表紙

ローソク足で分かる暴騰、暴落のメカニズム

はじめに

本書は可能な限りFXというものを深くシンプルに考えていく概念を身に着ける事で、
「FXとは何なのか?」
の理解を深める事を目的として作成したものである。


恐らく上記の3行だけを見ても何が言いたいか分からない筈だ。
その辺りのイメージを簡単に持って貰う為に「リンゴって何?」という質問をされた時を想定して欲しい。
例えば幼稚園の子供に「リンゴって何?」と質問を投げかけると恐らく、「赤くておいしいもの!」といった答えが返ってきそうでは無いだろうか?
(勿論リンゴが嫌いな子も存在する為、絶対にみんながおいしいという訳ないだろ!と言いたくなる方もいるかもしれないがそこは多めに見て欲しい。笑)
では大学生に「リンゴって何?」という質問を投げかけるとどうだろうか?
勿論、様々な回答はあるだろうが、「皮が赤く、芯があり、風邪の時に食べると身体に良い栄養価の高いイメージ。あっ後は青森が有名なんじゃなかったっけ?」ぐらいの回答はして貰えるのではないだろうか?
では最後に栄養学の学者に「リンゴって何?」と質問をしたらどうだろうか?
これはあくまで推測ではあるが、
「リンゴポリフェノール、ペクチン、セルロース、ビタミンCなどが含まれており、健康と美容効果が高く・・・」
割愛するが話せばかなり長く専門的な知識を回答してくれても違和感は感じないのでは無いだろうか?
そう、「リンゴって何?」といったシンプルな質問1つでも回答の量や質が違ってくるのだ。
なぜ人によって答えが違うのか?
それはシンプルに経験の差であろう。
リンゴって何だろう?とシンプルに考えた事のある回数、風邪の時に母親が切って出してくれた事、スーパーで見かけた事、中学の授業で学習した果物の名産リストなどなど。
学者レベルだと、ネットや文献などでさらなる詳細を調べ、身に着けた事であろう。
ではここで
「FXって何? ? ?」
と聞かれたらあなたなら何と答えるだろうか? ?
「・・・・」
とならないだろうか?
というより寧ろ何を回答すれば良いのか分からないといった回答になるはずだ。
「そういえば、この前言ってた最近友達になった山田さんってどんな人?」と聞かれて「○○会社に勤めている人ですごく後輩想いの優しい頼れる先輩って感じの人だよ!映画の趣味が本当に合って来週一緒に新作の映画を見に行くんだ!」と答える事に疑問は感じない筈だ。
だがもし、「山田さん?えっと、細胞の数は〇個!ほ乳類で、人類という部類だね!生年月日は〇年〇月〇日生まれ。身長は〇センチ。で体重は〇キロで...」と答えられたらどうだろうか?
決して間違っている回答では無いのだが何か違うな。と感じる筈だ。
つまり間違っていない回答が、正解ではない可能性が存在するのだ。


「FXとは何か?」
と質問されて、「え~と、FXか。何を答えたら良いんだろう・・ロウソク足の事?利確のやり方?インジケーターの計算式?う一ん。」
と迷いが生じるという事は「FXの中身に置いての重要であろうことのランク分けがされていない証であるとも考えられるであろう。」
その結果何から語れば良いのかが分からなくなってしまうのだ。
FXというモノに触れて数年の人でもサクッと答えが出ることは難しい印象が経験上ある。

つまり、年月を重ねれば自然と理解が深まるものでは無いと推測出来る。
「おいおい。年月を重ねても意味が無い的な発言はどういう事だよ。」と疑問の声が上がりそうだが、FX歴10年経てば必ず勝てる!モノだとしたら何故10年なのだろう?
5年では駄目なのか?
「FXっていうのはチャートを毎日見る事で少しづつパターンが身について勝てるようになるんだぜ?」
ではそれは1ヵ月では身に付かず5年なら身につくのか?では4年と11か月なら駄目なのか?またパターンとはそもそも何なのか?結局確率なのか?では何故確率論で分かり切っている筈のものが銀行などで自動売買として稼働されていないのか?
どうだろう?
考えれば考えるほど気持ち悪くなって来ないだろうか?
FXの勝率を上げる為の知識で何が必要で何が要らないか。
取捨選択を出来る=全体像を把握出来ている証と考えても良いだろう。
そう、「FXとは何か?」という質問は想像している以上に奥深くて難しい。
だからこそ1から「FXとは何か?」を体系的に考え直す必要がある。
また、最終的にはFXというモノの全体像を上から見下ろす感覚を最終的には身に着けて貰いたいと考えている。
勿論、人それぞれ「FXとは何か?」の答えは違ってくるであろう。
だがしかし、本書を読み終えた頃には、自信をもってあなたなりの「FXとは何か?」が答えられる状態が確立されていれば私としてもこの上ない喜びである。

本編の構成


本書の構成は4部構成となっている。
大まかに以下の様に分けた。

*チュートリアル基礎編
*本編基礎編
*本編実践編
*本編における疑問と注意点

初心者や、FXにおいてブランクのある方向けに「チュートリアル基礎編」を用意した。
自分は基礎は完璧だよ?と思われる場合でも一読はして欲しい。
新たなる発見があれば、読んで良かったと思って貰える筈だし、全部知ってたよ!となれば、自信に繋がるであろう。
つまり、読んで後悔する事は無い。
そして本編シリーズは、「チュートリアル基礎編」をマスターした後に読んで頂きたい項目となっている。
「本編基礎編」ではローソク足の性質について。
「本編実践編」では実際にエントリーを行う方法について記載がある。
最後の「本編における疑問と注意点」については、「本編」で身につけた知識をより効果的に今後活かして頂く為のサポート的役割を果たしている章となっている。

ここから先は

46,324字 / 176画像

¥ 10,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?