妄想フィンランド7日間の旅に皆さんをご招待
今日はnoteの皆さんがもしフィンランドに来たら…?というテーマで、妄想エアーガイドをしたいと思います。(Twitterでやって好評だったので、少し改良してここにも記したいと思います)
元政府観光局局員ですが、今回は個人的な目線でガイドします。(もちろんカスタマイズも自由自在です)今日のコースは『夏のフィンランド7日間スタンダード、いいとこどりの満足コース』。ではみなさん、妄想フィンランドの旅にお付き合いください。
◆1日目◆
日本から直行便で来るなら大体11時に成田(名古屋、大阪)を出発、大体15時にフィンランドに到着します(飛行時間9時間半前後)。サマータイムにより前後しますが目安はこんな感じです。
空港から市内まではバスで約30〜40分。ヘルシンキの空港はお店やサービスは充実していますが、シンプルで機能的な非常に分かりやすい設計なので到着後はスムースにパスポート審査を経てエアポートバスに乗ることができます。ホテル到着は大体16時、とはいえ日本はもう夜なのでその日はゆっくり市内で過ごしましょう。
6月〜8月の16時頃のヘルシンキは、晴れならば日本の13時くらいの明るさと日差しです。時差ボケを避けるためにもここは23時くらいまで街を歩いてみましょう。青い空に映える白亜のヘルシンキ大聖堂、可愛いトラム、美しい建物など見所がたくさんがあります。
1日目の夜はオシャレなカフェやバーでわりと軽めの夕食を食べ、フィンランドのビールやオシャレなカクテルを飲むのがオススメです。映画好きならカウリスマキ兄弟の経営する冷たいサービスとぬるいビールというモットーでおなじみカフェ・モスクワやたくさんの種類のビールとビリヤード台があり映画人などが集うコロナに行くのもいいでしょう。レストランならムルやユーリ、カフェならルンギやトレスボーンズ、バーならリャマスやロス・コホネスなどがオススメです。
◆2日目◆
2日目はスオメンリンナという、ヘルシンキの中心地からフェリーで20分ほどの、かつて軍の要塞だったという小さな島に行き、緑豊かな島をゆっくり散策してフィンランドの自然を満喫して頂きます。
(昔使われていた大砲もあります)
ランチはパニモ(ビール醸造所 兼 レストラン)で島の美味しい地ビールと海の幸のグルメを堪能してください。屋外で、鳥のさえずりを聞きながら飲む生ビールは格別です。ほどよく静かで、周りには海と緑が広がります。
ビーチがあるので泳いで過ごすのも良いのですが、午後はフェリーで島に戻り、市内にある現代美術館KIASMAで至極のアートに触れるのがいいでしょう。
2日目の夜はヘルシンキのストリートフードを体験するのはどうでしょう。大体10ユーロ~15ユーロで今ヘルシンキで最もアツい、そして美味しい晩御飯が体験できます。
メキシカンタコスが味わえるPUEBLOはわたしとエミールのお気に入りのお店の一つでよく行きます。ここのビーフのタコスはすごく美味しいです。
4月にヘルシンキの駅のそばにオープンしたばかりのFriends&Brgrsというハンバーガー店のハンバーガーも、パティは冷凍していない肉を使用し、グリルで焼いた本格的なバーガーでオススメです。
他にも、Street Gastroやファラフェルが美味しくベジタリアンやヴィーガンメニューもあるFafa'sなど、ストリートフードが充実しているヘルシンキ。もちろん店内でゆっくり食べられるお店ばかりです。
◆3日目~5日目◆
さて、3日目から5日目は
1. ヘルシンキから西へ1時間のアーティストの村、フィスカルスに行き、デザインショッピングとグルメ三昧
2. ヘルシンキからフェリーで2時間のエストニアのタリンに行き、バルトの文化に触れる
3. フィンランドの湖水地方などのサマーコテージに行き、森と湖のコテージライフを満喫する
をお選びください。
≪1. フィスカルスコース≫
フィスカルスはアーティストや職人の住むのどかな村で、敷地内には紙やキャンドル、シルバーアクセサリーなどを専門に扱うデザイナーたちが小さな店を構えています。アラビア社の陶器が買えるアウトレットやフィスカルス社の工具(たとえば世界中で最も売れているあのハサミなど)のお店もあり、レストランやカフェもあります。ガラス工芸品の体験ができたり、鍛冶屋見学もできたりします。
ホテルやB&Bも充実しており、フィンランドデザインのショッピングに明け暮れても良し、地ビールを飲みながらローカルグルメを楽しんでも良いでしょう。近くのタンミサーリには海もあり、のどかな街並みで売られている美味しいアイスクリームをほおばりながらビーチでのんびりと過ごすのもオススメです。
≪2. エストニアコース≫
