中学生ってマジでロクな文章書かんよな

みんなたち、中学の時書いた自分の文章って読み返せます? 私はマジで無理、レモンの苗木です。

創作物は大丈夫なんだけど、自分のことを書いてる文章を読み返すのがちょっとね.......厳しすぎる。作文からTwitter、小説家になろうの活動報告に至るまで、中学の私が書いた文章は自意識大爆発でぜんぶ終わっている。

特に終わってるのが小説のあとがき。
「あとがきって???」って感じだけど、これは小説を書くのに使ってたノートの最後のページに毎回書いてたものです。
まず大前提として、公開してない小説にあとがきは要らんのよな。誰に見せてんだ?  
しかも、有川ひろ先生が大大大好きだったので「キャラクターが自動的に動き出して完成しました」みたいなことをドヤ顔で書いてた。言ってみたかったんだね でもそれ言っていいの上手くて面白いプロだけなんだよ

そんな中でも、ひときわ輝くエグ文章がある。  
これは思い出す度に死にたさがつのる案件なんだけど、中三の冬、美術の時間にタイムカプセルを作ったのよ。
カプセルの中に10年後の自分に向けて手紙を入れて、それを粘土で包んだオブジェを作ったの。

オブジェが妙に芸術的に仕上がってしまったのが運の尽きだったように思う。いびつな形のハートに閉じた瞳となんかの翼、謎の傷が書き込まれたデザインだった。  
タイトルは『傷だらけの心』。
すごい! 
とっても…………中学生!

たしかこんな感じだった傷だらけの心のイメージ図


美術教師がこの抽象的な感じをいたく気に入ったらしく、傷だらけの心は美術室前のショーケースに飾られることになった。

正直早く持って帰りたかったんだけど、私の卒業と美術教師の異動が重なってしまったせいで、作品の返却は叶わなかった。置き去りにされた傷だらけの心は、より傷だらけになったとかならないとか。

かくして、傷だらけの心は風景の一部になった。私もそいつの存在をすっかり忘れ、高校に進学し、勉強そっちのけで部活動に打ち込む日々を送っていた。

卒業から半年後、LINEの通知。一個下の後輩(生意気)から。

レモンの苗木先輩!」  
「いま吹部で美術室の大掃除手伝ってるんですけど」  
「これって先輩のですか?」  
「(画像)」  
「(画像)」  
「(画像)」

笑 じゃねーよ、なにわろとんねんドバカが
キレながらトーク画面を開く。目に飛び込んできたのは、傷だらけの心と、あの日の手紙だった。

手紙は2枚。

1枚目。学校指定の用紙に、  
「将来の夢:小説家」  
いいと思う。夢を見るのは自由だよ。

問題は2枚目。  
なぜか自前のメモ帳。
前述の通り小説家になろうで小説を書いていたんだけど、そこで使っていたHNを別人格の自分として2枚目を書いてた。しかもペンのインクは紫色。しっかり。紫色。 
そこに並ぶ、魂のこもった言葉の数々。
「絶対に小説家になれ」「大人に惑わされるな」

なるほどね。惑わされてんのは私だわ。
そりゃ後輩(生意気)も笑いたくなるわな。先輩が厨二病に罹患して幻覚見てるんだもんな。


中学生ってマジでロクな文章書かんよな。  
10代前半は自己を確立する時期だって言うけど、他人と自分が別の存在だって自覚するためだけに、なんであんな自意識過剰な時期を挟まなきゃなんないんだろうな。人類、もうちょい進化してもいいと思う。

私の厨二病はこのあたりで収束した記憶があります。中学の部活に一切顔を出せなくなったことを代償に

ひとつ引っかかるとすれば後輩、君だよ。名札読めば誰のかわかるやん。なして壊した?
傷だらけの心なんだから、もっと丁重に扱ってほしい。先輩の心余計傷だらけになっちゃったよ。  
百歩譲って、先輩が病人だった頃の手紙が出てきても、見なかったことにするのが人としての優しさだろ。 今後人生で出くわす信号ぜんぶギリギリで赤になってほしい。

そいつのこと即ブロしたのでもう画像は残ってないんだけど、なにやら過去の自分は10年後からの返事を求めていた記憶がある。

10年後の私じゃないけどお返事書くね。  
中学三年生の私へ  
ふざけたこと言ってないで夜は寝てください。  
お前のせいでクマが色素沈着したんだわ 許さねえ シバくぞ
満22歳の私より

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