和Viz「この秋は文化財に会いに行こう」の解説

●要旨


2021/11/25に開催された和Vizユーザ会にて作成した
このVizの作成過程について解説する。
題して「この秋は文化財に会いに行こう!」である。

画像1

https://public.tableau.com/app/profile/ntt./viz/_16378396534590/sheet0

●データの元ネタ
大本は文化庁のデータベースである。
https://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/index
データはキレイにExcelで整形されておりストレスがなかった。
この点は前準備をしていただいた企画者の方に感謝したい。

●Vizの作成過程(アイディア編)

●Vizを作ったイベント
今回の和Viz会では用意されたデータを元にVizを作るコーナーがあった。
このVizの作成はこのコンテンツの一環である。
イベントの詳細はこちら→https://techplay.jp/event/836156

●作成過程 ~天からアイディアが降るまで~
作業時間は1時間とかなりタイトで、作業過程はかなり苦しかった。
このデータ、面白いインサイトが中々出ないのである。
文化財の種類も多岐にわたるし、中身の良さを理解できるだけの日本史知識は私にはなかった(余談だが一番苦手な科目・・)。

色々クロス集計するうちに「保管施設名称」というデータに気が付いた。
これは文化財の保管場所が書かれており、お寺の名前や博物館・美術館の名前が記載されていたのである。

ここでピンとひらめいた。
「それなら文化財の保管場所の博物館に行きたくなるVizを作ろう!」

●作成過程 ~方針が決まれば早いもの~
残り30分程度で焦りはあったものの、作成方針が決まれば後は早いものだ。
会いに行ける場所を提案できるようにGoogle検索で詳細を提案し、
どんな文化財が分かりやすくなるようにGoogle画像検索を追加した。

最後に探しやすくなる工夫として文化財一覧と都道府県別集計を追加。
この辺りは時間がなかったので、急ぎ間に合わせたという方が正確である。締め切りまでになんとか形になった。

●余談 Vizのお披露目について
出来上がったVizはお披露目タイムを迎えた。私はトップバッターは嫌だが
せっかく作ったので2番目にお披露目するつもりだった。
しかし誰も手を上げない・・ 場には微妙な空気が流れる。

そこで勇気を出して手を上げた。「じゃあはい」と恐る恐るチャットした。
司会に指名されて檀上に上げられ、ドキドキしながら画面共有をした。
冒頭の乾杯でお酒を飲んでしまったので、少々顔を赤くし、たどたどしい
日本語でVizを解説した。次からViz作るときは酒止めよう・・。

結果、そこそこ評価をいただき拍手も一杯もらった。
事後のTwitterでもイイねがいっぱいついたので個人的には満足である(笑) 作ってよかったし、思い切って手を上げて良かった・・ふう。

●技術的な工夫点

ここから技術的な工夫点を述べるが、今回難しい要素はない。
少々雑な分け方だが「Google検索」「ダッシュボードを手早く作る」「小奇麗にするための書式設定」の3つについて記載する。


●工夫点① Google検索画面を2つ作って連動させる
イベント中でも司会の方に質問されたが中身は単純である。
同じ動作でパラメータが変わるアクションを2つ作ると出来る。
今回の場合、左下の一覧をクリックするとパラメータが変わり、
そのパラメータをURLに飛ばしている。

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Google画像検索をするにはURL末尾に「&tbm=isch」とつけると出来る。
これで右上のVizを実現している。

画像3

なお残念ながらGoogle検索はTableauPublicだとうまく表示されない。
誰か解決策が分かれば教えてほしい・・(ちょいと残念)

●工夫点② 浮動でダッシュボードをざっくり作る
ある意味、今回の最重要テクニックかもしれない。
Tableauのダッシュボードはどうも再編集がしにくい。
そこで浮動で全てざっくりつくると大きな時短になる。

詳しい解説は不朽の名作動画としてGanekoさんの解説動画に譲る。
22分と少々長いが、全部見て損はない。超、超、役に立つ
同イベントにご本人も登壇されており、不動で作られていた。
https://www.youtube.com/watch?v=GrO2Bp0SaG4

●工夫点③ 短時間で小綺麗な見た目を作る書式設定
次に私なりのテクニックとして書式設定関連を上げよう。
色々書いていたら長くなったが、私は毎回以下5つは最低限やっている。

まずは「①タイトルに色を付ける」を上げる。
やったことは単純で、タイトルの網掛けに色を付けるだけである。
今回は「秋 配色」とかで適当にググって見つけた秋色をはめた。
色も「スクリーンの色を取得」を使えば簡単である。
色付きのヘッダーが出来るだけでも大分それっぽくなる。

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次は「②背景に薄く色をつける」。
白のままだと垢ぬけないし、Vizの間に白線が出来て印象が良くなる。
色は薄いグレーかその右に2個隣の薄い黄色が主張控え目でおすすめ。

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次は賛否両論かもしれない。「③読ませる文字は濃いめの黒にする」。
デフォルトのグレーは読みづらいが、上品さはあるので悩ましい。

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次は定番「④罫線はいつものごとく消そう」
だいたい「行の境界線」辺りを消せば小奇麗になる。
あとは割とカンで線を消しているが、だいたい軸の書式設定にある。
カンでやるのは本当は良くないが、線設定はどうも難しい・・

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最後は「⑤ダッシュボードサイズとパディング微調整」である。
PC環境ならば、サイズはデフォルトより少し横長、縦は短めがおすすめ。
なお自動サイズはパフォーマンスが悪くなり見栄えも揺らぐので厳禁。

パディングは外部を0にしつつ、Viz同士の幅は5~10にしている。
パディング関連の具体的な解説は先のGanekoさんの神動画に譲ります。
https://www.youtube.com/watch?v=GrO2Bp0SaG4

レイアウトは本来コンテナで作りこむべきだが、今回は時間の制約で甘めである。高品質なVizには書式設定が不可欠なので挑戦してほしい。

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最後にもう1回書式設定Tipsをまとめよう。
これが出来れば小奇麗なVizが量産できて、初心者丸出し感は消えると思う。
①タイトルに色を付ける
②背景に薄く色をつける
③読ませる文字は濃いめの黒にする
④罫線はいつものごとく消そう

⑤ダッシュボードサイズとパディング微調整


●最後に余談 良いVizの条件について

今回のVizはお気に入りである。自分で自分を褒めてあげたい。
今後も再現できるようにとnoteを書いたがいい振り返りになった。

このVizは技術的には難しくないのでポイントはこの辺りだと思う。
・コアとなるアイディアが良かった(文化財に会いに行こう)
・アイディアにそって無理なくVizが設置できた
・書式設定で手早く小奇麗に出来た

特にコアとなるアイディアで最終的な伸びしろが決まると思うが、
これを如何に安定して早く思いつくかは特効薬はないだろう。

つよつよDATASaberを目指し、これからも日々努力である。

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