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土地をしっかり選べば、天変地異の大半は無効化できる(1)

*今年1月1日に発生した能登半島地震、また下記で触れた洪水・土砂災害の被害者の方々に、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。

私は習慣的に、地震・洪水の被害が発生すると、その地域の地名・地盤・地下水位を調べるのですが、

①今回の石川県の被災状況を、
令和6年能登半島地震被災状況マップから見ますと、

●海岸線に近い地域で被害が大きい
●河川沿いに被害が大きいことと、

●水にまつわる名前
が多く登場する事に気付きます。

輪島市河井町、鳳至町(*)…
珠洲市内浦街道、元塩田周辺
布浦拓
穴水町
市ノ瀬町
等が挙げられます。
(*鳳至町、ふげしまち。
知らなかったのですが、使われる鳳=大鳥に謎を解くカギがありました。

「日本武尊が死後に白鳥(大鳥)となって最後に当地に舞い降りたという逸話から「大鳥」の地名が生まれ、町村制施行時に「大鳥」の吉字として「鳳」が採用された。(白鳥は”水鳥”カテゴリです)
また、古代の当地は海に面した低湿地で、オオトロ(大泥)がオオトリに転訛し、日本武尊の白鳥伝説と習合することになったという説もある。」)

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他にも、
②洪水であれば
●茂原市(*)浸水被害
(▼ 平成元年の「台風12号」▼ 平成8年の「台風17号」
▼ 平成25年の「台風26号」▼ 4年前の令和元年の豪雨で、
河川4本が落ち合う/合流する地点で広範に浸水)
(*茂原市の例では、必ずしも地名が”水関連”ではないことに注意)

③土砂崩れであれば
●熱海市伊豆山の土石流災害(2021年7月)、
これは産廃業者の残土埋め立てが問題視されたケースですが、

そもそもその埋めた場所には
上に「走湯山般若寺院」「山の神様の祠」
土砂が流れ去った下流に「走湯神社」があり、
元々湯が山腹を走り下った道筋だったのではないでしょうか。
それゆえに畏れられ、古代から地域信仰として「怒りを鎮める系」の社や祠がある…

谷あいの形状なので、業者はそこに残土を投棄し。
しかし谷底の水の流れは伏流水として存在していたのでしょう。
つまり「泥状の底」を持つ不安定な構造です。
そこへ記録的な大雨が重なったことが、土石流が住宅地を押し流して、河口まで一気に下る…という被害を産んだ元凶のように思います。

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昔の人は賢く、偉大で、
その地その地に「警告マーカー」を残してくれていました。
それが地名です。

しかし現代人は、昔ながらの地名を、
その意図を無視して宅地にする、また
聞こえの良い「新地名」に変更したりしました。

特に1970~80年代、高度経済成長~バブル崩壊までの建築ブーム、
また消費税増税前に典型的な駆け込み需要などが起きると、
これまで人が住めなかった/住むべきでなかった地域にも、
大手建築会社による大規模造成(*)の手が伸びて行ったのです。
(*山を崩し谷を埋める、池沼を埋め立てる、水田を宅地化する…)

地盤が軟弱/問題含みだと、結局どんな建物も立ち行きません。
ご家族の安全のためにも、
土地の属性を重視した物件探しをされては如何でしょう。

次回は「土地をしっかり選べば、天変地異の大半は無効化できる(2)」
と題して、地名に隠された深い意味合いを解説して行きます。
新地名に上書きされてしまった場所でも、旧称を調べる方法も公開します。
お楽しみにadios

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