費玉清「金曲(上)」(20??年、台湾)


費玉清(フェイ・ユイチン)は台湾の歌手。民謡ポップスを主に得意とする。
台湾のナショナリズムを歌った曲が多く、「中華民国」「国恩家慶」といった曲のタイトルからも彼が台湾国内で「優等生歌手」として売り出されてきたことがうかがえる。
彼の魅力はスーツ姿とハンサムな風貌、そして何よりも高くよく響く美声である。以前台湾の方と彼について話したことがあり、費玉清は「テレサ・テンの男版」と表現されていたのが印象的だった。その一方でテレビのバラエティ番組ではしょうもないギャグを連発するなど、必ずしも「優等生」とは言い切れない部分もあるそうなのだが…
彼が「中華風」の要素とロック・ポップスが融合した歌を本格的に歌うようになったのは80年代くらいの頃からで「変色的長城(興味深いことに「万里長城」という別題もあるそうだ)」「長江水」「一剪梅」といった歌がその代表格である。特に「一剪梅」は彼の代表曲で笛や二胡、何よりも費玉清の
甘い歌声がいい味を出しているオリエンタルな曲だ。大げさに言ってしまえば台湾風シンフォニック・ロック的な側面があるので、プログレを愛聴される方は彼の歌を気に入るかもしれない。

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