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厳しい会話

要旨)病院の相部屋。他の人の会話の内容がなかなかに厳しい。吐き出す感じで記すしかない。

入院していた時のことだ。私の病棟では、私と同じ年代以下の入院患者がいないので、病院というより高齢者介護施設と化している。看護師はコミュニケーションがとりづらくて精神的に大変そうだ。

相部屋も高齢者ばかりなので、面会に来た親族との厳しい会話が交わされるのがいやでも耳に入ってくるのだ。厳しいのは、複数の患者家族の、特に親族側からの話だ。

―― 通帳はどこにあるのか。 残高*円あったはず。 家は私の物にしてよいか。

私も安静が必要だから席を外すこともできず、ヘッドフォンで音楽を大音量でかけても、双方高齢者だから声が大きくて耳に入り込んでくる。私がいても控えることなく、その話は必要なのだ。

その時、その場で、必要なのだ。ただ、厳しい話なのだ。


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