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若さ

6時にアラームが鳴る
ピピッ、ピピッとという電子音を数えたら、40回は鳴っていた
妙子の目覚まし時計、持ち主は起きる気配無し

不眠傾向の母は、長時間熟睡できる妙子の若さに感嘆する
寝入る際もいつまでも私にじゃれたりお喋りをせがんだり、まだ小さい時と変わらず、
疲れた私が先に黙りこむと拗ねるのも、何歳まで続くのかなあと呆れてしまう
これをしなくなったら寂しくなるのかな
1、2分後、もう休もうね、と妙子の方を向くと、その時は既に寝入っている。早いな!

朝は、なかなか起きられぬ源氏の君を眩しく思う、六条の御息所のような気持ちになったりする

とは言え、漫画のこのシーン、六条の君は若干24歳!らしい
こんな若さで、隠居生活なんて
花山亭先生、いや、花山帝が出家した年齢とも、そう変わらないのじゃないか
じゃあ、50代の私は、まごうことなき老婆、なのよな…
ー大河ですっかりお笑い担当になっている“院”を、私は密かに花山亭先生と呼んでいるー

六条の君に話を戻すと
本当は物分かりなんて良くなれない
物分かり良くならなくても良かったのに(ややこしや)、などと思うのは千年後の読者だからであって
この方は母でもあり、
しかも先帝の妃、姫は斎宮という身分で
姫が斎宮になるのはまだ先だったかな

生き霊飛ばすも、若さ故
まあ飛ばされたことがある身には、迷惑千万なのだけど
振り返るところまで来た、老婆の朝

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