奨学金という名の借金を繰り上げ返済した話④

さぁ、これから奨学金を繰り上げ返済しようとしていて、
この記事にたどり着いたそこのあなたへ。
そして、給付型ではなく貸与型の奨学金をこれから借りようとしている人へ。

もしかしたら、ここが1番読むべきところかもしれません。

私が多額の借金を、理由や環境が恵まれていたと思われるにしろ自分でなんとか返しきった感想と、こうした方がいいと思うことを書いておきます。
奨学金の繰り上げ返済をする時に何かしら参考になるかもしれません。
実際、参考になるかならないかは読んでいるあなたの置かれた環境や立場に影響されるところが大きいとは思いますが、とりあえず私と似た境遇の人には有効な気がする…と思うので、書き残しておきます。

そのあと、これから奨学金を借りようとしている人へ、気をつけておいた方がいいことや覚悟しておくべきことなども書きます。
多分私より一回りくらい年齢が若い人達が該当すると思うのですが、
ここまで赤裸々に奨学金返済について語られることはこの広いインターネットの世界の中でもそんなにないんじゃないかと思いますので、自分の未来を思い描く時に、こういうパターンもあるのか…と思考の一助にして貰えたら、と思います。
ちなみに、⑤ではもうちょっと未来に計画していることも書くので、よかったらそっちも見てくださいね。

★これから繰り上げ返済しようとしている人へ

・繰り上げ返済額は、自分の年収を確認してから考えて
これまじで大事です。なんでかって、生活に直結するから。
ここで切り詰めて考えすぎると生活がおろそかになってしまい、自分が人間的に終わる可能性もあります。
そうなっては本末転倒です。あくまで健康的に実現できる額を考えてみてください。その方がいいです、絶対に…!!!!!!!

・1人では太刀打ちできないので、サポートしてくれる人がいると心強い。
これは本当にマジでそうでした。
孤独な戦いにならないように環境作った方がいいです。
たった1人でこの巨額の借金と戦うと、絶対病みます。
友人とルームシェアや、私のようにパートナーがいる人はその人と一緒に住んでいる状態でやり始める…そんな具合がいいと思います。
1人でいることは好きでも、独りになることは辛いですから。

・目標があるといい
なにかでっかい目標や、強く心に留めておく芯のような存在があると良いと思います。
返済終わったら旅行に行くとか、高級焼肉店で値段を気にせず注文するとか、私みたいにクソデカ欲しいものを作るとか。
それがあるだけで頑張れました。

・金額を見える化しておくとちょっとやる気出た
私はExcelで管理してましたが、手書きでもなんでもいいと思います。
とにかく
「何円返したか」
「あと何回、何円残ってるか」
「予定としてはあとどれ位で完済できそうか」
ってのが分かるだけですごくやりやすかったです。
漠然とした不安にかられても、すぐにその気持ちを払拭して5分で就寝することができました。睡眠はとっても大事です。

・ストレスになりすぎないようにした方がいい
繰り上げ返済がストレスなくできるかと言われたら、そんなのは絶対無理だと私は思います。
なので、できるだけストレスになりすぎない存在にしておいた方がいいです。そうしないと生きてるだけで辛くなるし、なんのために生きてるのか分からなくなって
「死んだら奨学金もチャラだよな…ハハ…」
なーんて思考が頭をよぎって危ないです。

・減額もあるから、キツすぎる人はそっち使って。
私の奨学金に関する一連の記事では、さっさと返してスッキリすんぞ!
ってスタンスで書いてますが、これはあくまで繰り上げ返済できるような余裕のある経済状況の人だからできるんであって、
そんなんむり…毎月毎月一定額でも無理ぽよ…
みたいな状況の人はスカラネット開いて減額制度使ってください。期間は伸びるし利息もその分増えちゃうけど、今のつらさはとりあえず少し減りますので。その分後で頑張ろう。それでいいと思う。
人生はいつからだってスタートできるっていろんなところで見聞きした。

・繰り上げ返済は、あくまで「金銭的に余裕があると確信できるからやる」
のであって、余裕が無い状態でやったら死ぬぞ、そういうひとはやったらあかんのだ。
このページで再三書いてますけど、まじで余裕があるからやるんですよ。
私は当時の気持ちは
全く余裕なんてねえ!カツカツじゃい!!!
って感じでしたが、そういう気持ちになってもなお、やばいほど貧乏な生活にはならない程度の収入と環境があったから決断して実行したのであって、
現状かなり余裕がなくてカツカツなひとはやめた方がいいです。
破産とかしたら元も子もないです。
なので、「余裕があるからやる」ですよ!いいですね!ここテストに出ますから!!!

