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映画・ドラマのレビュー

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映画・ドラマ・ドキュメンタリーなど鑑賞した映像のレビューと、作品から感じたことを綴ります。(ネタバレあります)
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2021年7月の記事一覧

『賢い医師生活2』Ep6ー泣いたっていい。医者だって人だもの

インターンがやってくる3月。 ソンファのスプリングコートの色も軽やかに、季節は春を迎える。 さて、Ep6のテーマは二つ。 ■「新人」と失敗。そして成長について ■医師が感情を表現すること これらについて感想を。 1.「新人」と失敗。そして成長についてEp6ではインターン、ホンドとユンボク、フェローになったギョウルのちょっとした失敗談が描かれる。 インターンたちの失敗はそれこそかわいいミスで、将来笑い話になる類のもの。でも本人たちにとって、それは恥ずかしいだけでなく自

『賢い医師生活2』Ep5にみる、それぞれの日常

毎週のお楽しみ「賢い医師生活2」。 今回はEp5でフォーカスされた登場人物たちの日常について綴ろうと思う。 1.母の支配から抜けきれないソッキョンの日常Ep5では、ソッキョンの離婚についてはじめて詳細に描かれた。 薄々わかってはいたけれど、ソッキョンの母親はいわゆる毒親的な存在で、それが離婚の原因。 これ、かなり重たい現実なわけだけど、「賢い医師生活」ではそれを深刻には描かない。 そんな母がいることもソッキョンにとっては日常だからだ。 そして彼はそのことに対し、ある種の諦

韓国ドラマ『mine』から見る価値観の変化-「女の敵は女」はもう古い

かつての韓国ドラマといえば、財閥もの、記憶喪失、不治の病などなど、「これでもか!」と言いたくなるようなわかりやすい障害や葛藤が盛り込まれた、劇的展開がお家芸だった。 しかし韓国ドラマは進化した。 劇的な展開の物語は多数あれど、ありきたりな障害や葛藤が安易に使われること滅多になくなった。素晴らしきクオリティの作品が数多く配信され、韓国ドラマは、今やグローバルコンテンツとして確固たる地位を築いてる。 のはずなのだが、最近完走した「mine」はかつての韓国ドラマを彷彿とさせる内

ツンデレなのに「ツン」が弱い、愛すべき男ジュンワンー『賢い医師生活2』Ep4

今週、「賢い医師生活シリーズ」とキャストが被る「刑務所のルールブック」を完走した。 この「刑務所のルールブック」ではチョン・ギョンホが重要な役どころで出演している。加えて「賢い医師生活2(Ep4)」がジュンワンにフォーカスした内容だったことも相まり、チョン・ギョンホを堪能した一週間となった。 ということで、今週の「賢い医師生活2」はジュンワンのエピソードを中心に、思うところを綴ってみたい。 1. ジュンワンの気持ちになりきり、かなり切ないEp4Ep3のラストでジュンワン

『賢い医師生活2』Ep3ー日常の一部としての病院。そして、描写についての考察

「賢い医師生活」シーズン2が始まり、楽しみが増えた今日この頃。 いつもは「ドラマ完走」→「noteに書く」という流れなのだけど、完走前に書きたくなってしまうのもこのドラマならでは。 物語の連続性はもちろんなのだが、それよりも1話1話が丁寧に作られていて、つまりは、1話だけでも満足できる内容だからかも。 何はともあれ、エピソード3について思うところを綴ってみたい。 1.「日常の一部としての病院」が描かれているエピソード3は1時間36分と長め。 今回は主人公の5人組の話より