エストニアはヘルシンキから高速フェリーで2時間で行けるバルト三国の国の一つです。フィンランドより物価が安く、ハンザ同盟の名残でビールや肉料理などが美味しくてドイツ文化も色濃いのが特徴です。タリンの旧市街地は中世のかほりが漂う美しい建物が石畳の道に並び、歩くだけで楽しい素敵な場所です。レストラン街などは観光地化しているけれど、それもまた一興です。
≪3. サマーコテージコース≫
コテージライフを選んだあなたは3日間はフィンランドの豊かな自然の中でひたすらのんびり過ごしてください。湖で泳いで遊んだり釣りをしたり、ご飯は毎食外でBBQ、夜はビール片手にサウナに入って汗をかいたら湖に飛び込んでサッパリして、音楽を聴きながらお酒を飲み夜を過ごし、沈まない太陽を見つめてゆっくりと眠りについてください。
5日目の夜はヘルシンキに戻り、小旅行の余韻に浸りつつ明日に備えてゆっくり休んでくださいね。
◆6日目◆
この日はヘルシンキをみっちり観光&ショッピングしましょう。午前中はヒエタラハティのマーケットホールの前で開催されているフリーマーケットでヴィンテージのお皿や洋服、小物を物色するのがいいかも。可愛いものがたくさんあるので、買い過ぎにはご注意。
このマーケットホールの中にあるエビ料理専門店のエビスープは逸品なのでエビ好きは是非!(ここ「せかい食べ物紀行―第二話、フィンランドとパイヴァン・ケイット(本日のスープ)」に書いてます) ここから徒歩で10分弱のところにかもめ食堂の舞台となったカフェもあるので、気取らないフィンランドの伝統料理をランチにどうぞ。
午後はフィンランドの陶器が好きな人で、3日〜5日目のコースでフィスカルスコースを選ばかなかった人にはぜひアラビアのファクトリーアウトレットに行って頂けたらと思います。また、少し離れた場所にありますがマリメッコのアウトレットに行くのがいいかもしれません。
プナヴオリ地区のデザイン・ディストリクトには小さいけど最先端のインデペンデントなデザインショップが点在しているので、屋台で売られているアイスクリームやイチゴや生のグリンピース(甘くて美味しい)を食べ歩きしながら一つ一つのぞいてみるのもオススメです。
フィンランドの人々はコーヒーとケーキも大好き。街中にカフェがたくさんあるので、シナモンロールやドーナツなどフィンランドのスイーツもお試しください。
何度も紹介しましたが海を見ながらコーヒー(お代わり放題。お代わりする度になぜか5セントもらえる)を飲めるレガッタは晴れた日なら本当にオススメです。
こちらはヘルシンキ大聖堂から徒歩1分ほどのローカフェ、Hymy Raw Food Cafe。手前は身体に良いというきのこのお茶。店内はブティックにもなっていて、オーガニックやフェアトレードのファッションアイテムが置かれています。
プナヴオリ地区にあるMoko Market & CafeやBrooklyn Cafeもオススメです。Moko Market & Cafeは可愛い家具やデイリープロダクツなども充実している雑貨店兼カフェ。Brooklyn Cafeは毎日大人気のこじんまりとしたお洒落カフェです。
Brooklyn Cafeのテラス席で美味しいストロベリースムージーやカプチーノなどをどうぞ。マフィンなどスイーツももちろんありますよ。
歩いてるとよく海にぶつかるのも港町ヘルシンキの魅力。
オススメの建物もたくさんあります。こちらはカタヤノッカにあるウスペンスキー教会。
またこちらは市の中心地、ショッピングセンターKamppiの敷地内に出来た新しいチャペル。建築コンペで優勝したデザイナーにより設計された、静寂を求める誰もが気軽に入れるチャペルです。疲れた身体や心を癒す、神聖で不思議な空間。入場無料です。
さぁ最後の夜のディナーはラップランド料理が食べられるLappiやSaagaなどでジビエ料理やトナカイ肉をどうぞ。ヘルシンキの海の幸を味わいたいのなら、獲れたてのシーフードが食べられるFishmarketもオススメです。7月22日以降ならザリガニが解禁なのでザリガニの食べられるお店でザリガニパーティーを体験してみるのもいいですね。
ディナーのあとはソコスホテル・トルニの最上階にあるアトリエバーでヘルシンキを一望するのはいかがでしょう。
これは7月中旬、大体23時頃に撮影しました。
ここでのオススメはなんといってもカクテル「アアルト」。ウォッカベースのカクテルで、アルヴァ・アアルトのデザインしたフィンランドの湖がモチーフのベースに入って出て来ます。50ユーロですが、このベースはお土産としてお持ち帰りすることができます。飲んだ後にスタッフが洗って箱に入れて渡してくれます。このベース自体がフィンランドで50ユーロ以上するので、実はなんともおトクなカクテルなのです。
お土産といえば、フィンランドのスーパーではチョコレートや粉末スープなどの食べ物の他、デイリープロダクツ、マリメッコやムーミングッズなど買えるのでとても楽しいしお土産ゲットの場所としても優秀です。
