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足立実の『ひと言』第43回 「具体的に動こう-デイベンロイ支部の組織化班」 1987年12月10日

 デイベンロイ労組支部は最近「未組織労者の組織化班」を六名のメンバーで設置した。
 (紹介したいのだが今後の活動を配慮し割愛する)
 班は次の四つの方針を決めた。
1 未組織労働者向けのビラまきを全支部の活動としてやる。昼休みの自転車部隊のビラ宣伝もおこなう。
2 対象を具体的に決め、あらゆる方法を通して調査する。
3 デイベンロイの工場祭りを企画する。 ここでバザーと併せて労働組合を宣伝し、労働相談コーナーを設ける。
4 毎週一回班会議をやり組織化活動の点検と行動計画を立てる。
 私は押さえ切れない興奮でこの話を聞いた。未組織労働者の組織化の必要性はみんなイヤというほどわかっている。問題はこのように具体的に動きだすことなのだ。
 すべての支部と組合員に訴えたい。デイベンロイ支部のこの方針、この実践に学び自らの支部で具体化しようではないか。
 たしかに支部の大小、活動の条件の違いはある。だが、それはやれるかやれないかの問題ではなくて、どの程度の規模でできるかというだけのことである。自分達の支部でできることを相談し実践に移そう。
 未組織労働者は私達の援助の手を一日千秋の思いで待っているのだ。 (実)

(画像は体をはってトラックを阻止するデイベンロイ労働者〈1978年5月4日 東部労組30周年記念誌『とうぶろうそ』より〉)

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注釈

デイベンロイ労組支部
大田区にあるリネンサプライ業の会社「デイベンロイ」で組織された支部。1978年に29人で労働組合を結成し、筆者も特別執行委員に選出されている。
同年の賃上げ交渉をめぐって組合は48時間ストに続いて無期限ストに突入、会社が二組を作り妨害してきたのを機に後ピケストとなり、闘争は勝利的に貫徹された。
筆者の所属する東部労組の当時最大の拠点支部であり、多数派を形成していた。

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筆者が「私は押さえ切れない興奮でこの話を聞いた」と書いているように相当の興奮がコラムから伝わってくる。

組織化班の四つの方針も具体的で参考になる。

筆者は他の支部に対しても「この実践に学び自らの支部で具体化しようではないか」と呼び掛け、具体的に動くことを働きかけている。

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