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vol.3 SOUP-Radio 津和野#2後編 つわのホイスコーレ(小林ちずか、中村裕美、森本貴満)

1.SOUP Radio本編

2.前編のnote



3.ちずちゃんが作りたい社会

(ケンケン)
後半は、社会課題とつわのホイスコーレをどういう風に紐づけているのかなというところを聞いていけたらなと思っています。
これがあるから、私はつわのホイスコーレをやってるんだなって実感していることを聞けたら嬉しいな。

(ちずちゃん)
私は、ホルケホイスコーレを知ったときからなんだけど、日本にこういう場があったら良いなっていう風に思っていて。
デンマークにも、もう一回行きたかったけど、いろいろタイミングを逃しすぎて。じゃあ、わかった。やってみる!みたいな感じでつわのホイスコーレをやり始めたんだけど。

そもそも、大人の学び場ってあんまりないなって思っていて。公民館とかであったりはするんだけども。元気な活動をしているのがどれだけあるのかなっていうのと。そこに自分が学びたいものがあることが少なかったり。もったいないなと。
大人も学び続けていいし、やりたいことをやっていいいし、迷ったら変えていいし、立ち止まっていいし。

ホルケホイスコーレはそれが保証されている場だって思ったんだよね。
まずは立ち止まるをしないと。
やり進めていっても、それが本当にやりたいことになってるの?
何かのやらなきゃいけないでやってないかな?
自分が心からやりたいと思ってることをできているのかな?
それに進めているのかなっていうのを、そもそも立ち止まらないと、揺さぶられない。考えられない。
だから、個人が一回立ち止まって、それを見つめ直す時間が必要だなって思った。

個々人が、自分のやりたいことをやってのびのびを生きていく社会を作りたい。そういう個人で成り立った社会を作りたいなって思ってて。
ちょっと終着点が分かんなくなってきたから、そろそろバトン渡したいんだけども。

(ケンケン)
オッケーオッケー。
そういう社会になった方が、自分が気持ちいいっていうような感じ?

(ちずちゃん)
そうね。自分も気持ちがいい!なんか楽しく生きてる人が増えるだろうなっていう風に思う。

(ケンケン)
そういう環境にいたことが多い?

(ちずちゃん)
そういう環境に行けたことが多くないから。デンマークに行ったときに「あぁ。これがいいな。」っていう風に実感できたから。
私は、「やらなきゃ」で生きてきていたし。「長女だから」みたいな責任感を持って生きてきたから。そういうのをどんどん取っ払っていっていいんだなっていうのを、初めてデンマーク行ったときに気づいたからかな。

(ケンケン)
すごいね。
さっき言ってた、立ち止まってもいいんだよ。っていう安心感が保障されている社会っていいよね。
ありがとう。

4.ことりが作りたい社会

(ことり)
私は、ちずが言ってたことは、私も思ってます!っていう本当そんな感じなんだけど。
ホルケホイスコーレていう言葉は、「なんか自由に過ごせる場作りするんだって」みたいな感じで夫(ルーキー)に教えてもらって。「なんかよくわかんないけどやるわ!」っていう風に乗っかったっていうところはあったな。

私は、話を人に聞いてもらったっていう経験から、自分の生き直しが始まっていると思っていて。すごく話を聞いて欲しい人だった。今でも結構とりあえず先に喋らせて!みたいなのはあったりするんだけど。とにかく自分の話を聞いてほしい!認めてほしい!がすごいあった人だった。
だけど、そういう人ってあんまり聞いてもらえないっていうのがあるなぁと思っていて。
大学のときに初めて1度も遮らずに人に話を聞いてもらったっていう経験をしたときに、「初めて人に聞いてもらったな」っていう実感を得られて。
そこから、聞いてもらう時って大事なんだなって感じた。
そこからトエックに研修生として入ったときに、あそこは「傾聴」を大事にしながら子どもと関わっている。っていうことがまた重なって。
人の話を聞くとか、自分の話を最後まで話せるとか、受け止めてもらえるとか。
そういう場が私の周りにあることで、私が安心するからそういう場を作りたいっていうのが土台としてあるかな。その上に、ちずが言ってくれた、「のびのびと、自分のやりたいことをやっていける」っていうところがあるなっていうのはすごく感じている。

