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8.経過観察突入 復帰後も無理は禁物

 こんばんは、肺がんサバイバーのminoriです。
 今回は職場復帰と経過観察のお話。治療もひとまず終わり、少しずつもとの日常に戻っていきます。

<前回までのあらすじ>
 抗がん剤治療(シスプラチン)を2クールでギブアップした私。治療を終え、経過観察期間へと入るのだった。

摘出手術 
 ↓ 
シスプラチンによる抗がん剤治療(途中でギブ)
 ↓
経過観察←【今回のお話】
 ↓
右肺に転移、レットヴィモの服用を始める

1.経過観察へ突入

 摘出手術も抗がん剤治療も終わったので、ひとまず自由の身となりました。
 とはいえ通院は続きます。
 治療が終わったら次は経過観察。がん細胞が転移していないかどうか、定期的に調べていきます。
 5年で再発しなければとりあえず安心です。私の場合は原発巣のある左肺を全摘しましたが、ステージⅢBだしリンパ節に転移していたのでちょっと怪しいところ。実際、1年半後に右肺への転移が見られました。

 経過観察の時期は、初めは1,2ヵ月ごと、続いて3ヵ月、半年…といったふうに、問題が見られなければ徐々に次の検診までの期間が延びていきます。

 検査内容は、基本は造影剤を使ってのCTと採血、あとたまにレントゲンです。
 最初がんを告知されたときはMRIや核医学検査で詳しく調べていきましたが、経過観察の段階では行わないようでした。

経過観察の検査①CT

 体内に潜むがんの存在を視覚化するための検査です。
 毎回検査画像を見せてくれるのですが、見てもよくわかりません。がんがあると言われたときは、なんとなーく白いちらちらが多いかな?程度です。ただ、検査日に着圧スパッツを履いていたことはしっかりとわかります。

 このCT検査ですが、造影剤を使って行われます。

造影剤(ぞうえいざい)とは、画像診断の際に画像にコントラストを付けたり特定の組織を強調して撮影するために検査対象者に投与される医薬品である。

Wikipedia

 CT検査の場合は血管内に投与します。
 造影剤を体内に入れて、バンザイしながら機械に入ったら検査は完了です。

 この造影剤、初めてやったときは驚きましたね。
 「人って簡単に○せるんだな(意訳)」とは、同じく造影剤を体験した知人の感想ですが、私も似たような気持ちです。

 今はもう慣れましたが、とにかく奇妙な感覚なので一瞬不安になります。
 体感としては、「熱いミント(もしくはハーブ系の何か)が身体の血管を駆け巡る」といった感じです。ミントは私個人の感覚ですが。

 医学の進歩には毎度驚かされますが、これはちょっと、「怖い」という思いの方が強かったですね…。
 副作用のあの妙な気持ち悪さが、おしっことして出した瞬間回復するのも本当に不思議です。

 ちなみに造影剤の投与は右腕からするのが望ましいようです。なのでCT検査の前に採血があった場合は、左腕を差し出すことにしてます。

 

経過観察の検査➁採血

 血液を調べ、体内にどの程がん要素が含まれているのか計ります。いわゆる「腫瘍マーカー」ってやつですね。

 「CEA(癌胎児性抗原)」という素人にはよくわかんない数値を見て判断するみたいです。
 ちなみに原発巣のあった左肺を取る前は10.4ありました。これが高いのか低いのかはわかりません。がん患者さんそれぞれだと思うので。
 ただ、私の場合はこの数値でステージ3だったので、これが大体の目安となっています。
 ちなみに左肺を全摘したことによって数値は一気に1.4まで下がりました。なるほどねー。


経過観察の検査➂レントゲン

 この検査で何を調べているのか正直よくわかっていません。
 恐らく肺の状況を見ているのではないかと思います。

 もう何回レントゲン検査をしたんでしょう?
 別の不安が出てきましたよ…。

 そして毎回レントゲン検査に合わせた服を着ていくのが地味に面倒臭いです。

2.職場復帰…したけれど

 職場へは2回目の抗がん剤治療を終えたすぐ後に戻りました。
 もう少し休職しても良かったなとも思いますが、何か暇だし、家にいてもシスプラチン後の微妙な悪心に集中してしまうのでさっさと働きに出ました。

 お仕事は身体を動かすタイプなので、健康状態には特に気を遣わなければなりません。
 片肺になったこともそうですが、何より病み上がり。4ヵ月も休んでいたから急に負担をかけるとまた体調を崩してしまう。

 ということで、1か月ほどは「職場の仲間達と協力しながらゆるく働く」を心がけてお仕事してました。まずは少しずつ身体を慣らしていこうと。

 …が、言うは易し行うが難し。
 そもそもどの作業が負担が来るのか把握できていない。
 「これは大丈夫だろう」と心では思っても、身体の方は違ったり…。
 なので1ヵ月も待たずにしっぺ返しが来ました。

尾骶骨が痛い!

 尾骶骨が痛かったんです。ちょっと腰を曲げると痛かったんです。
 だからパンツはおろか、タイツもももひきもまともに履けません。(どうにか履きましたが)

 そしてこの尾骶骨。お尻の部分にあるくせに背骨と繋がっているので、ちょっと首を下げただけで痛むんです。うがいするために顔を上には上げれても吐くときはマーライオン…。

 すぐ整形外科に行き、コルセットと湿布でどうにか鎮めました。



 次回はここから一気に飛ばして1年半後のお話になります。



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