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「自分ごとからみんなごとへ」意識が変われば「伝わる文章」に変わっていく  ~書くことを学び合う仲間と出会う“みんなごと”宣伝部・2日目~

1/12・2/2の二日間にわたって開催された「書くことを学び合う仲間と出会う“みんなごと”宣伝部」。まちづくり推進事業「まちづくり・お宝バンク」の取組提案者の中から「自分の活動をもっと世の中にひろめていきたい」そんな思いをもつ方たちが集い、インタビューを通じて「伝わる文章」を書くために大切なことを学びました。

二日目は草稿を持ち寄り、杉本さんに相談しながら、記事をブラッシュアップ。完成した原稿を、各自が朗読する発表会を行いました。

「書きたいのに書けない…」互いの活動への思いの大きさから感じたジレンマ

記事に掲載する写真の撮影、インタビューの実践までを行った一日目。さらに二日目までの間に、インタビューの音源の文字起こし、記事の作成までを行っていただきました。実際に記事作成に取り組んでみて、再び文章への苦手意識を感じてしまった人も。

でもそれは以前の漠然とした苦手意識ではなく、書きたいことがあるのに書けないというジレンマから起こったものでした。インタビューで相手の活動を知り、伝え聞いた大切にしている思いや信念を書き表したいけど、その術が自分の中に見つからない。相手の言っていることを正確に書き表したい、だからこそ言葉に熱がこもってしまう。

悶々とした表情が浮かぶ皆さんの疑問を解消し、一人一人丁寧にアドバイスをくれた杉本さん。その言葉を聞きながら少しづつ記事をブラッシュアップし、完成に近づいていく皆さんの原稿。

途中、本当に伝えたいことは何かということに気づき、大幅に原稿を修正した方もいました。インタビューを行ったペアと互いに記事を読みあって、わからない部分は質問を投げかけ、不快な表現はないか、相違がないかと確認を重ね、そしてついに、原稿が完成!二日間の集大成が出来上がりました。

ついに原稿が完成!涙あり、笑いありの発表会

全員の原稿が整ったのは、講座開始から約7時間後。ランチタイムや休憩を取りながらとはいえ、みなさんすごい集中力です!その後、完成した原稿を一人ひとりが声に出して読み上げていく発表会を行いました。書いた本人の声を通して聞くことで、「伝えたい」という思いがひしひしと伝わってきます。

また、インタビュイーからは「自分以外の人に自分の活動を理解して貰えて嬉しい」「自分の普段行っている活動を改めて素敵なことだと感じた」といった感想が述べられました。自分以外の人の言葉で自分の活動が語られる。そこに新たな発見を見出すことができたり、理解者ができたことに喜びを感じられたりしたようで、なかには感極まって涙がこぼれる人もいました。

初めは「自分の活動を伝える方法が、なぜインタビューを学ぶことなの?」と疑問を持った方もいるようでしたが、最後にその意味を理解され、書いてもらった文章を通じて、改めて自分の活動を見直すことができたようです。

「伝わる文章」を書くために必要なことは、スキルよりも「伝えたい想い」

杉本さんは二日間を通じて、「相手を理解しようと努めなければ、出ない言葉がある、書けない文章がある」ということを教えてくれました。そのうえで書かれた文章は、心を揺さぶり、読み手の心も動かす大きな力があるのだということを今回、身をもって体感することができました。

最後に、私も含めてその場にいた全員が2日間の講座を学んで感じたことを話しました。特にその中でも印象的だったのは、「インタビューを通じて互いの活動を理解したことで、他人事じゃなくて自分ごとにしたいという思いがわいてきた」と話した方の言葉に、皆さんが深く頷いていたことです。ここにいる皆さんは名実ともに“みんなごと”宣伝部なのだと感じました。

主催者である東さんは後日、今回講座についてnoteにこんな風に書き記しています。

こういったカタチで、自身のことを発信することを学ぶようにすると   ・相互に理解しあうので、参加者同士のつながりもできていく
・1つの情報をみんなでシェアしていく関係が生まれていく
・講座が終わった後も、継続的な関係が気づきやすい
・1人1人の魅力を知り、個性を尊重しあえる(と思う)                                       こんな冥利も生まれていて、これまでの「書き方がうまくなる」だけでない新たな魅力が講座に備わったんじゃないかと思っています。

きっと自分の活動を伝えることを学ぶだけでは、「伝えること」の本質を知ることはできなかったかもしれません。インタビューをする側もされる側も、みんなで一緒になって「伝えたい」という思いをもったことで、人の心を揺さぶる記事が完成したのではないでしょうか。

これから皆さんが心を込めて書いたインタビュー記事をこちらのnoteでどんどん発信していきます。書くことが苦手だった人や、悩んでいた人が本当に書いた記事なの?と思わず疑ってしまうような素敵な記事ばかりです。

また記事を通じて、京都市内でまちづくり推進事業「まちづくり・お宝バンク」の提案者として活動されている皆さんの取組みを知ることができます。「何か自分でも始めてみたい!」と思っている方は、皆さんの活動からヒントがもらえるかもしれません。

「どんな活動をしている人がいるのだろう?」「二日間でどのような記事が書けるようになるのだろう?」と興味を持たれた方はぜひ、覗いてみてくださいね!

誰かの話にじっくりと耳を傾けること、そしてその言葉から文章を紡ぐこと。難しいことだと捉えずに、まずは挑戦してみてください。もしかしたら、新たな才能が開花するかも。次回の開催時にお会いできることを、楽しみにしています!

(写真/東信史、文/三上由香利