minolyly

よはく / デザインと文字を書く / 泥のようにねむる人

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マガジン

  • ある種の普遍的な、

    ちょっとだけ悲しい思い出を弔う。

最近の記事

ギラギラネイルと真夏のサマージャンボ

7/15 雨が降る前のむしっとする茹だる暑さの中、 たまたま同じ時刻に上がりだった先輩とロッカールームで鉢合わせた。 ガコン ロッカーを開ける。 「あんたもつぎのバス?一緒にのろ」 先輩は、金色の王冠のチャームがついた、ピンクのラメ地のネイル爪をきらつかせながら、伸ばし途中のブロンドっぽい髪を耳にかけた。 カードキーを通し、道路沿いのバス停に並ぶ。 「先輩、この時間のバスで帰るの珍しいですね。」 「駅で買いたいものあってさ。ちょっとついてきて、ジュ

    • 「おかわり」というには軽率な気がした。

      「酔い覚ましに。」 酔ってぽわぽわした頭を机に突っ伏していたら、コトンと置かれたぽってりした形の白いマグカップ。 ゆらゆらと香ばしい湯気が立ち上る。 ブラックだ。 ということと、彼の好きなエチオピアの豆だろうな。コーヒーの知識に乏しいのでそれくらいしかわからない。 いつからかわからないけど 知らぬ間にわたしは大人になっていたらしく、 ブラックコーヒーが飲めるようになっていた。 ビールとブラックコーヒーが飲めるようになったら大人になった証だと、なんの根拠もないことを思っ

    ギラギラネイルと真夏のサマージャンボ

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