私は児童養護施設で働いていたから、日本の犯罪をする人とか、虐待をしてしまうお母さんとかのバックボーンを見てみると、やっぱりその人も虐待をされてきたとか、ないがしろにされてきたとか、いじめを受けてきたとか。抑圧されていた。
やりたいことをやっていたら、そんなことは起きなかったと思うの。親御さんがやりたいことをやっていたら、子どもに虐待はしないし。きっとその親御さんも、やりたいことをやってこなかったから、それが虐待としてつながっているなっていうのを感じるから。
「もう全部取っ払って、みんなやりたいことをやったらいいじゃん」
っていう私のざっくり理論。

でも、みんながやりたいことやるっていうことも大変だよね。
私らも、ホイスコーレを好きな仲間とやりたくてやってるけど大変だし。
でも、やりたいことをやっていくための大変さだったら頑張ろうって思える。
選んでない、押し付けられた大変さは、なんかもう力を奪われることでしか無いなって思うから。みんながやりたいことやって、それで社会が作られていったら、日本が面白くなっていくんじゃないかなっていうのはすごく感じている。

(ケンケン)
なるほどね。やらなきゃいけないことはさ、絶対あるんだよね。
だけどやりたいことにアクセスできている人が少ない。っていうのは課題があるかもしんないね。
全部やりたいことやってる人っていうのはあんまりいないような気がしていて。バランスなんだろうな。
「ちゃんと選んでる自分もいるよ」みたいな状態をたくさんの人が持ててたら良いよね。

(ことり)
例えば、人が選ばないような仕事をやる。とかっていうのを、「こだわり無いからやるよ!」っていう人がいるんだよね。それは、その人が選んでるってことだと思うんだよね。

(ケンケン)
なんなくできるよ。みたいなパターンだったら良いと思うけど、「ちょっときついけど・・・がんばります。」みたいなのは増やしたくないよね。

5.もっちゃんの作りたい社会

(もっちゃん)
やりたいことを仕事にするんじゃなくて、言われたことをこなすだけの仕事のほうが楽な人もいるから、それはそれでいいけど。
それに対して、なんか違うなって思うことがあったら。
立ち止まって考える。自分がどうしたいかを考える。自分の感覚と繋がる。それを表現できる。みたいな機会が保障されていないと、ずっと飼い殺されると言うか、そこから抜け出せない世の中になってるとしたら、ちょっとしんどいよなと。

副業もオッケーになって、いろんな働き方が広がってきて面白い時代になってきてるなとも思うけど。もっともっと自分はこうしたい!っていう生き方ができる社会になったらいいよなと。

(ケンケン)
なるほど。ホイスコーレってみんなの選択肢を増やすっていう役割もあるのかな?

(もっちゃん)
結果的に増えるけど…その前の選択する時間や機会を作るみたいな、そんな感じです。

(ケンケン)
選択できる体作りをしていくみたいな。

(ことり)
選択できるんだ!って気づく。みたいな。

(ケンケン)
気付けないときあるよね。ほんとつらい状態のときってさ。
なんか動けない自分になっちゃうみたいなさ。

(もっちゃん)
こうやって聞かれたから、社会課題とつながってるなって答えるけど。
俺自身は、ちずちゃんがやりたいって言うから応援したくてやってるかも。
人の気持ちを応援するっていうのが、自分のやりたいことだから。
自由な場を作るとか、この田舎の環境だから出来ることもいっぱいあるなと思って。あるものを活かしていくみたいなことも面白いなと思っていたり。このチームでどうやっていくかみたいなところ。このチームにいる事自体が自分にとってプラスだったり。ある意味利己的なんだけど、結果的に社会にもいいなぁって思ってくれる人がいたら良いなっていう感じもしてる。

(ケンケン)
そうだよね。なんかチームがさ心地よくなかったらできないよね。

6.これからのつわのホイスコーレの話

(ケンケン)
つわのホイスコーレは、今まで通り長期・短期の合宿イベントみたいなのもやっていく?