こんなフィンランド産のシャンプーや北欧のハンドソープも安くてデザインも可愛いのでオススメです。
そして最終日。いよいよ出発です。エアポートバスには14時くらいまでに乗り込み、ヘルシンキ空港でさらにショッピングをしたり最後の軽食を食べるのがいいでしょう。フィンランドにはまだまだいいところがたくさんありますが、7日間はあっという間に過ぎてしまいました。素敵な街や地域が他にもたくさんあり、かもめ食堂に出てくるプールで泳いだり、市内のサウナに入ってみたり、秋や紅葉、冬はオーロラとまだまだ見どころがたくさんあります。またぜひ、戻ってきてくださいね!もいもい!
※日本に着くのは翌朝になるので8日の旅じゃないか!というツッコミ、またエストニアコースを選んだらフィンランド、エストニアの旅じゃないか!というツッコミなど色々あると思いますが、すいませーん!^^
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【過去テキスト】
フィンランドのロヒケイット(サーモンスープ)とレンズ豆のスープの作り方:
https://note.mu/minotonefinland/n/n72df81a29c36?magazine_key=mf53e59f9f07a
せかい食べ物紀行―第二話、フィンランドとパイヴァン・ケイット(本日のスープ):
https://note.mu/minotonefinland/n/na05b7d010c15
シネマレビュー: Casse-tête chinois(邦題:ニューヨークの巴里夫):
https://note.mu/minotonefinland/n/n924cbf1aad4a?magazine_key=m86a5f3f1198a
シネマレビュー: Land Ho!
https://note.mu/minotonefinland/n/n1f7e8e240883
1年前の今日:
https://note.mu/minotonefinland/n/nc6c323670bea
せかい食べ物紀行―第一話、パリとアップルタルトとトマトと玉子の炒め物:
https://note.mu/minotonefinland/n/n72a918228e5c
フィンランド―若手起業家たちの生まれる地:
https://note.mu/minotonefinland/n/ncb081698cdf8
かつてmixiで友だちに書いてもらった紹介文を振り返ってみた:
https://note.mu/minotonefinland/n/n1f9ed7196e07
アールヌーボー、ジャポニズム、サイケデリック、女性:
https://note.mu/minotonefinland/n/n8e2725c2bdcf
時の宙づり:
https://note.mu/minotonefinland/n/n2a182b91e783
不思議惑星キン・ザ・ザ(Кин-дза-дза! Kin-dza-dza!):
https://note.mu/minotonefinland/n/n3d2e049be0ff
日本からのサプライズの贈り物:
https://note.mu/minotonefinland/n/n1f33b547e2f4
フランスについて、2014年夏に思うこと:
https://note.mu/minotonefinland/n/n5bbe675bd806
エミールの故郷への旅(前編):
https://note.mu/minotonefinland/n/n8d7f3bc8d61d
エミールの故郷への旅(後編):
https://note.mu/minotonefinland/n/n6ccb485254c2
水とフィンランド:
https://note.mu/minotonefinland/n/n82f0e024aaab
ヘルシンキグルメ事情~アジア料理編~:
https://note.mu/minotonefinland/n/nb1e44b47da30
わたしがフィンランドに来た理由:
https://note.mu/minotonefinland/n/nf9cd82162c26
ベジタリアン生活inフィンランド①:
https://note.mu/minotonefinland/n/n9e7f84cdc7d0
Vappuサバイバル記・前編
https://note.mu/minotonefinland/n/n2dd4a87d414a
サマーコテージでお皿を洗うという行為:
https://note.mu/minotonefinland/n/n01d215a61928
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