猫の顎ニキビとは?原因から治し方や拭き方まで詳しく解説
猫が甘えてごろんちょしたら、顎に黒いぷつぷつを発見しました。これは顎ニキビになります。人間のニキビとは違うのでしょうか?
この記事では、猫の顎ニキビの原因や治し方はもちろん、ケアの方法についても解説します。顎ニキビを発見したら、ぜひケアをしてあげてください。
猫にできる顎ニキビの原因
猫の顎ニキビは、「座瘡(ざそう)」といわれる皮膚疾患です。原因は、以下のとおりです。
皮脂の詰まりやよごれ
アレルギー
感染
ストレス
ニキビダニ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
✓皮脂の詰まりやよごれ
顎ニキビは、皮脂の詰まりやよごれにより起こります。顎の皮脂腺に過剰な皮脂の増加がみられてしまうため、毛包が詰まってしまうのです。ひどくなると、膿がたまり炎症を起こします。
顎ニキビは、顎だけでなく唇の縁にもできやすいという特徴があります。食事や水を飲むときに、汚れがたまりやすいからです。
皮脂の詰まりやよごれは、自分でケアできないために起こるといえるでしょう。そのため、飼い主さんが定期的にケアすることが大切です。
✓アレルギー
お皿やご飯に対するアレルギーが原因となることもあります。人と同じで、猫にも体質に合う合わないがあるからです。
たとえば、一部のお皿に使われているプラスチックや、化学物質へのアレルギーです。
皮膚に触れるものだけでなく、食べ物にも気を付ける必要があります。ごはんが合わなければ、過剰に脂質が産生されるからです。
さまざまな可能性を考えて、身の回りのことに注意を払うことが大切です。
✓感染
感染が原因となり、顎ニキビができることもあります。
上気道にウイルスが感染すると、プラスチック食器の傷などに雑菌が繁殖します。食事や水を飲むときに、菌に触れてしまうため、感染し顎ニキビができるのです。
雑菌は、あらゆる場所に繁殖します。長い時間置いてある水など、感染源がないかどうか確認しましょう。
✓ストレス
ストレスも顎ニキビの原因となります。なぜなら、ストレスがかかるとホルモンのバランスが崩れ、代謝や分泌に影響するからです。
引っ越しや家族が増えるなど、環境が変化した場合には、ストレスがかかります。体調だけでなく、ホルモンバランスが崩れることにも注意して観察してください。
環境が変わることは多数あります。その後のフォローを確実に行うことが大切です。
✓ニキビダニ
顎ニキビは、ニキビダニ(または毛包虫)という寄生虫が、原因のこともあります。毛包の中にニキビダニが寄生し、皮膚炎が起こるのです。
ニキビダニは、正常猫の皮膚にも存在しますが、通常は伝染しません。発症するケースは、免疫力が低下した猫や、弱い時期の猫と考えられています。
顎ニキビは悪化すると、毛包内に角化腺がつまり発赤や膿疱となります。皮膚の状態をよく観察し、早めに病院を受診しましょう。
出典:一般財団法人 日本獣医学フォーラム「猫の病気 ニキビダニ(毛包虫)」
顎ニキビの治し方
猫の顎ニキビが初期や軽度であれば、治療法は、外用薬の塗布か自然治癒を待つ形になります。原因はさまざまですが、人と同じように治療します。
顎ニキビの発赤や膿疱が強ければ、抗菌剤などの軟膏が処方されることもあります。状態によって適した薬が処方されるため、ご自身の判断で市販薬を購入することは避けてください。
感染もなく状態が軽度であれば、優しく拭き取るケアを続けていきましょう。
一度改善しても、再発する可能性は大きいものです。そのため、普段から細部に気を配り、顎の拭き取りは継続していくことが必要です。
顎ニキビの拭き取り方
顎ニキビは、ぬるま湯で湿らせたコットンやガーゼで優しくなでて拭き取ります。水分を含み柔らかくなることで、よごれが落ちやすくなるのです。
強くこすってしまいがちですが、皮膚を傷つけて炎症を広げてしまうことにつながります。また、猫の記憶としても痛いこととして残ってしまうので、注意しましょう。
一度で無理に取るのではなく、時間をかけてふやかしてから取るとイメージしてください。
日々積み重ねていくことで、猫も慣れていき、よごれも蓄積しにくくなるのです。
猫は自分で毛づくろいをし、清潔に保つことができます。しかし、飼い主さんの助けが必要なことも多々あるのです。
愛情をもって、日々の変化をよく観察することが大切です。
まとめ
猫の顎ニキビは、皮脂の詰まりやアレルギー、感染により起こります。しかし、炎症が強くなければ、日常的なケアで改善することもあるのです。
顎のよごれを優しく拭き取り、清潔を保てるようにケアしていくことが重要です。
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