・金銭的に余裕があっても多少なりともストレスになることは間違いないので事前に対策打っとけ
まじ②で書いたんですけど、私の返済方針だと繰り上げ返済中マジでお金がなかったので娯楽という娯楽はあんまり出来ませんでした。
でも私はなんとまぁ恵まれたことに1本のゲームソフトを人から頂いたんです。ソフトくれた方本当にありがとうございました。救われました。

あつまれどうぶつの森、って言うんですけど。

これは本当によくできたゲームです。どハマりしました。
あつもりにハマって何とかなったってくらいです、本当に。
ゲームという存在、まじありがとう。あつもりを作ってくれた人たち、ありがとう……!!!
奇跡的に人からゲーム1本頂けるなんてことはそうそうないと思いますが、
事前に「繰り上げ返済期間中、自分がやり続けられるなにか」を用意しておくのはかなりいい手段だと思いました。
自宅で筋トレして腹筋バキバキに割るのを目標にするとか、1日何時間はウォーキングするとか、絵を何枚は描くとか、利き手と逆の手で文字を書けるようにするとか、塗り絵やってみるとか、折り紙覚えまくってみるとか…
なんかもう見つけようと思えば死ぬほどこういう手軽に継続できること、あると思います。
そういうのを1つか2つ、見つけておくといいんじゃないでしょうか。

・返しきったらやっぱりすげえ開放感ある。
パない。おすすめ。でもやっぱり余裕があるからやるんだぞ!
完済した時の「やったぜ…!!!」感はまじでハンパじゃなかったです。
えも言われぬ開放感。手に入れた自由。

今こそが人生のスタートラインかもしれない。

そんな壮大な気持ちになるほどの感覚でした。
貯金は減ったけど、やって良かった!
そんな気持ちでいっぱいでした。
貯金は、減ったけど。。。
いいもんこれから稼ぐから!!!!!!!!!!

★これから奨学金を借りようとしている人へ

・借金を背負うということだよ。
奨学金を借りるか借りないか考え始めるのは、おそらく早ければ高校2年生くらいの頃だと思います。
私も予約奨学生という事前申し込み制度を利用して第2種奨学金の予約をしていた(当時は2種だけで走りきる予定だったので、総額480万の予定で予約しました。)ので、きっと今頃説明受けたんだろうな、申請書とか受け取ったんだろうなと思います。
説明会では「未来へつなぐもの」だの「返すのはつらくない」だの「しっかり返せば次の世代にバトンを繋げます」だの、きれいな言葉だけで説明されると思います。確かにそれはそうです。
でも実際は「学生ローン」「借金」みたいな感じで、そんなに生易しいもんじゃありません。奨学金とはいっても、給付型じゃなく貸与型である限り、借金であることに変わりはないと、返済しているこの身で感じています。

あなたが高校2年生だとして、私はそれから10年程経った人間です。
10年程経ったあなたは、奨学金の返済をしています。つまり、あなたは10年後の自分に借金を背負わせるわけです。しかも、10年後の自分の経済状況なんて何も予想できません。私も高校2年生くらいの時、自分が企業に就職して仕事しつつ奨学金返済しつつ自分の夢の実現に向けて奔走するところなんてはっきり想像はできませんでした。

こういう未来が待っていることを、覚悟して借りてください。
そして、その自分の未来に、責任をもってください。
それは、あなたの人生ですから。

・とにかくよく考えて借りて。でも、借りたから素晴らしい経験もできた。
厳しい現実ばかり書きました。でも、いいことも同じくらいたくさん、それはもう両手で抱えきれないとかそんな量じゃなく、一生ものといえるほどの素晴らしい体験もできました。

私は奨学金がなければ、大学生活を送れませんでした。
奨学金がなければ、どんなに試験の点数が良くて大学受験では合格できても、その大学で学生生活を送ることはできなかったんです。

大学生活では、かけがえのない仲間たち、愉快な仲間たち、高校とはまた違って最高に楽しい学生生活、思い出に残りまくる色濃い時間、興味深い授業内容をたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーくさん吸収できました。

これは私の人生の財産です。これはね、もうね、奨学金借りてでも行ってよかったと心の底から、地の底から、っていうか地球の反対側くらいからめちゃくちゃ強く思っています。

この人生の財産があったから、私は働きながら奨学金の繰り上げ返済までできちゃうような今の自分の環境を作り上げることができました。

悪いことばかりじゃないです。でも、いいことだけでもないです。
人生ってそういうもんなんだと、高校2年生の時から10年程経った今の私は思います。

なので、私は
「奨学金を借りることをおススメはしないけど、あなたにしっかりと自分の考えがあって、それで奨学金を借りる選択肢をとったならば、あなたの人生を応援したいな」
と、当時高校生だった私に言ってあげたいです。上に書いたことも全部言ってあげたいです。それを聞いた私はきっと、全部聞いたうえで自分の考えで奨学金を借りて大学に行くでしょう。当時の私には、大学で学びたいことがあったから。
いざ奨学金を返済するってなったら、私のこの記事でも思い出してもらえれば、何かの役には立つかもしれません。何の役にも立たなかったらごめんなさい…(笑)
でも、これは間違いなく高校生だった当時の私が読みたかった「実際に借りた人の声」です。


ふう、長くなってしまいましたが、伝えたいことはこんなもんでしょうか。
借金を返済した話はここで終わりですが、私の人生はこれで終わりません。
ていうか、やっとスタートラインかもしれない。
そんな状況なので、⑤で今後の展望まで書くことで、

多額の借金を繰り上げ返済してスッキリした人間が
どれほど前向きになってんのか

ってのも書いておきたいと思います。

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