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将棋倶楽部24 VS振り返り 2023/01/29

Twitterで「二段の人と定期的にVSをやりたい~」的なツイートをしたところ何人かの方から反応があり、早速本日対局を行うことになりました。ちなみにVS(ブイエス)とは、一対一形式で行う練習将棋のことです。

本日の対局相手はあるでる君。二段の居飛車党で、今後中四国大学将棋界に参入してくる期待の高校生という印象。一度対局したことはありますが負けているので今回は勝ちたい一心でした。


糸谷流右玉を匂わせる駒組み

持ち時間は15分60秒。さて、私の初手▲5六歩からの中飛車に対して△6四銀~△7三桂~△7二金の駒組み。ここまで糸谷流右玉ほぼ確定です。こちらは漫然と駒組みをしていると作戦負けに陥るため早速動いていく必要があります。


おなじみの四間飛車振り直し

さて、上図のように▲5六銀~▲7八金~▲6九飛~▲6八角~▲7七桂と攻撃態勢を整えます。石川泰さんの中飛車本に載っていた駒組みで、対右玉にはこれと決めています。狙いとしては相手の玉頭を直接叩こうとするもので、攻めがつながるとかなり勝ちやすい印象です。角が向かい合っているため基本的には交換になりますが、自陣に打ち込む隙は無いため問題はありません。


明かな悪手…

▲6五歩から仕掛け桂交換となり、こちらとしては狙い通りになりました。その後、歩のを突き捨てたりとしながら攻めの継続を図ったのですが、上図の▲6四桂は明らかな悪手でした。戦場から離れる△4二玉には▲7二角と打とうと考えていたのですが、△同銀▲同桂成に△8六飛と走った手が銀取りと飛車成の両狙いになることを見落としていました。また、成桂はできますが相手玉とはそっぽの方向に行くためイマイチです。

ここでは▲6四桂に代えて▲6六桂と金を狙うのが良く、その場合は△7三金▲7四歩などで攻めが繋がる展開でした。また、少し戻り▲6五歩に代えて▲9六角と打ち、角で玉をにらみ▲6四飛を狙うのも有力でした。


駒得だが竜を作られる

そこで▲3六角と打ち馬を作りつつの銀取りを狙いました。構わず△8六飛と走られ、▲6三角成△5六飛▲5七銀△8六飛▲7四馬△8九飛成の進行に。こちらはまるまる金得ですが、龍を作られています。金無双は横からの攻めに弱いため、あっという間に寄る展開ももあり得ます。


手筋の受け

ソフト検討によると龍を作られた局面ではこちらの方が評価値は良かったみたいですが、ここから攻めあぐねて逆転を許すことに。局面は少し進み、上図の△5一歩に▲4二金と打ち△5二歩▲4三金△同金▲2二銀△同玉▲4三馬。相手玉を送ることはできましたが、成桂をまるまる損することに。何とか二枚の攻めをつなごうとしましたが、一手一手受けられて攻めは完全に切れてしまいました。

ソフト検討によると、△5一歩には▲4一成桂と一旦逃げ△5二銀には▲3一馬してこちら良しだったみたいです。△3一同金と馬を取られても▲同成桂から金を取り攻めが繋がるという判断ということでしょう。また、どこかで▲7九歩の底歩も打ちたいところでした。


一間龍が実現し投了

その後は攻守逆転し、一方的に攻められる展開となり投了となりました。


まとめ

こちらの先手中飛車vs糸谷流右玉の対局となりました。こちらから先行し一方的に攻める展開となりましたが、攻めあぐねてしまい受けきられ逆転を許してしまいました。この戦型はたまにやりますが、今回のように先行するも攻め間違える展開になることが多く課題です。一方的に攻めきれないのなら自陣に手を入れたりする呼吸も必要なのかなと思いました。

あんでる君への言葉になりますが、今回は対局ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

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