(ちずちゃん)
やりたいねとは思うね。冬ぐらいかなぁ。

(ケンケン)
冬だと何やる?

(ことり)
多分テーマとしては、「余白」があって、「自分を知ること」、それから「つわのびと」っていうところが3大テーマな感じがあって。
この間やったみたいな、メインは2泊3日だけど、1週間前から空いてるから好きなタイミングで来ていいよっていうのもいいよね。
その間、私たちがアテンド出来るときは一緒に町歩いてみたり、誰かに会いに行ってみたり、自分たちで余白も過ごしてね。みたいな感じで、夜は一緒に食べて、今日何があったかシェアしようっていう時間をとる。っていうのは結構心地よくて、この形で私はやりたいなって思う。

(ケンケン)
参加者のリアクションはどうだった?

(ことり)
心地よさそうには見えたけどな。

(ちずちゃん)
自分たちで町を歩いて、面白がってた気がする。なんか発見したよ!みたいな感じで話してくれて。それは結構ねらい通りだな!みたいな感じだった。

(もっちゃん)
前回は、大学生が届けたいターゲットの一つではあって。こんな本音の感情人前で話したのも初めてか、久しぶりみたいな人もいて。感情がわっと出て涙が出てみたいな場面ももちろんあるし。

(ことり)
なんで私泣いてるんですかね?みたいな感じだったよね。泣く予定じゃなかったんですけど。っていうくらい。それは、参加者の方にとって大きかったんじゃないかなっていう風に感じてる。
私たちにとっても、場を開いて良かったな。背中を押される形になってる。

(もっちゃん)
いろんな生き方してる人に出会ったり、俺達メンバーの生き方も結構個性的で、いろんな経緯を経て今ここにいてっていう、僕らの想いもたっぷり聞いてもらったり、人生グラフを夜中まで共有したり、そんなことをしながら、自分これからどうしようかなっていうのを立ち止まって考えるっていう意味では、大学生は結構合ってるなっていう。

(ケンケン)
大学生もそうだろうけど、いっぱいいるだろうね。けどさ、こういうイベントにアクセスできなかったりするよね。来てほしい人はきっといっぱいいるよね。

(ことり)
どうやってそこに届ければ良いのかなっていいうのは課題だね。

7.住み開き

(もっちゃん)
なんか長期の「住み開き」っていうのを考えたりね。

(ケンケン)
住み開き?どういうことそれは?

(ちずちゃん)
もう一人のメンバーのひめちゃんが「住み開き!」って言ってるんだけど。代弁して言うと、自分たちの住まいでもあり、ホイスコーレの参加者も、その期間滞在して学びながら津和野ぐらしをする。

(もっちゃん)
1ヶ月とか、3ヶ月。

(ことり)
私は、住み開きって、生活を共にすることが大事なのかなと思ってるけど。

(もっちゃん)
ホイスコーレって全寮制の共同生活で、その中で日々対話の時間があったり、一緒に何かするっていうのがあるよね。

(ちずちゃん)
一緒に暮らしてると、どうしても生活文化の違いが、良くも悪くも露呈しちゃう。そこでどうお互いが気持ちよく、心地良い点を見つけるかは対話でしかないから、対話せざるを得なくて。
例えば週に何回掃除するとか。
住み開きで一緒に住むことで価値観の違いを知っていける。

それの大きくなったバージョンは、国と国の戦いだったりするから、本当にその価値観の違いをどう認めて折り合いをつけていくかっていう練習が、一緒に暮らすことでいっぱいできると思ってる。

(ケンケン)
住み開きするときのポイントはさ、きっと結構な頻度のチェックインなのかもね。

(もっちゃん)
お互い思ってることを聞きあうっていうね。

(ケンケン)
ちょっとコーヒー飲みながら、チェックインするみたいな感じなんかもね。

(ことり)
私、シェアハウス歴が結構長くて。
シェアハウスしていて楽しかったのは、時々なんでもないタイミングで夜10時半とかにリビングで何かしてると、ふと前に誰かが座ってて、そこから「最近何してるの?」みたいな話になっていって。そこから深い話になったりとかが何回かあるんだよね。それが一緒に住んでいて面白かった。

