機関員ポール
群発性頭痛の症状が初めに出たのは1988年17歳の時。場所は留学先のカナダのアルバータ州エドモントン。11月頃だった。その日はフィールドトリップでアルバータ州立大学の学生街の見学をしていた。学生街は雑貨屋や書店や古着屋や映画館やレストランまであり、当時の日本の大学のキャンパスよりもあらゆる点で豊かな環境で、学内を歩いているだけで心が湧き立ったのを思い出す。そんな楽しい学生街を歩いている時に突然左目の奥にグワッグワッとした痛みを感じたのだ。私にとってこれが最初の群発性頭痛だった
昨年の初夏、26年間の沖縄生活を終えて生まれ育った横浜に帰ってきた。両親の介護をする為だ。ここ横浜の季節の移り変わりは、長く慣れ親しんだ南西諸島の季節とは違い夏が短く四季の時間的バランスが良い。沖縄は6月から10月まで暑くてその後も夏の様な僅かな秋、秋の様な僅かな冬、そして春らしき季節を経て雨季を迎え再び強烈な長く逃れようのない夏になるという1年間である。 あのうだる様な暑さと青い海が好きな僕には少々物足りないが、横浜には相変わらずしっかりした秋と冬と春があって季節のメリハリ