SOSの出し方が分からない

とても悲しい話を聞いた。

若く綺麗なお母さん。
シングルマザーで子供を育てながら、バリバリ仕事をして、1日たりとも休まずに働いている。

子供達も可愛く素直。
でも時々、学校を休む。

些細なことで泣いて、喚いて、行かないと訴える。

そんなお母さんの家にある日、異変を感じた身内が強行突破で入った。
子供達が必死に侵入を阻止していた先には、誰が見ても劣悪な住環境。

家中にゴミや虫の死骸が積み上げられ、床が埋まって足の踏み場もなかった。

この環境の中、親子は何を守りたかったのか。そして何から、守られたかったのか。

SOSの出し方を、根本的に知らない人が居る。
もしくはそれが「辛いこと」だと気付かない。

数年経ち、あれはもしかしたらキツかったのか‥と気付く。

その時どんなに頑張って「普通」を装えても、必ず身体に影響は出ているはず。

表情、言動。
そして子供の生活のリズムが変わる。

いつもと違う?

少しの変化を、周りが気付けるようになりたい。

そして、こんなにこんなに辛い状況を
あなたは辛いと言っていい。

その為に、自分を大切にして向き合う事が必要になるけど、それを教えてくれる大人が居なかったならば。

こんなに悲しいことはない。

この場所から身支度を綺麗に整えて出勤していたお母さんは、もう限界なんかとっくに超えていたんだろう。

もう頑張らなくていいから、これからは自分だけは自分のことを無視しないで欲しい。

今からだってあなたは大切にされるべき人。
自分の環境を見つめて、誰かに一言でいい、悪口でも不満でもいいから話して。

一緒に「辛かったね」って言ってくれる人と、ゆっくりゆっくり歩いていこう。

必ず、誰かがいるから。
必ず、私も一緒にいるから。

頑張りすぎたあなたを思うと悲しすぎて言葉がまとまらない。
何も言えない。

でも、側にいるから。

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