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今ミャンマーに最も不足しているもの

ミャンマーで今最も足りないものそれは食料、物資、薬品、武器、酸素などではありません。今最も不足しているのは火葬場です。

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https://note.com/minthit21dj/n/n91f0d134c7e2

コロナウィルス感染でここ数日でヤンゴン市内だけでも一日に1200名以上が命を落としています。。隔離システムは完全に崩壊して病院も受け入れできずに市民は大混乱に落ちいています。火葬場の処理能力が追いつかず火葬場の前は遺体が山積みになって火葬を待っています。

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写真:火葬が間に合わないヤンゴンのとある火葬場の状況

コロナ感染後は肺の機能が低下して酸素吸入を必要とします。全国の市民は酸素の確保でほとんどの時間割いています。酸素供給工場前では酸素ボンベを持って長蛇の列を作って2,3日待つ人もいるのだそうです。酸素ボンベの数も足りず市民同士で使いまわしをしている状況です。

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マスクや薬品、体力回復力を助ける鶏肉や玉子の値段が数倍に高騰しました。死者が増えたことによって棺もの値段も上がっています。

国軍はコロナを武器に殺戮を行う

国軍は酸素補給工場を閉鎖して民間人の酸素補給を禁止しました。関係所轄の許可なしに酸素の補給ができなくなりました。また酸素ボンベは国軍に略奪されています。また7月19日に北ダゴンのコロナ支援の医療チームの医者4人を理由もなく拘束しました。またコロナ患者を装って医者をおびき出すという卑劣な方法を使っています

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写真:酸素ボンベを移動している軍の車両

ヤンゴンにある数カ所の酸素補給設備は軍属病院優先的に使用することになりました。これで国軍の兵士や関係者は安心だと思いきや、軍属の病院は上級将校やその家族以外は受け入れていません。軍基地に暮らす下級兵士と家族は外出もできず酸素も入手できないまま感染したら死を待つしかない状態です。

高騰する物価

コロナパニックで体力回復に良いとされている鶏肉や玉子の値段が3倍以上に高騰しました。値上げした理由の一つには国軍に優先的供給されているからだそうです。(玉子や鶏が国軍に略奪されているという生成者もいるとの噂があります)

こんな状態でも医療器具の輸入を禁止されたことによりマスクの値段も爆上がりました。理由は外貨の流出を防ぐためだそうです。なんでこのタイミングでこれをやるのか全く理解不能です。

感染拡大の理由

クーデター以降国軍は国民に拒絶されてきました。町は活気をなくして人々から笑顔が消えて不安と憎しみしか残っていません。外国の企業の撤退も相次いでいます。国民に唯一信頼されている携帯電話通信大手のレテノールが事業売却してミャンマーを去った話しは衝撃でした。また世界2位のタイヤ生産量を誇る日本のブリジストンもミャンマーから撤退しました。

これらは国軍が国を正常に統治できていない証明です。しかし正統性を主張したい国軍はミャンマーを統治して国が発展していると無理やり世界に知らしめようとしています。それが理由でコロナ禍にも関わらず7月14日頃までは学校、行政機関、商業施設や市場などを無理やり営業させてきました。

国軍が主導した旅行事業の拡大計画の発表やスポーツ大会なども開催しました。また地方では違法カジノの経営を許可して再開させています。市場の店は営業しないと営業権利を剥奪されると脅されてきました。

感染は意図的?

ここ数日で爆発的に感染数が増えたもう一つの理由は全国の刑務所からの恩赦釈放です。感染が拡大する直前に政治犯を含まない2000人以上の囚人を釈放しています。

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写真:刑務所から釈放された瞬間

その直後に感染が爆発的に増えたのです。刑務所内は感染対策は全くされていません。釈放前から刑務所内でも感染数が増えているという情報が出てきています。これらの状況から見て国軍は刑務所で感染が拡大して死者が増える責任を逃れようとして恩赦保釈の手段を使ったのではないかと思わざるを得ません。

コロナは宗派を選ばない

コロナは親軍派も容赦しません。ヤンゴン空港を警備していた警察官がコロナで死亡しました。警察や軍人の場合は埋葬の慈善団体が受け入れてくれず民間人として偽って埋葬されることになりました。

死ぬときまで偽造をしなければならないのは国軍に所属している呪いのようなものと思えてきます。

国軍基地内の状況も悲惨です。感染数と死者の数は日々上がる一方です。コロナの症状が出てもコロナ感染と認められません。死亡しても基地内で埋葬するように命令されているのだそうです。

一般市民よりも過酷なのは感染しても基地から外出することや外部の支援をうけることはできません。自宅内で死を待つしかないという悲惨な状況です。一家まるごと死亡する家庭もあるとの情報も流れて来ています

民から民への支援とNUG行動

国民同士で支援をし合ってコロナ危機を乗り切ろうとしています。慈善団体は酸素ボンベの貸し出しと無料埋葬、無料の医療の提供まで行っています。電話によるオンライン診断も活発に行われています。

NUG政府は相談窓口の設置やガイドラインの制定、正しいコロナ対策などを広めています。またNUG政府は国連やWHOと組んでコロナ支援をしようと情報もあります。つい先日NUGと少数民族の医療支援団と共にCTFというコロナ対策チームを立ち上げました。

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写真:黄色い旗(家族全員が感染して行動できないサイン)を掲げで支援を求める市民

コロナの脅威は猛威を振るう中新軍派の死者も後を絶ちません。この状況でも国軍は何一つ役に立つことをしていません。コロナウィルスによる国民の死を望んでいるとしか思えません。

国軍がやっていることとすればロシアからの武器の追加購入、役に立たない中国製ワクチンの大量購入やUNHCRのミンダット市への支援を邪魔することしかありません。

今朝インセイン刑務所(ヤンゴン最大の刑務所)でデモが起きました。刑務所の職員もこのデモに加わっているのだそうです。刑務所職員と囚人ともにコロナ対策が何もされていない中ですし詰めの状態でコロナリスクに晒されていることが原因です。

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写真:ヤンゴンにあるインセイン刑務所

Aisa timesの分析によるとコロナウィルスでミャンマーの人口の10%、約500万人が死に至ると予測しています。それを証明するかのように自分の周りで(親戚や知人の家族)8人死亡しています。ヤンゴンでは日々死亡者数が1000人以上、地方や軍の基地内と難民キャンプでの死亡者数は正確に数えられません。

ミャンマー国民は今息をする権利が侵害されています。いち早くこの問題を解決しなければ東南アジア地域が深刻なコロナ被害に合うことを覚悟しなければなりません。

戦争避難民への支援募金


戦争避難民と国軍の弾圧で命を落とした方の遺族を助ける目的で支援金を募集しています。

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7月21日時点で国軍の武力弾圧によって最低でも929名の罪のない市民が命を落としました。また全国で戦争避難民は数十万人を超えています。難民は寝る場所と食料が確保できていない為飢餓に直面しています。支援方法の詳細は↓

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