恥の国軍記念日

2021年3月27日はミャンマー史上もっとも恥をかいた国軍記念日になりました。

この記事は最後まで無料で読めますが良かったら購入しください。売上は全額ミャンマーへの支援に使われます。

3月27日はアウンサン将軍（スーチー氏の父）の指導の元が1945年に大日本帝国のファシズム向けに蜂起した日でした。後に1988年に軍事クーデターを起した軍事政権が国民を洗脳スべく国軍記念日として名前を変えました。今年の2021年の軍事パレードには兵士が3分の1以下しか参列できていません。ほとんどが女性兵士と婦警が並ばされています。噂では兵士の配偶者の女性も多数含まれているそうです。

写真の上は今年、下は2019年の国軍記念日パレードの様子

パレードに参加できていない兵士は国民の殺戮と少数民族との戦闘で前線に送られています。27日一日で全国で子供を含む114人以上が無差別に殺害されました。犠牲者の中には家にいる子供やデモに参加していない人も含まれています。前日の3月26日に国軍所有のテレビ局からデモに参加した人は頭と背中が狙撃されるとの脅しの声明を放送しました。軍の上層部からどいう言う司令を出したか分かりませんがついに自ら国民の殺戮をしていると認めてしまいました。

写真の左はお坊さんに祈りをしてもらっている国軍司令官
右は国軍司令官の命令により親が殺害された子どもたち

今年の国軍記念日では歴代の最高司令官7人の銅像が公開されました。ミャンマー国軍の建軍の父であるアウンサン将軍の銅像がないのは不思議です。ニューヨークタイムズ紙の言葉を借りるとこの日は国軍にとっては恥の日です。この恥の軍隊記念日のパレードにロシア、中国、インド、タイ、ベトナム、ラオス、バングラデシュの8カ国の代表が参列しています。参加してくれたおかげでミャンマー国民にとっての敵国を知ることができました。

恥軍隊とその仲間がパレード後の夕食を楽しんでいる一方で3000名以上のカレン族の村人は国軍の空襲に会い、村を捨ててタイの方に逃げざるをえませんでした。空襲で3名が死亡と8名が負傷する被害が出ました。国際法では内戦での空襲は禁止されていますがそういうものはミャンマー国軍に通用しません。

写真の左は国軍記念日パレード後のディナー前の様子
右は国軍に空襲された村を捨てて逃げているカレン族の村人たち

CRPHの国連特別大使のササ医師は国軍をISISよりも過激なテロリストとして認定しました。アメリカ、オーストラリア、カナダ、ドイツ、ギリシャ、イタリア、デンマーク、オランダ、ニュージーランド、日本、韓国、英国の12カ国の参謀長らが非武装の民間人に対する軍事力の行使を非難する共同声明を出しました。

27日の弾圧で国軍は手榴弾を使い始めました。28日ヤンゴン近郊のバゴーでは国軍に殺害された20歳の学生の葬儀で国軍が発砲し葬儀に参列した40名の市民を拘束しました。今日29日はRPGというロケットランチャーを振り回している兵士の姿が撮影されています。夕方のヤンゴン市内のデモ隊の制圧に使われたという話しがSNSに上がっています。また27日の早朝にマンダレーで地域の自警団に参加したとして4人の子供の父親が生きたまま焼き殺されました。

逃げ場のない国軍は激しく殺戮を続けています。国連は未だに行動できずに国民は呆れ返っています。国連はこれからも動かないと思われます。これだけ明暗が別れた事案でも動けない国連という組織のあり方が疑問視されています。もはや国連とは東西の先進国の都合のいいように使われる茶番な組織でしかないと思うことすらあります。今回のミャンマーの件を機に国連のあり方を再定義する機会が生まれることを望みます。

支援募金

ミャンマーへの支援募金を受け付けております。3月29時点で国軍の弾圧によって429人が命を落としました。皆さんの支援があればミャンマーは早く平和を取り戻せると信じています。