の私。
2回目のコールで、受話器を上げる。
:はい、お電話ありがとうございます。
花粉症になって鼻声かつ、喉も変になってるけど、
目一杯よそ行きの声で電話に出た。
:ざわざわざわざわざわざわ………
:…!?
:もしもし?
辺りのざわめきが聞こえるが、一向に何も聞こえない。
社名を告げるも、無言。
電波悪いかな?
:もしもし、もしもし?
:…ワン、ワン、ワン、ワン!!
:もしもし?
:ワンワンワンワン!!
:あの、もしもし?
:ワンワンワンワンワンワンワ!!
プツッ
ツーツーツー
「………先輩!!」
「何?どうかしたの?」
「犬から電話でした!!」
『はぁぁぁ~?』
周りのスタッフも、ここ連日の非常事態の仕事で、
ついにmionが壊れたのかと、振り返る。
「いや、ワンワンワンワンって、吠えられて、切れました。」
え!!!Σ(゚ロ゚!(゚ペ?)???
「わぁー、犬から電話きたヽ(´▽`)/
人生初だぁぁ。」
本気で私、嬉しい。
「誰か何か言ってないの?」
「はい、やたらと元気にワンワンって言ってました。
用件を理解出来無かったのが残念です。」
と、至極真面目に言ってみたけど、
本当に犬から電話で、何を言ってるか解ればいいのにって思ってた。
仕事場のスタッフも、私がそんな奴だとわかってるから、
多少はしゃいでも気にしない。
子供相手の仕事場なので、
多分、親の携帯電話をいたずらして、
愛犬に向けて通話ボタンを押したのだと思うけど。
電話越しに一生懸命、ワンワン言ってるワンコがいじらしい。
実は、また明日以降に犬からの電話を期待してる。
もしもまたかかってきたら、
ちゃんと用件を聞いてみようかと…。
実はちょっとだけ本気で考えてる。
2014年4月5日 GREE日記より 転載
後で、ワンワン言ってたのは、どのお宅かなと言う話になり、当時CMで話題の 白いお父さん犬からだと言うスタッフが多数で(^^ )
あの時、本当に皆しんどくて。眉間にシワ寄せて仕事していた日々で。
そんな中での出来事に、少しだけ肩の力が抜けたのを思い出す。
特に 生き物担当ではないが、雀が室内に飛び込んだとか、天道虫がいてどうしようとか、そういう感じの人以外のイレギュラーなお客様の接客が昔からよく回って来る。生き物を怖がらずに触れるし、育ってきた環境が、ふれあい動物園みたいな所だったと言う経験が買われるから。
あの頃の必死に過ごした日々を、少しだけ懐かしく思い出した。
よろしくお願いいたします。