(ケンケン)
オレもシェアハウスの時そういうのあったわ。大事な時間だと思うし、結構絆深まるよね。
オレも昔100%傾聴してもらったことがあって。なんか喋ってたらずっとこっちの方見て、ずっと100%聞いてくれてるの。自分のことは置いといて。すごい心地よくて。そういうことをされるとなんか嬉しいよね。安心するのは本当あるよなと思って。

(ちずちゃん)
つわのホイスコーレとして住み開きをすると、一緒に生活もするけど、一緒に共通体験をすることができるから、あの時のアレどうだったよね。みたいなのをもう一回喋ることが出来る。そうすることで深まり度が変わってくるんだよね。それができるのは一緒に住んでるからこそだなっていう風に思う。

(ケンケン)
いいね。
その家はあるんですか?

(ちずちゃん)
まだない(笑)

(ケンケン)
探し中。それは、ホストとして今運営しているメンバーが住むみたいな感じ?

(ことり)
ちずはね、自分のお家に帰りたいの。

(ちずちゃん)
宿直はできます。(笑)

(もっちゃん)
住み開きもそうだけど、もうちょっと長期のプログラムもやれたらなって。1週間でも、もうちょっと長期でもやれたらいいね。それをどうやっていくかっていうのはまだまだ検討課題はある。

8.みなさんへのメッセージ

(ケンケン)
構想中っすね。じゃあまだまだホイスコーレは続いていくと!
オッケー、ありがとう!
じゃあ最後に、ラジオを聞いている皆さんにメッセージとかいただけたらうれしいな。

(ことり)
映画ぜひ来てください!
ワークショップも午後にあります。聞きあうっていうことをちっちゃいグループでみんなで体験できたらなっていう風に思っているので、津和野の中に聞く文化を作っていけたら私はすごくうれしいので良ければぜひ申し込みしてほしいなと思います!

(もっちゃん)
メンバーそれぞれ違うこともあるし、共通する部分もあるけど、いろんな関わり方や、いろんなモチベーションを持っていて。でもなんか結局一緒にやってて楽しいみたいな。
だからこの話聞いてて、響くポイントって人それぞれだろうなと思うんだけど。対話とか共感とか、傾聴とか表現とか遊びとか。そういうことを大事にしてて。それにピント来る人と、映画もそうだし、ホイスコーレとかもどっかで繋がっていけると、一緒に面白いことができてくるんじゃないかなと思っていて。何かしら連絡もらえたりしたら嬉しいなと思ったりします。

(ケンケン)
ありがとうございました。じゃあチェックアウトして皆さんとお別れしましょう。

(ことり)
目が覚めました。(チェックインでは眠いです。でした)
改めて自分を問われる時間はありがたいなと思った。繋がりやここを大事にしてきたんだよなっていうのを振り返られる時間になったっと思うのでありがたいなと思います。

(ちずちゃん)
楽しかったです!
何しゃべるんだろう?っていうようなふわっとした感じで来たんだけども。しゃべったら、いやそうなんよ。ホイスコーレいいでしょ?っていう風に思ったし、映画も集客が伸び悩んだりすることもあったりするんだけど。ちゃんと意味あることやってるなっていう風に思えたし。もっともっと私自身もやりたいことやって生きていこうっていう風に喋りながら思うことができてすごいいい時間でした。

(もっちゃん)
始まる前は、疲れて眠かったのが目覚めたなっていうのは同じなのと。
分かち合うとか。一緒にやる。仲間。みたいなニーズがちょっと満たされた感じがしてて。
想いをもって日々いろいろやってるけど、そこをもっと広げて行きたかったり、分かち合いたい、広げたいっていうのはなんかあって。そこの機会をもらえたのが良かったなっていうのは思ってます。

(ケンケン)
ありがとうございました。
今日は第2回目の収録ありがとうございました。
イベントとかもありますのでぜひ概要欄チェックしてアクセスしてみてください。
今後ともホイスコーレ頑張ってください。

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