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心から懐かしむ事が出来なかった日

今日は家族でかしいかえんに行った。
かしいかえんは家族に小さい頃よく連れて行ってもらった記憶がある。

昨日、半年後にかしいかえんが閉園する事を知り最後にもう1度訪れようと家族に提案してみた。
幼い頃に怯えていたあの"ミニコースター"は、
今乗る事でどう感じるのか?

そのミニコースターだけでなく
あの世界にはどこか独特の雰囲気を感じていた。ワクワクするがとてつもない恐怖も同時に味わうという何とも言えないような感覚だ。
当時の自分はとてつもなく大きな力と貫禄に飲み込まれていた事を思い出した。

十数年ぶりにパークを近くで目にした。
外観は色褪せていたし、パーク自体狭く感じたが、その時に今日来れて良かったなと思えた。

最初に目に止まったのは
幼い頃散々僕に恐怖を植え付けた
あの"ミニコースター"。
当時を思い出せると信じて実際に乗ってみると微かに思い出せるものがあった。

もちろん当時のように恐怖には屈する事はなかったが当時の恐怖を振り返る事は出来た。
それを懐かしさと呼ぶのだろうが
その懐かしさと共にどこか恥ずかしさも感じた。
正直素直に楽しむ事は出来なかった自分がいた。感じたくはないが情け無さも感じた。

このような"思い出の地巡り"の瞬間には
心から懐かしさを楽しめるくらいの
余裕を持ちたかったのだが、
まだ今の自分にはまだ難しいと感じた。

今日は思い出と向き合う日だと
割り切っていたはずが
そのような時間でさえも
自分の歩みを止めてしまっている感覚がしたからだ。

とりあえず今日は
懐かしのかしいかえんにお別れを告げられた事だけが満足だった。
恥ずかしさと複雑な気持ちが残ってしまっているが
この感情をまた明日からの人生の活力に変えていこうと思う。

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